オールドレンズ

May 29, 2023

オールドレンズの醍醐味ってやつは、

オールドレンズの醍醐味といえば、やはり絞りによる緩急だと思う。そのわかりやすい例。開放(1枚目)はモワアっと滲みがある。一段絞る(2枚目)と中心部が一気にシャープに。この描写変化がいい。ちなみに、絞っても周辺には甘さがあり、こうした画像内の描写ギャップも萌える。

α7 IV + Ektar 50mmF1.9

Lm_dsc7248

Lm_dsc7249

| | Comments (0)

January 11, 2023

オールドレンズ成分が足りない

最近、どうも人生に覇気が足りないと思っていたら、昨年9月以降、オールドレンズを買っていませんでした。そんなわけで久しぶりにオールドライカレンズをゲットです。多くのライカファンに黙殺されがちな、エルマー50ミリF2.8第1世代を買ってみました。

F3.5の沈胴エルマーはあんなに有名なのに、なぜかF2.8はスルーする人が多いんですよね僕みたいに(笑)。食わず嫌いはいけません。良玉を6万弱で購入。いまどきのライカレンズとしては激安でした。

そつのない写りかと思いきや、開放は柔らかく、フレアが出やすく、しかも絞るほどにフレアビームと化し、いろいろと表情豊かなレンズでした。こんなことならもっと早く買えばよかったなあ。

Leica M11 + Elmar 50mmF2.8 1st

Img_5700

Lml1013934oksrgb_20002

Lml1013965oksrgb_20002

Lml1013971oksrgb_20002

 

| | Comments (0)

January 03, 2023

新春球面ズミ礼賛

レンジファインダーは撮っている最中にフレア・ゴーストが見えない。プレビューしてはじめて気づく。「やっちまった」とガッカリするときもあれば、「やるなオレ」と自画自賛することもある。でも球面ズミは過剰なので大抵「すげえなお前」って感じになる。
 
Leica M8 + Summilux-M 35mmF1.4 1st Later

Lml1005786
ちょっとした逆光でこのゴースト。さすが。

Lml1005780
開放の滲み健在。その上品な滲み、真似できるレンズはない。

Lml1005745
後ボケの怪しい感じ、わかるでしょうか。たまりません。

| | Comments (0)

December 06, 2022

年4冊は実は新記録。

今年は仕事に恵まれ、年に4冊の本を書くことができました。2月に出した「オールドレンズ解体新書」がずいぶんと昔のことに思えます。ホント、ひたすら書きまくる一年でした。

ちなみに、今年書いた本は初級から上級までまんべんなくオールドレンズファンのニーズに応えられる構成になっています。以下の順番で読んでもらうと、昨日までの初心者が一夜にしてオールドレンズマイスターになれますよ。

1.オールドレンズマジック
2.カメラホリック レトロ Vol.2
3.マウントアダプター活用ガイド
4.オールドレンズ解体新書(上野由日路さんと共著)

Lmimg_0094

 

| | Comments (0)

October 28, 2022

小説を書いたワケ【カメラホリックレトロVol.2】

先日発売のカメラホリック レトロ Vol.2で、「反転ノクチの妖精」という小説を書いた。タイトルからそれとなくわかる通り、古い大口径レンズをめぐるファンタジー小説だ。オールドレンズ本になぜ小説? そもそも澤村って小説なんて書けるの!? とまあモヤッとしている人が多いだろう。僕がレトロVol.2に小説を書いたワケを説明してみたい。

R2_09

カメラホリック レトロ Vol.2[ホビージャパン][Amazon
発売日:2022年10月24日
出版社:ホビージャパン
税込価格:2,970円

昨年、「オールドレンズはバベルの塔」というエッセイ集を出した。この本、立て付けこそエッセイだが、実のところ執筆手法は完全に小説だ。帯びに「事実か、虚構か……」とあるのはそういう事情があったからである。本の目的は「オールドレンズにふりまわされる男」を描くことなのだが、まったくの小説にしてしまうと現実味が乏しい。そこで僕の半生をベースに「オールドレンズとともに歩む人生」を書くことにした。つまりエッセイの顔をした小説だ。

