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February 2021

February 24, 2021

LAOWA × サイトロンジャパン ライブ配信に登壇します!【CP+2021 ONLINE】

明日25日から開催のCP+2021 ONLINE、澤村もサイトロンジャパンのオンライン配信でトークします。お題目はLAOWAの開発中レンズのレポートです。澤村のところにくる話ですから、フツーのレンズじゃないですよ(笑)。レンズマニア必見の濃ゆい奴、ご覧いただきます。ぜひぜひお楽しみに!

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CP+2021 SIGHTRON JAPAN & LAOWA
2021年2月27日(土)15:00‐15:30
「LAOWAニュープロダクツ超速報!」
講師:澤村 徹

 

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February 20, 2021

オールドレンズ本が豊作です!

みなさんお気づきでしょうか。昨年夏以降、かつてないほどにオールドレンズ本が出版されています。つい数年前まではカメラ・写真カテゴリーの陸の孤島だったオールドレンズ、それがわずか半年ほどで5冊も関連本が登場しているのです。オールドレンズがまさかの全国区、ついにレッドオーシャンなのか!? とまあそんなわけで、ここ半年ほどで登場したオールドレンズ本をまとめてみました。

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●オールドレンズで撮るポートレート写真の本[Amazon
著者:上野由日路
監修:澤村 徹
出版社:ホビージャパン
発売日:2020年8月6日

●ポートレートのためのオールドレンズ入門~オススメの50本~[Amazon
著者:鈴木啓太|urban
出版社:玄光社
発売日:2021年2月18日

まずはオールドレンズ×ポートレートがブームになっています。昨年8月、上野由日路さんが2冊目となる著書「オールドレンズで撮るポートレート写真の本」を出版しました。これはオールドレンズでポートレート撮影するための実践的なテクニック集です。具体的なポートレート向けのオールドレンズを取り上げ、そのレンズの特徴をふまえた上で、使いこなしテクニックをていねいに解説しています。上野由日路さんは実際にオールドレンズで商業ポートレートを撮影するプロカメラマンなので、即戦力、実力アップに直結するテクニックが満載です。

ポートレート系のもう一冊は、SNSで活躍されている鈴木啓太|urbanさんの「ポートレートのためのオールドレンズ入門」です。こちらは先日発売になったばかりの新刊です。オールドレンズ50本分のポートレートという圧巻の内容。澤村が手がけるオールドレンズ本は、たいてい1冊あたり30~40本のレンズを掲載しています。50本はけっこうなボリュームですね。写真内容はオールドレンズの作例集というよりも、urbanさんの作品集といった雰囲気です。オールドレンズの可能性を感じさせてくれる1冊でした。

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●OLD LENS LIFE 2020-2021[Amazon
責任編集:澤村 徹
出版社:玄光社
発売日:2020年9月29日

昨年の秋には毎度おなじみのオールドレンズ・ライフを出版しました。本シリーズもかれこれ10冊目。年1冊ペースで10年がんばってきました。かつてはこのムックがほぼ唯一のオールドレンズ本だったのですが、前述の通り、ここにきて一気にオールドレンズ関連本が増えました。とても感慨深いです。ちなみにこの号は、沈胴レンズとフレア・ゴーストの特集です。あと、澤村のオールドレンズ本ではめずらしく、OEM系のオールドレンズも取り上げてみました。

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●オールドレンズはバベルの塔[Amazon
著者:澤村 徹
出版社:ホビージャパン
発売日:2021年1月29日

●ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ[Amazon
著者:澤村 徹
出版社:玄光社
発売日:2021年2月18日

年が明けて2021年、立て続けに2冊のオールドレンズを出版しました。1冊目は澤村初のエッセイ集「オールドレンズはバベルの塔」です。ぼくがオールドレンズと出会ってオールドレンズ本を書き出す経緯を横軸に、オールドレンズにまつわる悲喜こもごもなエピソードを綴りました。これまで「見るオールドレンズ本」をたくさん書いてきましたが、これは「読むオールドレンズ本」です。といってもラノベ感覚でサクッと読めますし、ページの半分は写真です。カジュアルかつ新しい切り口を目指した1冊です。

