みなさんお気づきでしょうか。昨年夏以降、かつてないほどにオールドレンズ本が出版されています。つい数年前まではカメラ・写真カテゴリーの陸の孤島だったオールドレンズ、それがわずか半年ほどで5冊も関連本が登場しているのです。オールドレンズがまさかの全国区、ついにレッドオーシャンなのか!? とまあそんなわけで、ここ半年ほどで登場したオールドレンズ本をまとめてみました。
●オールドレンズで撮るポートレート写真の本[Amazon]
著者:上野由日路
監修:澤村 徹
出版社:ホビージャパン
発売日:2020年8月6日
●ポートレートのためのオールドレンズ入門~オススメの50本~[Amazon]
著者:鈴木啓太|urban
出版社:玄光社
発売日:2021年2月18日
まずはオールドレンズ×ポートレートがブームになっています。昨年8月、上野由日路さんが2冊目となる著書「オールドレンズで撮るポートレート写真の本」を出版しました。これはオールドレンズでポートレート撮影するための実践的なテクニック集です。具体的なポートレート向けのオールドレンズを取り上げ、そのレンズの特徴をふまえた上で、使いこなしテクニックをていねいに解説しています。上野由日路さんは実際にオールドレンズで商業ポートレートを撮影するプロカメラマンなので、即戦力、実力アップに直結するテクニックが満載です。
ポートレート系のもう一冊は、SNSで活躍されている鈴木啓太|urbanさんの「ポートレートのためのオールドレンズ入門」です。こちらは先日発売になったばかりの新刊です。オールドレンズ50本分のポートレートという圧巻の内容。澤村が手がけるオールドレンズ本は、たいてい1冊あたり30~40本のレンズを掲載しています。50本はけっこうなボリュームですね。写真内容はオールドレンズの作例集というよりも、urbanさんの作品集といった雰囲気です。オールドレンズの可能性を感じさせてくれる1冊でした。
●OLD LENS LIFE 2020-2021[Amazon]
責任編集:澤村 徹
出版社:玄光社
発売日:2020年9月29日
昨年の秋には毎度おなじみのオールドレンズ・ライフを出版しました。本シリーズもかれこれ10冊目。年1冊ペースで10年がんばってきました。かつてはこのムックがほぼ唯一のオールドレンズ本だったのですが、前述の通り、ここにきて一気にオールドレンズ関連本が増えました。とても感慨深いです。ちなみにこの号は、沈胴レンズとフレア・ゴーストの特集です。あと、澤村のオールドレンズ本ではめずらしく、OEM系のオールドレンズも取り上げてみました。
●オールドレンズはバベルの塔[Amazon]
著者:澤村 徹
出版社:ホビージャパン
発売日:2021年1月29日
●ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ[Amazon]
著者:澤村 徹
出版社:玄光社
発売日:2021年2月18日
年が明けて2021年、立て続けに2冊のオールドレンズを出版しました。1冊目は澤村初のエッセイ集「オールドレンズはバベルの塔」です。ぼくがオールドレンズと出会ってオールドレンズ本を書き出す経緯を横軸に、オールドレンズにまつわる悲喜こもごもなエピソードを綴りました。これまで「見るオールドレンズ本」をたくさん書いてきましたが、これは「読むオールドレンズ本」です。といってもラノベ感覚でサクッと読めますし、ページの半分は写真です。カジュアルかつ新しい切り口を目指した1冊です。
2冊目はオールドレンズの入門書「ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ」です。既存のオールドレンズ・ライフシリーズの副読本的な1冊です。ソニーα7シリーズに特化し、最短ステップでオールドレンズを楽しめるようにガイドしました。一応、入門書の体裁をとっていますが、そこは澤村のオールドレンズ本、森のそこそこ深いところ、戻ってこられないあたりまではお連れします。お手頃価格の「名レンズ」を厳選して載せました。
ミラーレス登場以前からオールドレンズを楽しんできた身としては、こうしたオールドレンズシーンの盛り上がりはとても眩しく感じられます。上野由日路さんしかり、鈴木啓太|urbanさんしかり、澤村の数少ないオールドレンズ仲間です(笑)。新たな書き手の登場がとてもうれしいです。大豊作のオールドレンズ本、ぜひお楽しみください。
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