古典鏡玉ものがたり

December 24, 2016

Leica SL にちょっとアレな広角レンズを付けてみた

ライカSLが登場して一年以上が経ちました。フルサイズミラーレス機ゆえにオールドレンズのベースボディとして期待がかかるところですが、思いの外情報が出てきません。ようやくKIPONからライカL/M/Rレンズが付くライカSL用マウントアダプターが登場したので、早速オールドライカレンズとライカSLの相性をチェックしてみました。

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●KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり
第36回 ベースボディとしてのライカSLの可能性[焦点工房][新東京物産

オールドレンズ装着時の操作性や作例については、本編をご覧ください。ここでは気になるアレを見ていくことにしましょう。そう、ショートフランジの広角レンズ、こいつらがライカSLでどんな風に挙動するのか!? 借り物のライカSLボディなのでリスキーなテストはしていませんが、主要な広角レンズの挙動はこんな感じでした。

Ultra Wide Heliar 12mmF5.6
マゼンタかぶりは軽微。周辺結像は未確認。

Hologon T* 16mmF8
装着は可能。周辺減光、マゼンタかぶりともにひどい。シャッター押し込みは未確認。ライブビュー像のみの確認。

Super-Elmar-M 18mm F3.4 ASPH.
マゼンタかぶりはないが、逆にシアンの過剰補正を感じることも。周辺結像はF8まで絞ると問題なし。開放近辺は甘い。タイプ240では問題なく使えたが、ライカSLだとα7と大差なしといった感じ。純正UV/IRフィルター付きだとケラレる。フードだけならケラレなし。

Super-Angulon-M 21mmF3.4
後玉の外周がセンサーのフレームと干渉。装着すらできない。

Super-Angulon-R 21mmF3.4
装着は可能だか、周辺減光がひどい。マゼンタかぶりも顕著。シャッター押し込みは未確認。ライブビュー像のみの確認。

G Biogon T* 28mmF2.8(Mマウント改造)
マゼンタかぶりは軽微。周辺にシアンを載せて相殺している。周辺結像は甘さがあるが、流れっぱなしという感じでもない。ライカSLでビオゴンはありだと感じた。

Gビオゴン28ミリF2.8がそこそこ使えるのはうれしかったです。が、スーパーエルマー18ミリはタイプ240の方が好相性でした。ホロゴンやスーパーアンギュロンは相変わらずダメですねえ。

ちなみにライカSL、オールドレンズの写りはけっこう良かったです。シャドウの粘りがすごくしっかりしていたので、きっと階調性の高いRAWデータなのでしょう。あと、色味が派手にならないので、オールドレンズらしい色味が楽しめました。もし湖から神様が現れて、α7とライカSLを差し出したら、落としたのがα7でも迷わずライカSLを強奪しますね(笑)。そんなわけで、オールドレンズとライカSLはアリです。ライカSLオーナーがうらやましい。

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November 21, 2016

CONTAX645 復活の儀

KIPONからCONTAX645用マウントアダプターが発売になりました。今年のCP+で展示してあった製品です。ボディ側マウントはキヤノンEFマウントで、CONTAX645レンズのAF動作が可能です。今回の古典鏡玉ものがたりでは。このCONTAX-EF AFを、あえてα7IIに付けて試写してみました。中判カメラの名レンズが、ミラーレスで使える。テンション上がりますね(笑)。

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●古典鏡玉ものがたり
第35回 コンタックス645の銘玉が甦る[焦点工房][新東京物産

CONTAX645のレンズは何度か借り物を使ったことがあるのですが、つくづく別格の領域があるのだなあと痛感します。今回のディスタゴンT* 45ミリF2.8は立体感の良さに驚きました。ゲンキンなもので、いいレンズを使える回は気持ちがのりますね。時代を問わず通用する絵作りに脱帽です。

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October 27, 2016

ND内蔵マウントアダプターを使ってみたよ!

古典鏡玉ものがたりを更新しました。取り上げたのは、KIPON最新商品のEF-S/E AF NDです。AF対応マウントアダプターに可変NDフィルターを組み込むというぶっ飛んだ製品です。ツッコミどころが多すぎて皆さんも困惑しますよね(笑)。

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●古典鏡玉ものがたり[焦点工房][新東京物産
第34回 可変NDフィルターをビルドイン

多機能タイプのマウントアダプターが増えているとはいえ、これは相当極まってるなという印象を受けます。試しに主要な機能をリストアップしてみましょう。

・キヤノンEFレンズをAFで使える
・キヤノンEFレンズをボディ側で絞りコントロールできる
・どんなレンズでも可変NDフィルターの恩恵に与れる

今回はEF 50mm F1.8 STMでテストしたのですが、NDフィルターが効いた状態でもちゃんとAFが使えます。使えるというのは、ただ動作するのではなく、ちゃんとピントが合うという意味です。無論、NDの濃度上げると暗すぎてAF動作は厳しくなりますが、2~3段暗くなる程度ならAFのまま撮れますね。可変NDフィルターはけっこう値が張るので、マウントアダプターに内蔵して使い回せるのはコストパフォーマンスがよいです。どうでもいい話なんですが、以前、自作でIRフィルターをマウントアダプターに組み込んだことがあります。まさかフィルター・イン・マウントアダプターが製品として登場するとは思わなかったなあ(笑)。いずれにしてもすごくおもしろい製品です。気になる方、ぜひ試してみてください。