2冊目はオールドレンズの入門書「ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ」です。既存のオールドレンズ・ライフシリーズの副読本的な1冊です。ソニーα7シリーズに特化し、最短ステップでオールドレンズを楽しめるようにガイドしました。一応、入門書の体裁をとっていますが、そこは澤村のオールドレンズ本、森のそこそこ深いところ、戻ってこられないあたりまではお連れします。お手頃価格の「名レンズ」を厳選して載せました。

ミラーレス登場以前からオールドレンズを楽しんできた身としては、こうしたオールドレンズシーンの盛り上がりはとても眩しく感じられます。上野由日路さんしかり、鈴木啓太|urbanさんしかり、澤村の数少ないオールドレンズ仲間です(笑)。新たな書き手の登場がとてもうれしいです。大豊作のオールドレンズ本、ぜひお楽しみください。

※AmazonのリンクはAmazonアソシエイトリンクを使用しています。

 

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February 18, 2021

本日発売です!【ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ】

本日2月18日、『ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ』が発売になりました。α7シリーズに特化したオールドレンズスタートブックですが、そこは澤村のオールドレンズ本、森のそこそこ深いところ、いい感じに引き返せないあたりまでお連れします。

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●ソニーα7シリーズではじめるオールドレンズライフ[玄光社][Amazon
出版社:玄光社
発売日:2021年2月18日
判型:B5判
価格:2,420円(税込)
※AmazonのリンクはAmazonアソシエイトリンクを使用しています。

1章は撮影セッティングです。α7シリーズでオールドレンズ撮影する際の最小限のセッティング、最短ステップの撮影方法を解説。2章はお手頃オールドレンズをレビューし、3章はマウントアダプターの着脱方法を種類ごとに解説しました。1~3章に目を通してもらえば、もう脱ビギナーです。

4章から雲行きが怪しくなります。ここではお手頃価格の「名レンズ」を集めました。とりあえずの1本ではなく、ずっと使える名オールドレンズです。ここまでくればもう安心。引き返せません。引き返す必要もありません。さあ、どんどん森の奥を目指しましょう。

5章は中上級者向けのオールドレンズ撮影術をまとめました。ベテランとなるための試練です。しっかり付いてきてください。6章は現行MFレンズを集結。レンズマニアにお薦めしたい旬のα7シリーズ用MFレンズを味わってください。

本書をテレビ番組に例えると、教養講座というよりもエンタメ番組みたいな感じです。著者としてはバラエティー重視で書いたのですが、人によっては深淵をのぞくホラーかもしれませんね。大丈夫、安全には最大限の配慮をしてあります。怖がらずにページをめくってください。ぜひご一読を!

 

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February 15, 2021

ご来場ありがとうございました!【オールドレンズフェス2021】

昨日、2週間にわたる「オールドレンズフェス2021 in 新宿マルイ本館」が無事終了しました。会期中にご来場いただいた皆様、ありがとうございます。これまでオールドレンズフェスはトークショーの登壇で主にお手伝いしてきましたが、今回はぼくが講師を務めていたオールドレンズパラダイス(OLP)で作品出展しました。オールドレンズフェスの場を借りて、オールドレンズパラダイスのグループ展をやったという感じです。コロナ禍のためOLPの展示は小規模なものでしたが、OLPメンバー全員でひとつのテーマにそった写真を持ち寄り、満足のいく展示ができました。ご覧いただいた皆様、改めて御礼申し上げます。

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今回は3本のトークショーに登壇しました。木下光学研究所のKistar 40mm F2.4、焦点工房が取り扱い周八枚、そして先日上梓した「オールドレンズはバベルの塔」です。こちらの様子は後日動画配信いたします。YouTubeのLENSHOLICチャンネルをチェックしてみてください。バベルの塔のトークショーではミラーレス以前のオールドレンズ界隈を紹介し、なかなか好評でした。あと、Kistar 40mm F2.4は女子ウケするレンズなのでは、という声をいただいています。動画が公開になったらぜひご覧ください。

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最終日にはOLPメンバーが遊びに来てくれました。久しぶりにオールドレンズ談義ができて楽しかったです。また以前のように、みんなで集まり、楽しく撮りに出かけられる日がやってくることを願ってやみません。