そんなややこしいスタンスで書いたものだから、読者の皆さんもだいぶ混乱したらしい。「オールドレンズ本なのにオールドレンズの情報が少ない」と怒られることもしばしばだった。でも、読み物として捉えてくれた人の評判はよく、この本の目的、「オールドレンズにふりまわされる男」の悲喜こもごもを楽しんでもらえた。その結果出てきた意見が、「もう小説書いちゃえば?」だった。

カメラホリックの編集者から「小説で何か賞獲りなよ。そしたらエッセイ集が売れるから」と半ば冗談、半ば本気で言われ、さすがに五十をすぎて新人賞狙いはなあと途方にくれる。ただこのとき、オールドレンズファン限定で小説を書くことを思いついた。いわゆるレンズ解説とは違った切り口で、オールドレンズの魅力を表現できないか。賞は無理だけど、レトロに小説を載せるという線で勘弁してもらった。レトロで僕の小説を読んで、気に入ってくれたら「オールドレンズはバベルの塔」もぜひ、という戦略。戦略というにはあまりにわかりやすいけど(笑)。

こんな経緯で生まれた「反転ノクチの妖精」だが、思いついたからといってすぐに小説が書けるはずもなく……。いわゆる雑誌の原稿と小説は別モノ。原稿書きに慣れているライターでも、小説を書くにはそれ相応の訓練が必要だ。ただ僕の場合、この訓練は不要だった。

実は僕が文章を書くキッカケこそが小説だったからだ。大学生の頃、文章を書く楽しさに目覚め、仲間うちで同人誌のようなものを作っていた。大学四年間、ほぼ小説ばかり書いて過ごした。このあたりの話はレトロVol.2のフォトギャラリーの解説文で触れている。気になる人はそちらも読んでみてほしい。

社会人になってからも、フリーライターになってからも小説は書き続け、大手出版社の新人文学賞で最終候補に残ったのが人生のハイライト。その後、思うところあって筆を折った。筆を折ったはかっこつけすぎか。ライター業を優先し、小説はまた気持ちがのったら再開しようと少し距離を置くことにした。それが三十代後半の話だ。

期せずして十数年ぶり(いや、もはや二十年近いか)に小説を書き、あの頃より少しばかりうまくなったような気がする。読み手を意識しながら小説が書けるようになったのは、きっと長らくライターを続けたおかげだろう。もちろん、気のせいかもしれないけど。

何が言いたかったのかというと、小説自体は書き慣れているよ、という話。アマチュアではあるけれど、新人賞で最終選考に残る程度の書き手ではあるので、ストレスなく読んでもらえるはず。レトロVol.2の「反転ノクチの妖精」、ぜひご一読を。

 

| | Comments (0)

October 24, 2022

超広角オールドレンズテストのPDF公開【レトロVol.2】

紙版のカメラホリックレトロVol.2を購入した方にお知らせです。一部商品の「超広角オールドレンズ相性テスト」に印刷ムラがあることがわかりました。該当ページのPDFを以下に公開しましたので、ダウンロードして正しい色合いをご確認ください。お手数おかけして申し訳ございません。

●カメラホリック レトロ Vol.2 90~93ページ
α7 IV & Leica M11 超広角オールドレンズ相性テスト

R2_05

| | Comments (0)

カメラホリック レトロ Vol.2 本日発売です!

オールドレンズ総合誌「カメラホリック レトロ Vol.2」が発売になりました。カールツァイスイエナ特集をはじめ、オールドレンズ写真家によるフォトギャラリー、神オールドレンズ・エッセイなど、盛りだくさんの内容です。一年の時間をかけて全力投球で作りました。ぜひたくさんのオールドレンズファンにご覧いただきたいです。

カメラホリック レトロ Vol.2[ホビージャパン][Amazon
発売日:2022年10月24日
出版社:ホビージャパン
税込価格:2,970円

R2_01

R2_02

R2_03

R2_04

 

| | Comments (0)

October 23, 2022

OLPメンバーで函館撮影旅

先週末、オールドレンズパラダイスのメンバー数名で函館撮影旅を敢行しました。泊りの撮影は前々からやりたかった企画のひとつです。朝から晩まで撮影漬け。撮ること以外何も考えない時間は気持ちいいですね。世間は全国旅行支援で盛り上がってますが、澤村の案内する場所はほぼ無人。レトロレンズに最適化(!?)された侘しいスポットにご案内しました。

