西新井駅の昭和臭
西新井はここ十年で劇的に変化した。結婚直後に妻と散策したことがあるのだが、駅の西側を更地にして、マンションやショッピングモールを建てている最中だった。いまではすっかり真新しい町に生まれ変わり、まったくと言っていいほど写欲を刺激しない。しかも、南側に関原というよい商店街があったのだが、ここも近年建て替えが急速に進み、あまり足が向かなくなった。そんなわけで、すっかりご無沙汰していた西新井、どうやら灯台もと暗しだったようだ。
α7II + Xenon 50mmF2
駅が昭和だ。壁面の錆び、丸窓、ロータリーの無法地帯っぽいオブジェ。前々から気になっていたポイントではあるが、これほどのハーモニーを生み出しているとは思わなかった。古いだけでなく、昭和的な賑わいをそのまま引きずっているところにやるせなさが募る。もはやトウジュロは、作為的ですらある。生まれ育った町ではないが、幼少の自分が階段を行く姿が脳裏を過ぎり、長居は危険と悟った。
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