ほぼ一発でセッティングが決まった Kistar 85mm F1.4
本日、12月25日、木下光学研究所のKistar 85mm F1.4が発売になった。Kistarシリーズ第3弾となる単焦点MFレンズだ。同社のレンズは縁あって、55mmF1.2、35mmF1.4、そして85mmF1.4と、全モデルについてプロトタイプから製品相当までの試作レンズを試す機会に恵まれた。Ksitarシリーズは、オールドレンズのような温かみのある描写を、現代の技術で再現することをコンセプトにしている。実を言うと、このオールドレンズ的な描写のさじ加減がとても難しいのだ。何本もサンプルレンズを組み立て、試写と調整を繰り返す。性能を出すことより、収差を適度に残す方が難しい。
そうした中、Kistar 85mm F1.4はほぼ一発で目指すところに落ち着いた。大口径ポートレートレンズとして、高描写と個性をうまく兼ね備えている。Kistarシリーズは木下光学研究所にとってはじめてのコンシューマー製品だ。試行錯誤の末、ついに黄金律を会得したのかもしれない。
●Kistar the other side 第12回
オールラウンダーとしての中望遠
上記のオフィシャルブログにて、様々なシーンで撮ったKistar 85mm F1.4の作例を掲載している。端的に言うと、このレンズはちゃんと撮れる。その上で、ちょっと工夫すると個性を発揮する。個人的には、3本のKistarシリーズの中で一番好みだ。
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