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August 2016

August 30, 2016

シリーズ第2弾はあえて大口径35ミリ(Kistar the other side)

オールドレンズライフ6をご覧の方はもう読まれたかもしれませんが、木下光学研究所からシリーズ第2弾となるKistar 35mmF1.4が登場します。第1弾のKistar 55mm F1.2は、当時の開発メンバーから設計思想を引き継いでトミノン55mmF1.2復刻を成し遂げました。第2弾はその経験を活かしつつ、オリジナル設計で大口径35ミリに挑みます。そのプロトタイプによるレポートを、Kistar the other sideで公開しました。

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●木下光学研究所 Kistar the other side
第4回 シリーズ第2弾は大口径35mmF1.4

開放でやわらかく、一段絞るとキュッとシャープに写る。そんなオールドレンズの王道を行くようなテイストに仕上がりそうです。目下、11月末の発売に向けて最終調整の真っ最中です。Kistarシリーズ第2弾、ご期待ください。

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普通なのにスゴイやつ(デジカメドレスアップ主義)

デジカメドレスアップ主義を更新しました。今回は久しぶりにライカネタです。パッとにフツーな感じのライカMなんですが、よく見ると「ちょっ、コレッ」というドレスアップを施してみました。

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●デジカメWatch デジカメドレスアップ主義
第168回 ノーマル好きに贈るバリチューンカスタム

シボ付きのレザーケース、普通のものよりやけにキラキラしてね!? コンタックスCのゾナーにフォーカシングレバーとかおかしいよね!? ファインダーのそれ、マグニファイアーじゃないの? といった具合に、よく見ると微妙にフツーとちがうアクセサリーで着飾ってみました。あと、ホント微細な話なんですが、当て革付きのストラップが支障なく付くレザーケースってけっこう希少ですよね。そんなこんなでおもしろいアイテム盛りだくさんのドレスアップです。ぜひご覧ください。

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オールドレンズ・ライフ Vol.6 本日発売です!

オールドレンズファンのみなさん、お待たせしました。玄光社「オールドレンズ・ライフ Vol.6」が本日発売となりました。年1冊ペースでの6冊目、思えば遠くに来たもんだ的な気分です。ちなみに今は、Vol.7の企画書練ってます(笑)。

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●OLD LENS LIFE Vol.6[玄光社][Amazon
出版元:玄光社
発売日:2016年8月30日
価格:税込2,160円
判型:A4変型判144ページ

オールドレンズライフの企画を練るとき、毎号、それとなく大きな方向性を考えます。Vol.6でイメージしたのは「レンズ語り」です。良く写るレンズがほしいなら、現行レンズにまさるものはありません。諸収差の多いオールドレンズを愛用するからには、それ相応に理由があるはずです。なぜ自分はこのレンズが好きなのか? 理由は十人十色であり、その人の写真やカメラとの向き合い方とも大きく関係してくるはずです。客観的評価よりも主観的評価。オールドレンズはそういう世界だと思うのです。世界中が駄レンズと言おうが、自分にとっては唯一無二の名レンズ。そんなレンズ語りをやってみたいなあとまとめたのがVol.6です。レンズ語りの実例と、レンズ語りに必要な基礎情報をあれやこれやと一冊にまとめました。ぜひ書店で手にとっていただけると幸いです。

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August 28, 2016

香港ワークショップ、応募締め切りが迫っています

Turtleback主催「澤村徹と行く香港ワークショップ」の応募締め切りが迫ってきました。改めて再告知です。本講座は現地集合現地解散型の撮影ワークショップです。香港チムサーチョイの時計塔に集合し、そこから地下鉄やタクシーを使ってオールドレンズ撮影を楽しめるスポットへ移動します。撮影スポットはいわゆる観光地ではなく、下町や時代を感じさせる場所など、オールドレンズの描写を活かせるスポットを選びました。4月にロケハンして厳選した撮影ポイントへご案内します。

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●澤村徹と行く香港ワークショップ
日程:2016年11月3日~6日
講師:澤村 徹(写真家・ライター)
4日間コース:12万5千円
2日間コース:6万5千円(任意の2日を選択可能)