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February 09, 2021

純文学があるなら純写真があってもいいじゃないか

写真は表現技法として稚拙、という話を知り合いの写真家と議論したことがある。他分野から写真業界に入ってきた人には案外すんなりと受け入れてもらえる話なのだが、根っからの写真愛好家は気分を害するかもしれない。小説、絵画、映画、音楽、さまざまな表現手法ではあたりまえのことが、なぜか写真ではひどくぎこちない。

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●渡部さとる著『じゃない写真 現代アート化する写真表現』

たとえば、「ありのままを撮るべきか、作り込んで撮るべきか」という問題。事実と虚構。写真では永遠に交わることのない両者だが、他の表現分野では棲み分けと融合があたりまえのように行われている。写真の頑な姿勢はどこか稚拙に見えるのだ。

ただこのとき、ふたりともなぜ写真が稚拙なのか、という答えにはたどり着けなかった。得体の知れないモヤッとした感情だけが残った。

先日、渡部さとるさんの『じゃない写真 現代アート化する写真表現』を読んだ。先のモヤッとした感情がきれいに晴れた。もっと言うと、長らく写真について漠然と抱いていた得体の知れない印象が、すべてこの本で明瞭になった。「ライン川2」が4億4000万円で落札された理由、オリジナルプリント販売にまつわる価値創出の不思議、そしていまどきの写真が“わからない”という現象。おそろしいほどのわかりやすさですべての理由が記されている。それこそアカシックレコードを解き明かすような感動があった。

本書は撮りたい人には不要かもしれない。でも、写真の正体を知りたい人には必須の教科書だ。前提として「最近の写真はわかりづらいなあ」というモヤモヤ感があり、著者の歩みに寄り添いながら、そのわかりづらい写真を紐解いていく。上から目線で「写真とはこういうものだ!」と解説するのではなく、著者自身の写真集制作やポートフォリオレビューを通じて、ともに理解を深めていくのだ。語り口がやさしいのでついついページが進み、気がつくと写真の深淵をのぞいていておどろいた。

写真には好むと好まざると被写体が必要だ。純然たる写真を目指すとき、その被写体が妨げになる。写真は被写体に依存する。被写体という呪縛から逃れられない。仮に被写体から解放された写真、被写体不在の写真があるとしたら、それはそもそも写真なのか。

文学には純文学というカテゴリーがある。読み手にこびることなく、文学性だけを追求する文学が許されている。実のところ、最近はあまり元気がないけど。もしかすると、現代の写真は純写真を目指しているのかもしれない。渡部さとるさんの『じゃない写真』を読んで、そんなことを思った。

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February 08, 2021

超限定OLPフォトブック【オールドレンズフェス2021】

今回、オールドレンズフェス2021にオールドレンズパラダイスとして初参戦しました。が、コロナ禍の真っ只中、しかも緊急事態宣言の追い打ち。結果、澤村を含めて3名という少数精鋭での参加になりました。グループ展は学祭ノリでわいわいやるのが楽しいのですが、この状況下ではそうも言っていられません。ただ、でも、こういう状況下にもかかわらず参加してくれたわけですから、なんとかOLPメンバーの気持ちに応えたい。そんなわけで、フォトブックを作ってみました。

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澤村の自腹なのでA5サイズのささやかなものですが、展示作品の他、候補カットも含めて一冊にまとめました。限定6部(3名×2部)という激レアアイテムです(笑)。何年かたって、しんどいなかグループ展やったんだよなあ、なんて思い出してもらえるとうれしいです。

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February 06, 2021

書評、ありがとうございます!【オールドレンズはバベルの塔】

オールドレンズ・フォトエッセイ集「オールドレンズはバベルの塔」が発売になって一週間がたちました。たくさんのかたにご高覧いただき、ネット界隈の反応に一喜一憂しています。出版した本の評価は当然気になるわけですが、バベルの塔は澤村初のエッセイ本、そりゃもう物凄く気になるわけです。SNS画面リロードしまくりです(笑)。たくさんいただいたご感想のなかから、とくにうれしかった書評をピックアップしてみました。ご購入を検討されているかた、ぜひご参考に。

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ジェットダイスケ/JETDAISUKE(YouTubeチャンネル)
おすすめカメラ本「オールドレンズはバベルの塔」澤村徹著
オールドレンズ軸で書かれたエッセイの面白さ

