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May 05, 2017

悩ましい旅の中望遠

来月、長期の撮影ロケに出かける。ライカM10をメインのボディに据え、最小構成のレンズで挑もうと思っている。広角と標準はすぐに決まったのだが、中望遠が決まらない。候補は2本、ファットエルマリートかトリオプランだ。

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Leica M10 + Tele-Elmarit 90mmF2.8

ファットエルマリートことTele-Elmarit 90mmF2.8は、有り体に言うとフツーによく写るレンズだ。ボケ味よし、コントラストよし、シャープネスも良好。中望遠なので距離計連動での撮影は少々手間取るが、1~2段絞ってしまえばレンジファインダーでもまったく問題ない。ボディはM10なので、いよいよとなればライブビューという手もある。

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Leica M10 + Tele-Elmarit 90mmF2.8

ただ、どうにもおもしろくない。不安要素ゼロのレンズだが、それゆえに、出来レース感は拭えない。おそらく、目の前の光景を予測通りに切り取ってくれるはずだ。優等生であることに文句を付けるのは、人としてどうかと思うけど(笑)。

じゃあ、Trioplan 100mmF2.8はというと、描写的にはコントラストが低く、周辺解像力も期待できない。所有するトリオプランはさほど曇りはないのだが、ちょっとした光ですぐにフレアが出る。雑誌的な論調だと、「ゆえにおもしろい」という展開になるのだが、目的が旅の中望遠だと、そうも言っていられない。グダグダな写真を連発して、全カット使い物にならなかったらどうしよう!? この不安はたまらない。やめておけ、とオレのゴーストが囁く(笑)。

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Leica M10 + Tele-Elmarit 90mmF2.8

それでもなお、トリオプランを旅レンズの候補に挙げているのは、撮影フィーリングが良いからだ。けっして小振りではないのの、軽量で携行が苦にならない。ヘリコイドの感触と合焦していく感じのバランスはけっこう好みだ。絞りリングはクリック感がないものの、軽く力を入れて動かすと、ちょうど1段分でストップする。端的に言うと、フィジカル面でとても相性が良い。個人的に使っていてすごく楽しいレンズなのだ。

おそらく、ボディがα7IIなら迷わずトリオプランを選んだだろう。M10でトリオプランを使うには、やはりEVFがほしい。液晶画面でライブビューを使い続けるのは正直とつらい。M10のEVFは7万ぐらいだったか。何かレンズ買える金額だな(笑)。あと、M10はバッテリーが小さくなったので、常時ライブビューだと予備バッテリー2本は必須だろう。この出費も微妙に痛い。

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Leica M10 + Tele-Elmarit 90mmF2.8

そうそう、M10とトリオプランを使っていて気付いたのだが、このレンズ、絞りで焦点移動していないだろうか。F4以降で微妙にピントを外すケースが多く、どうにもモヤッとしている。液晶面のライブビュー撮影だと、カメラが前後する懸念が捨てきれないのだけれど。ますますEVFでかっちりピント合わせしたくなる。ファットエルマリートかトリオプラン、ホント悩ましいな、旅の中望遠。

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