11月3日:尖沙咀→懇親会→旺角(夜スナップ)
11月4日:深水歩→ビクトリアピーク(夜景撮影)
11月5日:スターフェリーとトラムから撮影→太古→北角
11月6日:中古カメラショップ巡り→鯉魚門→打ち上げ
※詳細なカリキュラムはこちらのPDFをご覧ください。

お申し込み:「workshop@turtleback.hk」に参加の旨をお知らせください。
お申し込み締め切り:2016年9月15日
総責任者:久保田良明(タートルバック社創設メンバー)

撮影内容の雰囲気を知りたい方は、いま店頭に並んでいる日本カメラ9月号をご覧ください。ぼくが香港で撮影した作品「増殖の香港」が8ページにわたって掲載されています。どんな写真が撮れるのか、ご理解いただけると思います。

海外でのワークショップということで、参加へのハードルが高いイベントであると我々も理解しています。ご不安な点があれば気軽にご相談ください。たとえば、海外の一人旅に不慣れな方であれば、宿の手配などを主催側でお手伝いすることが可能です。また、ご夫婦で参加される場合、同行者様がオールドレンズに興味がないのであれば、実費(会食費と交通費)のみでご同行いただけるように配慮いたします。

いずれにしても、手弁当の小規模なイベントです。オールドレンズファンで香港撮りまくりの旅とか楽しそうだよね、という趣味の延長のような企画です。香港在住の日本人オールドレンズファンと連携できたからこそ実現しました。応募締め切りは9月15日、ぜひご検討ください。


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August 24, 2016

「オールドレンズ・ライフ Vol.6」のテーマはマイベストオールドレンズ

玄光社「オールドレンズ・ライフ Vol.6」の発売がいよいよ迫ってきました。Amazon、玄光社、それぞれのホームページで詳しい情報を確認していただけます。発売は8月30日、あと一週間ですね。

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●OLD LENS LIFE Vol.6[玄光社][Amazon
出版元:玄光社
発売日:2016年8月30日
価格:税込2,160円
判型:A4変型判144ページ

今回のテーマは、「自分だけのお気に入りのオールドレンズ」です。オールドレンズはそもそもが趣味性の高い世界です。オールドレンズファンは多かれ少なかれ、自分だけの愛用レンズをもっているはず。そうしたお気に入りのオールドレンズとどうやって出会ったのか、またどんなレンズがお気に入りになるのか、といった部分をいろいろな側面から切り込んでみました。

第1特集の「マイベストオールドレンズ」は、オールドレンズ愛好家のみなさんに取材し、お気に入りのオールドレンズを1本だけ選出してもらい、そのレンズに対する愛着を語ってもらいました。愛着を感じるポイントが文字通り十人十色で、オールドレンズの奥深さを感じさせます。

オールドレンズは描写面に心惹かれることが多いです。「フィルムメーカー製レンズの彩り」「これが噂のボケモンスター」では、オールドレンズの個性的な描写にクローズアップしています。特にフィルムメーカー製レンズという切り口はこれまで雑誌で見かけたことがないので、新しいカテゴリーとして楽しんでもらえるのではないでしょうか。

きわめつけは「ゼロからはじめるレンズ構成概論」です。本シリーズ6冊目にしてはじめて、レンズ構成について語ります。レンズ構成はどうしても話が難しくなるため、これまであえて避けてきました。ただ、お気に入りのオールドレンズを語る際、レンズ構成ならびに歴史的背景を知ることが不可欠だと感じました。内容は超ビギナー向けです。トリプレットとかテッサー型とか、話には聞くけど今ひとつピンとこない。そんな層に向けて、やさしくレンズ構成を解説しています。

また、前号につづき、オールドレンズと相性のよい現行MFレンズもたくさん載せています。本邦初公開となる新MFレンズにありますよ。

そうそう、表紙のα7IIのヤバさにどれほどの人が気付いたでしょうか。仕込みは上々、ツッコミどころ満載です(笑)。とにかくまるっと一冊、オールドレンズを楽しんでいただけます。8月30日発売、オールドレンズ・ライフ Vol.6、ぜひよろしくお願いいたします!

