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August 2017

August 27, 2017

今話題の7Artisans 50mm F1.1、試してみたよ!

局地的なものかもしれないけれど、ぼくのまわりで7Artisans 50mm F1.1がメチャクチャ流行ってる。Facebookのタイムラインに連日にようにこのレンズの話題が流れてくるほどだ。

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7Artisans 50mm F1.1は深圳の光学メーカーがリリースしたライカMマウントの大口径レンズだ。有り体に言うと、プアマンズノクチなのだが、にしても安い。4万円台で購入できるのだ。今回、焦点工房からサンプル品を借りることができ、早速試写してみた。

Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F1.1で撮影

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結論から言うと、オールドレンズ好き、クセ玉好きなら、このレンズはアリだ。開放F1.1でちゃんと暴れてくれる。開放だと周辺が外側に向かって流れがちで、これがボケと合わさっておもしろい絵になる。それでいて大味にならず、繊細なシャープネスというギャップもいい。惜しむらくは周辺減光が軽い点だ。このレンズは6ビットコードを搭載しており、ボディ側のレンズ検出をオートにしていると、ノクチのプロファイルが適用される。これを外しても周辺減光はそれほどでもなかった。個人的にはドバッと四隅が落ちてほしかったのだが(笑)。

肝心の距離計連動だが、これはセルフアジャストによる最適化がデフォルトになっている。カタカナ語でごまかしてみたが(笑)、要は自分で調整しよう、ということ。調整用のマーカーとドライバーが付属しており、DIYでよろしく、ということらしい。これまで色々な大口径レンズを使ってきたけれど、どうせF1.1なんて距離計連動じゃピントは合わない(爆)。パーフェクトに調整するというよりも、一段絞ったところでピントが来るように調整し、開放はライブビュー&拡大表示でサクッとピント合わせ、というのが現実的なところだろう。

Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F2で撮影

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ちなみに、F2まで絞ると落ち着いた描写になる。開放から1~2段で緩急が付けられるので、柔軟に被写体に対応できそうだ。おそらくミラーレス用ならここまで話題にならなかっただろう。距離計連動タイプだけどあまり正確ではなくて、でも安いから許せ、という潔さが話題性に一役買っている。おもしろいレンズが出てきたな、と思う。

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August 23, 2017

開平ワークショップ フォトギャラリー公開

Turtlebackオールドレンズワークショップ第2弾の準備を進めています。今年の行き先は中国の開平。世界遺産に指定されている華僑の古い村落です。6月にロケハンを行い、そのフォトギャラリーが公開になりました。晴れても降っても曇っても、様になる迫力満点のロケーションです。

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●Turtlebackオールドレンズワークショップ第2弾
開平ワークショップ フォトギャラリー
開催日程:11月23日~26日
集合解散:香港

開催スケジュールも決まりました。11月の連休に絡めて開催します。香港に集合し、皆で出入国して開平に向かいます。11月はあの地域にとっていい季節です。オールドレンズ撮影をともに楽しみましょう。ワークショップ代や申込については最終調整を行っています。いましばらくお待ちを。ご興味ある方、ぜひスケジュールは空けておいてくださいね。

11月23日(木):香港に集合。夜からウェルカムディナー
11月24日(金):開平に移動。香港-開平。午後から赤坎鎮を撮影。開平泊
11月25日(土):終日撮影。午前中錦江里、午後自力村を撮影。開平泊
11月26日(日):香港へ移動。開平-香港。解散(夜便で戻れる時間帯です)

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August 20, 2017

東京タワーという名の撮影課題

オールドレンズパラダイスの撮影実習で東京タワーに昇ってきた。お盆の最終日ということでそれなりの混みようを覚悟していたのだが、拍子抜けするほど空いていた。やはりスカイツリーに客を取られているのだろうか。

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α7II + Heliar-Hyper Wide 10mm F5.6 Aspherical

ただし、写真撮影という観点からすると、スカイツリーより東京タワーの方が俄然おもしろい。東京タワーは末広がりの塔だ。あれをてっぺんから脚までどう収めるか。縦位置ではなく、横位置で。このお題目ひとつで相当楽しめるのだ。

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α7II + Heliar-Hyper Wide 10mm F5.6 Aspherical

広角は必須だが、ちょっとアングルを傾けるだけで構図がぐりぐりと変わる。あれこれ構図を考えていると、あっという間に時間が過ぎていく。あれだけ背の高い塔が、横位置に収まるというのが地味におもしろい。入場料900円でたっぷり楽しめるロケーションだ。

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August 01, 2017

北海道美瑛に似合う画角とは?

早めの夏休みを取り、家族で北海道美瑛に行ってきた。妻子からは口を酸っぱくして「仕事撮影を家族旅行に持ち込むな」と言われていたのだが、7月下旬、ベストシーズンの美瑛、手ぶらで行けるわけがない。GFX 50Sとコンタックス645レンズという夢のコラボでがっつり撮ってきた。その様子はこちらの記事をご覧あれ。

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GFX 50S + Apo-Makro-Planar T* 120mmF4

●澤村徹のカメラガジェット放浪記 第5回
GFX 50Sで甦るコンタックス645レンズ

FringerのFR-C6GFというAFマウントアダプターのレビューなのだが、このおかげで家族写真がGFX 50S三昧というなかなかおいしい撮影だった。中判デジタルで家族スナップ撮る人なんて、ぼくぐらいだと思う(笑)。それはさておき、今回の旅行はこんなレンズラインアップだった。

GFX 50S + Fringer FR-C6GF(CONTAX645-GFX)
Distagon T* 45mmF2.8(35ミリ判換算36ミリ)
Apo-Makro-Planar T* 120mmF4(35ミリ判換算95ミリ)

Leica M10
Summilux-M 35mmF1.4
G Biogon T* 28mmF2.8

北海道は広いし、やっぱ広角だよね。でも、超広角だと広すぎるかもしれないから、28~35ミリで切り取っていこう。なんてことを考えていたのだが、惨敗だった(笑)。北海道、というか美瑛を美瑛らしく撮るなら、望遠にかぎる。どのくらいかぎるのかというと、かの御大も望遠メインなのだ。撮影していてどうもしっくりこないので、途中、拓真館に立ち寄り、前田真三先生の作品を拝見。うむ、やはり望遠が多いよね、というわけで、美瑛と言えば望遠なのだ。そう言えば、美瑛で見かけるガチ勢は圧倒的に三脚派が多い。あれはきっと、超望遠レンズなんだろうな。広大な大地を漫然と撮るのではなく、被写体をロックオンして射貫く。今回は換算95ミリだったけど、200ミリで全然OK。オールドレンズ的に言うと、オリンピアゾナーか。アレで美瑛撮り歩くのか!? ちょっとヤダな(笑)。

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Leica M10 + Summilux-M 35mmF1.4

上のカットは、「セブンスターの木に大挙して押し寄せる外国人観光客」の素描だ。こういう状況説明はやはり35ミリレンズが強い。ただ、最近はすっかりオジサンモードなので、こうした斜にかまえた撮り方がちょっと気恥ずかしい。たとえばこのカットも、「外国から憧れの地にやってきたんだから、そりゃあテンション上がるさ」という見方になる。一方的な切り口での批判よりも、多様なスタンスのすり合わせが気になるお年頃なのだ。

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