今話題の7Artisans 50mm F1.1、試してみたよ!
局地的なものかもしれないけれど、ぼくのまわりで7Artisans 50mm F1.1がメチャクチャ流行ってる。Facebookのタイムラインに連日にようにこのレンズの話題が流れてくるほどだ。
7Artisans 50mm F1.1は深圳の光学メーカーがリリースしたライカMマウントの大口径レンズだ。有り体に言うと、プアマンズノクチなのだが、にしても安い。4万円台で購入できるのだ。今回、焦点工房からサンプル品を借りることができ、早速試写してみた。
Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F1.1で撮影
結論から言うと、オールドレンズ好き、クセ玉好きなら、このレンズはアリだ。開放F1.1でちゃんと暴れてくれる。開放だと周辺が外側に向かって流れがちで、これがボケと合わさっておもしろい絵になる。それでいて大味にならず、繊細なシャープネスというギャップもいい。惜しむらくは周辺減光が軽い点だ。このレンズは6ビットコードを搭載しており、ボディ側のレンズ検出をオートにしていると、ノクチのプロファイルが適用される。これを外しても周辺減光はそれほどでもなかった。個人的にはドバッと四隅が落ちてほしかったのだが(笑)。
肝心の距離計連動だが、これはセルフアジャストによる最適化がデフォルトになっている。カタカナ語でごまかしてみたが(笑)、要は自分で調整しよう、ということ。調整用のマーカーとドライバーが付属しており、DIYでよろしく、ということらしい。これまで色々な大口径レンズを使ってきたけれど、どうせF1.1なんて距離計連動じゃピントは合わない(爆)。パーフェクトに調整するというよりも、一段絞ったところでピントが来るように調整し、開放はライブビュー&拡大表示でサクッとピント合わせ、というのが現実的なところだろう。
Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F2で撮影
ちなみに、F2まで絞ると落ち着いた描写になる。開放から1~2段で緩急が付けられるので、柔軟に被写体に対応できそうだ。おそらくミラーレス用ならここまで話題にならなかっただろう。距離計連動タイプだけどあまり正確ではなくて、でも安いから許せ、という潔さが話題性に一役買っている。おもしろいレンズが出てきたな、と思う。