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August 21, 2016

ジオラマ撮影で中望遠再評価

オールドレンズパラダイスの撮影実習で、鉄道模型のジオラマを撮影してきました。ジオラマ風写真ではなく、本物のジオラマです。テンション上がりますね。なんだろう、この無防備な興奮(笑)。今日はファットエルマリートを持ち出しました。撮影場所が暗所ということもあり、常時開放で撮ったんですが、F2.8クラスの中望遠とはいえ、中近距離はかなりボケますね。ロケハンのときは75mmF2.4だったんですが、それよりも遙かにボケ量が多いです。ひと口に中望遠といっても、適宜焦点距離と明るさを選ぶ必要がありますね。いつもとちがう被写体を撮ることで、普段使わない筋肉を鍛えたような気分です(笑)。

Leica M + Tele-Elmarit 90mmF2.8

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MFで動く鉄道模型を追いかけるのは、正直つらいです。ジオラマ側にピントを合わせ、鉄道模型は脇役として前ボケ後ボケでがんばってもらいました。割り切りも大切です(笑)。

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August 19, 2016

香港の写真が載りました!(日本カメラ9月号)

久々に日本カメラで口絵掲載していただきました。作品タイトルは「増殖の香港」、4月にワークショップのロケハンしたときの写真から、テーマに合ったものをセレクトして構成しました。ちなみに、表紙も澤村の写真です。レンズは木下光学のKistar 55mmF1.2、けっこういい写りでしょ!?

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●日本カメラ9月号[日本カメラ社][Amazon
澤村 徹「増殖の香港」/表紙

口絵や表紙の掲載は、プロと言えどもハードルが高いです。個人的には大学入試の合否に似た感覚ですね。掲載の連絡をもらったときは、「受かったぁ!」って気分になります。特に表紙掲載の連絡もらったときはガッツポーズ出ますね(笑)。

今回の口絵で掲載した写真は、すべて香港ワークショップのコースで撮ったものになります。同じ場所で撮影したい方、ぜひ香港ワークショップにご参加ください。応募締め切りは9月15日までです。よろしくお願いいたします。

●澤村徹と行く香港ワークショップ

日時:2016年11月3日~6日
主催:Turtleback
応募締め切り:9月15日
※リンク先のホームページに申し込み用のメールアドレスが載っています。

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August 18, 2016

オールドレンズ・ライフ Vol.6 8月30日発売です!

今年もオールドレンズライフの季節がやってきました。お盆の最中、2度にわたる色校を戻し終え、やっと手離れしたところです。春からずっとつきっきりだった一冊、オールドレンズ・ライフ Vol.6は8月30日発売です。

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●OLD LENS LIFE Vol.6
出版社:玄光社
発売日:2016年8月30日

今号は、「お気に入りのオールドレンズを見つける」が大きなテーマになっています。オールドレンズはそもそもが趣味性全開の世界。世間の評価を参考にしつつ、自分のお気に入りを探すのは楽しいものです。お気に入りの一本との出会い方、お気に入りを見つけるための基礎知識、そしてオールドレンズならでの描写のおもしろさ。そうしたものを一冊にまとめました。発売まであと2週間少々、しばしお待ちください。

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August 11, 2016

先生と三人の弟子

初夏、先生の奥様から書簡が届いた。先生がもうこの世にいないことを、数ヶ月前の事実として知った。先生が亡くなったのは春だった。ひとつの季節をまたいで聞く訃報は、歴史の教科書に載る年表の一行のようだ。死に対する感情を和らげる一方、深く硬くそこに刻まれている。石版のように揺るぎない事実として。

先生はぼくの大学時代の恩師だ。彼のもとでぼくらは日本文学を学んだ。夏目漱石と北村透谷が先生の専門で、学生のリクエストに応じて村上春樹を論じることもあった。作品の読み解き方、文章の綴り方、表現の本質など、様々なことを彼から学んだが、突き詰めて言えば、先生の教えはひとつだ。文章は血で書く。それに尽きた。

先生には三人の弟子がいた。ぼくは末っ子の弟子だった。奥様からいただいた書簡を手に、兄弟子に連絡をとる。急なことでおどろいたよ、と互いに口にしてみるものの、数ヶ月前のことだけに空々しさで歯切れが悪い。ご焼香にお伺いするのは迷惑ではないか、むしろ折を見てお墓参りするのがいいだろう。とりあえずお花をおくって、三人で献杯するか。次兄の弟子の提案で、十数年ぶりに三人で集まることになった。