カメラレビューでおなじみのジェットダイスケさんのYouTubeチャンネルでご紹介いただきました。すみません、力一杯自慢させてください。動画丸ごと一本「バベルの塔」です(笑)。ジェットダイスケさんとは取材がきっかけで知り合い、以降仲良くさせていただいてます。そのあたりの出会いも動画内で紹介されています。

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ルミエールカメラのブログ Lumière ~銀塩ライカとブラックペイントの店~
『オールドレンズはバベルの塔』

ライカカスタムで有名なルミエールのブログでご紹介いただきました。ここの職人さんとは10年来の知り合いで、レンズのメンテをお願いしたり、オールドレンズ談義をしたりと、仲良くさせてもらっています。本書内にルミエールらしきお店が出てくる……みたいな噂があるようなないような(笑)。

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オールドレンズはバベルの塔

こちらのブロガーさんは、ぼくの古い古い読者です。どのくらい古いのかというと、ぼくがまだパソコン誌で「吾輩は寫眞機である」というカメラ系連載をしていた頃からの読者様なのです。ぼくが新刊を出すたびにがっつり掘り下げた書評を書いてくださり、いつも励みになっています。今回もめっちゃ深掘りしてますね。とりあえず、ラノベネタにツッコミを入れてくれたはじめての人です(笑)。

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ブレイクニュース。オールドレンズはバベルの塔である!

田中長徳先生のnoteで取り上げていただきました。長徳先生とはオールドレンズパラダイスがらみでご挨拶をさせていただき、最近はカメラホリックの仕事で京都ロケに同行させてもらいました。あのロケはホント至福の時だった(笑)。ちなみにnoteの記事のほうですが、平たく言うと、「レンズ交換ばかりしてないで真面目に撮れ書け!」と叱られております。ありがとうございます!

SNS上の感想も気がついたものはすべて拝読するようにしています。もしブログなどにレビューを書かれたときはおしえてくださいね。

 

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February 05, 2021

α7Cのレザーケースを探して【metalmickey's camera】

metalmickey's cameraを更新しました。今回はα7C用のレザーケースです。このところ、カメラアクセサリーの選択肢が少なく、ケース選びもなかなか厳しい状況です。またデジカメドレスアップ主義を連載していた頃のように、紹介しきれないほどのカメラアクセサリーに埋もれたいです。

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α7C Long Grip Leather Case グリップを革で包みたい

 

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February 02, 2021

オールドレンズフォトグラファー邂逅

函館在住の写真家、谷杉アキラさんがオールドレンズフェス2021に遊びに来てくれた。彼とは「オールドレンズ・ライフ」の取材で意気投合し、それ以来、ぼくが函館に行くと撮影につきあってくれる。本業の写真館の仕事で忙しいはずなのに、いつもクルマでいろいろな場所に案内してくれるのだ。

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その代わりといっては何だが、ぼくは彼が好みそうなオールドレンズを函館に持ち込む。そう、覚醒させようという魂胆だ。もともと彼はDマウントレンズフリークなのだが、澤村としてはもっと幅を広げてほしい。悪の道を行く同世代の仲間がほしい(笑)。最近はイエナを試してもらい、だいぶいい感じに染まってきた。

谷杉アキラさんは「ピリカノカ」というモノクロ写真集を出している。この写真集自体は現行カメラで制作しているのだが、その眼差しというか方向性が、オールドレンズととても相性が良さそうなのだ。もちろんひとさまの制作を横から云々するのは憚られるけど、オールドレンズの森へハイキングに誘うくらいはいいよね(笑)。

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最近のオールドレンズフェスは、写真家の上野由日路さんがいつも在廊している。彼はオールドレンズフェスの中心メンバーというか主催者なのだが、昨年、彼の著作「オールドレンズで撮るポートレート写真の本」をお手伝いした縁もあって最近仲良くさせてもらっている。連日の在廊、本業の撮影は大丈夫なのか。いやホント、大きなお世話だとは思うけど、こっちが心配になるくらいオールドレンズフェスの開催に全力投球している。

彼はオールドレンズやシネレンズで商業撮影をこなす稀有なカメラマンで、今回のオールドレンズフェスの展示でもぶっちぎりだった。前掲の写真に写っている、レントゲンレンズとズノーで撮ったポートレートは相当やばい。描写云々ということではなくて、このレンズを選んだ時点で戦いが始まり、そして戦いに勝利した絵が目の前に広がっている。写真の評価に相応しくない語彙力(笑)になっている自覚ありありだが、それくらい圧倒的という意味だ。