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September 16, 2016

アレがOM-Dで使えるようになりました。

古典鏡玉ものがたりを更新しました。お題目はEF-MFT AFの新バージョン、Baveyes EF-MFT AF x0.7 for OM-Dです。ややこしいんですが、ハイスピードAFに対応したEF-MFT AFで、なおかつフォーカルレデューサーを搭載し、んでもってOM-Dもサポートした製品になります。

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●KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり
第33回 OM-Dに対応した全部載せアダプター[焦点工房][新東京物産]

従来のBaveyes EF-MFT AF x0.7は、OM-Dのペンタ部と干渉して装着不可でした。鏡胴デザインを改善し、装着対応したのが本製品というわけです。いまどきのAFアダプターの高機能ぶり、ぜひ試してみてください。

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August 09, 2016

おまたせ、75ミリですよ!

古典鏡玉ものがたりを更新しました。前回のイベリット50ミリF2.4につづき、今回はイベリット75ミリF2.4です。50ミリも75ミリも直径が同じなので、2本いっしょに携行しやすいですね。試写はライカMマウントのものを使っていますが、ライカMだけでなく、マウントアダプター経由でα7IIにも付けてみました。どちらのカメラでも使いやすいレンズです。

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古典鏡玉ものがたり IBERIT 75mm F2.4
第32回 ポートレートで使える大きなボケ[焦点工房][新東京物産

メインのブツカットはマクロアダプターでイベリットをα7IIに付けています。なかなかいい面構えでしょ。α7ユーザーだと、ライカMマウントにするかEマウントにするか、ちょっと悩ましいですね。今回はポートレートも掲載しています。ぜひご覧ください。

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June 24, 2016

APS-C機で18ミリ(古典鏡玉ものがたり)

「KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり」を更新しました。今回のお題目はフォーカルレデューサーのBaveyesです。X-T10にBaveyes経由でディスタゴンT* 18mmF4を試してみました。APS-C機で超広角という贅沢なセットアップです。

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●KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり
第30回 超広角はフルサイズで使いたい[焦点工房][新東京物産

APS-C機で18ミリを18ミリとして使えるのは、やはり素でスゲエなあって思います。フォーカルレデューサーをまだ試したことのない方は、ぜひ一度トライしてみてください。レンズ本来の画角で撮れる快感、けっこうキテます!

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May 23, 2016

LマウントレンズはMマウント化がお得!?

古典鏡玉ものがたりを更新しました。今回のお題目はLマウントレンズ。そのままマウントアダプター経由で使えますが、Mマウント化するといろいろメリットがあるよ、というお話です。

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●KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり
第29回 Lマウントレンズのお作法[新東京物産][焦点工房

作例はオールドレンズパラダイスで佃島に行ったときにものを使っています。佃島はホント、オールドレンズが似合いますね。いい雰囲気のカットがたくさん撮れます。なんだろう、それなりに集客力があるのに、観光地化し切れていない微妙なさじ加減がいいのかな(笑)。

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April 18, 2016

MFTユーザーなら即買いです!(古典鏡玉ものがたり)

古典鏡玉ものがたりを更新しました。今回のブツは、BAVEYES EF-MFT AFです。フォーカルレデューサー入りのAF対応アダプターですね。ソニーEマウント用はメタボーンズのSpeed Boosterが有名ですが、マイクロフォーサーズ用はKIPONが強いです。AFの速さと正確さは群を抜いてます。

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●古典鏡玉ものがたり
第28回 マイクロフォーサーズ用の最強アダプター[焦点工房][新東京物産

0.7倍のフォーカルレデューサーを組み込み、マイクロフォーサーズでレンズの焦点距離倍率が1.4倍になります。これなら広角レンズもそれっぽい画角で使えますね。マイクロフォーサーズユーザーにとってマストバイのひとつですよ。

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March 22, 2016

トリオプランでマクロ撮影(古典鏡玉ものがたり)

KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたりを更新しました。今回は最近話題のトリオプラン100ミリF2.8です。といってもバブルボケネタではなくて、中望遠レンズのマクロ撮影という濃ゆいところを狙ってみました。

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●KIPON × 澤村 徹 古典鏡玉ものがたり
第27回 中望遠で限界マクロに挑む[焦点工房][新東京物産

KIPONのマクロアダプターで最短撮影距離の限界を超えます。中望遠でぐいぐい寄ると、ほぼ100mmマクロレンズの感覚ですね。あえてEOS経由というのが今回のミソです。詳細は本編にてご覧ください。

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February 15, 2016

EFレンズを5軸手ブレ補正で使う(古典鏡玉ものがたり)

KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたりを更新しました。今回のお題目はEF-MFT AFです。すでに紹介したことのあるAFマウントアダプターですが、今回、ファームアップによってOM-Dの5軸手ブレ補正に対応しました。その操作感のレポートになります。

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●KIPON×澤村徹 古典鏡玉ものがたり
第26回 ファームアップで手ブレ補正に対応[焦点工房][新東京物産

オールドレンズファンだとあまりピンとこないかもしれませんが、今回のセットアップ、プロカメラマンが見るときっと頭抱えるはずです(笑)。しかもフツーに安定して使えるのだからたまりません。AFは速いし5軸手ブレ補正は使えるし、もしかしてもしかしなくても、EOSボディより便利だったり(汗)。まったく恐ろしい時代になりました。


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