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先生の遺作をテーブルに置き、三人で杯を重ねる。長兄は新聞社のデスク、次兄は月刊誌の元編集長、三男のぼくはライター。大学を卒業して二十余年、先生から文学の本質を学んだ三人が、三者三様で文章に携わる仕事をしている。そのことに先生は満足してくれただろうか。いや、そうでないことを、ぼくら三人はそれとなく察していた。

誰も作家になっていない。

兄弟子ふたりはどちらかと言えば評論畑の人間だった。作家に近い場所にいたのはぼくだ。卒業後も小説を書き、大手出版社の新人賞で最終選考まではこぎ着けた。ただ、志半ばで筆を折った。言い訳は百でも千でも用意できる。とにかくある日、もう小説は書かないと決めた。兄弟子ふたりはそのことを責めこそしないが、逆撫でぐらいは当たり前のようにしてくる。長兄は反論が面倒なほどに正論に正論を重ねる。次兄は酔っ払って支離滅裂に文句を重ねる。こいつらめんどくせえなあ、と思う自分の感情が、二十余年前のそれとまったく同じだった。そのことがたまらなくうれしかった。

別れ際、半年に一度ぐらいは三人で会いたいね、と長兄がいう。また近々やりましょう。そう答えればよかったのだろう。ただぼくは、曖昧な笑みで応えることしかできなかった。先生と三人の弟子、ぼくらがすごしたあの数年間は、あまりに濃密でかけがえがなく、思い出と称するにはまだなお生々しい。だからこそ、ひんぱんに会うのは正直きついのだ。

大学で先生と出会い、はじめて書くことに目覚めた。これは断言できるのだが、先生の講義を取り、先生に見出されることがなければ、ぼくが物書きになることはなかった。学生同士で青臭い文学論を戦わせ、先生から赤字だらけの卒論を突き返され、それでも根拠のない自信は揺らぐことなく、熱い時間だけが満ちていた。それを奇跡と呼ぶことに、ぼくは躊躇しない。世界がどれだけ熾烈であろうとも、あの時間の記憶だけは無敵だ。

小澤勝美先生、ありがとうございました。あの頃より、少しはうまく書けるようになりました。

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August 09, 2016

おまたせ、75ミリですよ!

古典鏡玉ものがたりを更新しました。前回のイベリット50ミリF2.4につづき、今回はイベリット75ミリF2.4です。50ミリも75ミリも直径が同じなので、2本いっしょに携行しやすいですね。試写はライカMマウントのものを使っていますが、ライカMだけでなく、マウントアダプター経由でα7IIにも付けてみました。どちらのカメラでも使いやすいレンズです。

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古典鏡玉ものがたり IBERIT 75mm F2.4
第32回 ポートレートで使える大きなボケ[焦点工房][新東京物産

メインのブツカットはマクロアダプターでイベリットをα7IIに付けています。なかなかいい面構えでしょ。α7ユーザーだと、ライカMマウントにするかEマウントにするか、ちょっと悩ましいですね。今回はポートレートも掲載しています。ぜひご覧ください。

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August 05, 2016

今ならオールドレンズライフ読み放題!

Amazonにて、Kindle Unlimitedという読み放題サービスが始まりました。月額980円で対応書籍が読み放題というサービスです。このサービスにオールドレンズライフVol.2~5が対応しました。

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●玄光社 Kindke Unlimited対応書籍一覧

ちなみに、30日間のお試し期間が設けられています。オールドレンズライフシリーズのバックナンバーをとりあえず読んでみたいという方は、このお試し期間でぜひご覧ください。Kindle版は紙版より安いとはいえ、複数冊だとけっこうな金額になります。かっこうのチャンスをぜひご活用ください。

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August 03, 2016

PEN-Fでミニチュアライカ

デジカメドレスアップ主義を更新しました。今回は久々のミニチュアドレスアップネタです。PEN-Fをドレスアップしてミニチュアライカっぽくい仕上げてみました。こういう「似せる」ドレスアップは純粋に楽しいですね。

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●デジカメWatch デジカメドレスアップ主義
第167回 お揃いコーディネイトで“ミニチュアライカ”に挑戦

本家とミニチュアの2台持ちとか、仲間内にウケるんじゃないかなあ。スルーされるとかなり寂しいですが(笑)。ただ、こういうのはテレながらやるよりも、ガチで攻めた方が盛り上がります。大人の本気でミニチュアドレスアップ、楽しんでみてください。

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