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谷杉アキラさんと上野由日路さん、ふたりのオールドレンズフォトグラファーの作品を、いつかぼくが編集担当するムックでドーンと紹介できる日がくるといいなあ、なんて夢想している。

 

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OLP「旅象疫記」はじまりました!【オールドレンズフェス2021】

オールドレンズパラダイスのグループ展「旅象疫記」が、オールドレンズフェス2021会場にてはじまりました。今回は澤村を含めて3名という少数精鋭での参加ですが、このタイミングでグループ展を開く意味を考え、ていねいに展示候補を選びました。写真家個々の作品というよりも、全員の写真でひとつの作品を構成したつもりです。

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●OLPグループ展「旅象疫記」
イベント:オールドレンズフェス2021
場所:新宿マルイ本館8F
期間:2021年2月1日~14日

写真展タイトルの「旅象疫記」は、「パンデミックに記す旅の印象」と読んでください。元ネタはロシア文豪のアレです(笑)。ご推察の通り、ここでいう旅は純然たる旅に止まらず、たとえば人生や生活を指すような広義での旅です。以下、会場に貼ったポスターの文言です。

「人生を旅にたとえた詩人は数多いる。そしてそれは、少なからぬ真理を含んでいるだろう。しかし今、人類すべてが旅を封じられ、それどころか普段の生活すらままならない。旅に生きる我々は、旅を封じられた今、どう歩んでいけばよいのだろう。遠くから響く音は希望の鐘か、それとも瓦解のカウントダウンか。ささやかな抵抗として、旅の印象をここに記す。」

写真はキャンバスプリントで仕上げました。オールドレンズのどこかローファイな雰囲気が、目の粗いキャンバス地から伝わると思います。写真の絵面だけでなく、プリントの質感も含めて作品と捉えてもらえるとうれしいです。

こういう状況下、お誘い申し上げるのも気が引けますが、ご興味があれば十分にコロナ対策を行った上でご来場ください。

 

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February 01, 2021

エッセイ集だけど写真もたくさんあるよ!【オールドレンズはバベルの塔】

先週末に発売になった「オールドレンズはバベルの塔」、読了した皆さんから「おもしろかった」との声をSNS上で拝見し、安堵しています。今回の本は「一気読みしました」という声がとても多くて、物書きの端くれとして本当にうれしく思っています。さて、この記事は本書のちょっとした仕掛けをご紹介したいと思います。

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表紙の帯をめくると、澤村徹とゆかいな親父たちがあらわれます。バベルの塔撮影ワークショップという設定です(笑)。澤村のイラストですが、十年前のまだおなかがぽっこりする以前の澤村の姿です。イラストレーターさんの忖度ですね(笑)。

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左ページに注目。エッセイはまずブツカットからはじまります。軽くドレスアップしたオールドレンズ付きのカメラを撮りました。キャプションにはそのレンズの概要に加え、澤村の入手当時に価格を記しました。これは相場価格ではなくて、ぼくが買ったときのガチの値段です。当時の具体的な金額がここから読み取れると思います。

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ペロンとページをめくると、エッセイの本編がはじまります。実はエッセイなのに、うっすらと全編を貫くストーリーがあります。きっとそのため一気読みする人が多かったのかな。今回の本は文章が主役なので、原稿にはだいぶ気をつかいました。

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そのあと、写真が5カットつづきます。ページ数的なことをいうと、全ページの1/3~1/2ぐらいが写真ページですね。がっつり読む本ではありますが、写真もたくさん載せています。ただ、普段のオールドレンズ本のようなキメッキメの作例ではなくて、脱力感のある写真をあえて選びました。エッセイを読みながら写真を見てもらうと、このあたりのバランスは納得してもらえると思います。ちなみに、すべての写真に題名とキャプションをつけています。昔、metalmickey's montageというフォトブログで写真に題名をつけていたのですが、あの面倒な作業を復活させました(笑)。本の隅の隅まで楽しんでもらえると思います。

本書は電子版も紙と同時発売です。ご興味あればぜひご高覧いただけると幸いです。

 

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