Vitessa T プランジャーの攻略
フォクトレンダーのビテッサTというカメラをご存知だろうか。スプリングカメラのビテッサは有名だが、ビテッサTはビテッサのデザインを継承しつつ、レンズ交換式にしたカメラだ。レンズ交換式という機能性アップを果たしているにも関わらず、ガンダムに対するジム的な外観がそこはかとなくわびしいカメラである。
そんなこんなのビテッサTだが、向かって右側に棒が突き出している。これはプランジャーと呼ばれ、押し下げるとワンアクションでシャッターチャージできる画期的機構だ(もちろん当時において)。ただこのプランジャー、突き出した状態ではどうにも座りがわるい。押し込んだままの状態にできないものかと色々調べてみたのだが、グーグル先生の答えは「できるけどやり方はわかならない」だった。ダメじゃん(笑)。
そこでFBでボヤいたところ、市川泰憲さん(日本カメラ博物館のエライ人)からコメントが付いた。曰く、ゆっくり押し込めばOKと。試してみると、ゆっくり押し込むだけで固定できた。おいおい、今までの苦労はナンだったんだ!? ただ、幾度か試していくと、百発百中とはいかなかった。ゆっくりやっても指を離した途端、飛び出してしまうこともある。機械である以上、100パーセントの再現性がほしい。できたりできなかったりではナットクしがたい。
通常の押し込みとゆっくりした押し込み、そのちがいを自分なりに観察しながら試した結果、再現性100パーセントの操作方法に至った。ぼく以外にビセッタTのプランジャーに悩んでいる人が何人いるかわからないが、備忘録としてここに明記しておく。
●Vitessa T プランジャーの固定方法
プランジャーを最後まで押し込まず、少し手前で指を離す。
プランジャーはスプリングの反発が強く、ゆっくり押し込むと最後まで押し込めずに指が離れる。そのため、ゆっくり押し込むと固定できたわけだ。また、ゆっくり押し込んでも、最後までしっかり押し込めば、指を離した途端に飛び出してしまう。
夕方からプランジャーの押し込みを訓練した結果、高速押し込みでも固定できるまでに上達した。名刺の肩書きに「Vitessa T プランジャープロ」を加えたい。