« CONTAX645 復活の儀 | Main | adequate store に行ってきました! »

November 21, 2016

香港のオールドレンズ本事情

11月の香港行きで個人的に大収穫だった鯉魚門(レイユームン)、ここは海鮮レストラン街であると同時に、夕日の名スポットとしても有名だ。週末は観光客はもちろん、日暮れとともにガチ撮りのカメラユーザーもごっそりとやってくる。大型三脚持参の人もめずらしくない。

Lml1004282

ワークショップ一行で鯉魚門を散策中、現地スタッフが地元のガチ撮りカメラマンらと談笑していた。ひとりのカメラにツァイスレンズが載っていて、カメラレンズ談義に花を咲かす。広東語なので詳しい話はわからないのだが、「おまえのツァイスいいなあ」「そういうおまえだってOtusじゃねえか!」みたいなやり取りだと思う(憶測MAX)。彼らとは撮影中に二度遭遇し、そのたびに二言三言言葉を交わした。

我々一行は夕焼け撮影を堪能した後、海鮮レストランでワークショップの打ち上げへとなだれ込む。美味しい海鮮料理を楽しみ、店を出た頃にはけっこう遅い時間になっていた。鯉魚門から地下鉄の駅に向かう。オクトパスカードで改札を通ったそのときだ。例のガチ撮りカメラマンたちとまたもや遭遇した。どんだけ愛し合ってるんだオレたち(笑)。同じ方向だというので、地下鉄に乗ってカメラ談義を再開する。そこで衝撃の事実が発覚した。

ぼくの本の読者だった。オールドレンズライフのせいでツァイス地獄にハマったという。どうやら本人の知らぬ間に、国際的に悪の伝道師として名を馳せていたようだ(笑)。

15102348_1448962058466240_109602545
彼が読んだのは日本語版のオールドレンズライフのようだ。実は香港のカメラショップ巡りをした際、何軒かで自分の本を見かけることがあった。たぶん、ぼくらが洋書のカメラ本で情報収集するように、香港のカメラファンは日本語のカメラ本を好むのかもしれない。

ちなみに、ぼくの書いたオールドレンズ本は、その何冊かが台湾語に翻訳されている。台湾はオールドレンズが流行っているのかなあ、なんて思っていたら、現地スタッフ曰く、香港の人も台湾語の本を読むらしい。香港では、話し言葉は広東語、読物は昔ながらの漢字「繁体字」を用いるという。中国は漢字を簡略化した簡体字を用いているのに対し、台湾と香港は昔ながらの繁体字だ。台湾は香港よりも人口が多く、繁体字で書かれた台湾の本を香港に輸入しているという。台湾語版は台湾の人向けと思っていたのだが、どうやら香港というマーケットも対象になるようだ。この話を聞いてはじめて、自分の本の普及範囲を認識できた。今度香港に行ったら本屋巡りだな。

Lml1004309
Leica M + Ektar 47mmF2

※香港と台湾の漢字表記について詳しい情報をいただいたので、記事を修正しました。

|

« CONTAX645 復活の儀 | Main | adequate store に行ってきました! »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« CONTAX645 復活の儀 | Main | adequate store に行ってきました! »