普段はひとりで撮ることがほとんどなので、こうやって見知った人たちと撮り歩くのはいい刺激になります。同じ被写体を見ても、レンズを向ける角度が微妙に違う。背面液晶で写真の見せ合いっこが楽しいです。お気に入りのスポットに知り合いを連れて行きたくなるこの気持ち、何と名づければいいのかなあ(笑)。

Lm_dsc2138
α7 IV + FD 24mmF1.4 S.S.C. ASPHERICAL

Lml1002325
Leica M11 + DR Summicron 50mmF2

Lml1002614
Leica M11 + DR Summicron 50mmF2


Lml1002667
Leica M11 + Summicron 35mmF2

Lm_dsc1837
α7 III + Super-Angulon-R 21mmF4


 

| | Comments (0)

July 28, 2022

「マウントアダプター活用ガイド」本日発売です!

本日、「オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド」が発売になりました。今年3冊目となる新刊です。オールドレンズ撮影にはマウントアダプターが欠かせませんが、そのマウントアダプターを取り巻く環境も刻々と変化しています。そこでAFマウントアダプター、中判ミラーレス、Nikon Z fcなど、旬のマウントアダプター情報をこの1冊に詰め込みました。といっても、カタログ的な誌面ではありません。最新マウントアダプターを使いこなすための活きた情報を集めました。また、GFX×35ミリ判オールドレンズの相性、鬼門と呼ばれるオールドレンズの人柱レポートなど、超々マニアックな話も載っています。オールドレンズファンの必携本を目指して執筆しました。ぜひご覧いただけると幸いです。

●オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド[玄光社][Amazon
出版社:玄光社
発売日:2022年7月28日
判型:B5判160ページ
価格:2,100円(+税)

Lmimg_0025

Lmimg_0026_20220727233201

Lmimg_0027

Lmimg_0028_20220727233201

 

| | Comments (0)

July 11, 2022

令和のマウントアダプター事情、完全網羅。

来る7月28日、玄光社からマウントアダプター本を出します。タイトルは「オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド」です。文字通り、オールドレンズファンのためのマウントアダプター読本になります。

Ma_s

●オールドレンズを快適に使うためのマウントアダプター活用ガイド[玄光社][Amazon
出版社:玄光社
発売日:2022年7月28日
判型:B5判160ページ
価格:2,100円(+税)

とは言え、いまさらマウントアダプターの着脱を解説しようというのではありません。着脱については2017年に出した「マウントアダプター解体新書」でたっぷり解説しました。じゃあ何を書いたのかというと、令和のマウントアダプター事情をこれでもかと詰め込みました。テックアートでおなじみのオールドレンズをAF化するマウントアダプター、中判ミラーレス×オールドレンズの世界、Nikon Z fc用マウントアダプターなど、今どきのマウントアダプター事情をたっぷり載せました。もちろん、単に製品紹介するのではなく、各マウントアダプターの使いこなしテクニックを解説しています。

中でも注目してほしいのは、GFX×35ミリ判オールドレンズのコーナーです。GFX50S IIに35ミリ判オールドレンズを取っ替え引っ替えし、ケラレの有無を検証しました。その数200本。来る日も来る日もオールドレンズを付け替えるだけの日々。ほんと地獄でした。著者が苦しむと、そのぶんいい本になります。ぜひ楽しんでください。

その一方で、最近はマウントアダプター撮影時のカメラのセッティングが煩雑になっています。昔は「レンズなしレリーズ」さえ有効にしておけばよかったのですが、この頃は手ブレ補正、ISO低速限界、拡大表示など、設定項目が多岐にわたります。そこで主要ミラーレスごとにセッティングポイントをまとめてみました。また、鬼門と呼ばれているオールドレンズの着脱についても掘り下げています。内部干渉覚悟であれこれ装着し、実際に干渉するのかギリ大丈夫なのか、人柱として戦ってみました。

そんなこんなのマウントアダプター活用ガイド、令和のマウントアダプター読本決定版を目指して執筆しました。ご高覧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 

| | Comments (0)

より以前の記事一覧