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April 18, 2015

久々にジャンクレンズをつかまされました(泣)

やらかしました。某オークションサイトで落札したレンズ、届いて早速開封すると、何のことはない、ただのジャンクレンズでした。こんなレンズに1万円以上も出したのかと思うと、ホント、ムカムカします。悪徳業者はバルサム切れの呪いで肺にカビを生やして死んでしまえ! 本気でそう思いますね(笑)。

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落札したレンズは、Nikkor-H・C 5cmF2です。一万円半ばで買える典型的なお手頃標準レンズですね。ぼくはどちらかというと実用レンズ主義で、レンズコンディションについてはかなりおおらかです。ただ、今回入手したレンズは、そのおおらかなぼくでさえむかっ腹が立つほどのダメっぷりで、何がどうダメなのか、オールドレンズのチェックポイントを踏まえながら見ていきましょう。

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前から見るとキレイだったレンズ、後ろから見ればこの通りです。汚れというかコーティングの剥がれというか、ここまでひどいとメンテは無理ですね。レンズ面をチェックするときはLEDライトが便利です。ペンライト型のLEDライトでOK。強い光を当てると、チリ、曇り、カビ、汚れ、すべて手に取るように見えます。ただし、年代もののオールドレンズにLEDライトを当てると、十中八九何かしら写り込みます。よって、どの程度を許容範囲とするか、自分なりにボーダーラインを設定することが大切ですね。ぼくは多少のチリ、曇りは許容範囲内です。カビはNGにしています。曇りはフレアが常識の範囲内ならそのまま使います。極端にフレアが出る場合は行きつけのショップでクリーニングしてもらいます。上の写真のような状態はさすがに論外で、これはジャンクボックス行きです。

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絞り羽根の様子です。油の滲んだぬらっとした感じがわかるでしょうか。実のところ、絞りの様子はていねいにライティングしないと写りづらく、業者にしてみると「写真でご判断ください」と逃げやすい部分です。こうした状態をちゃんと自己申告してくれるか否かがポイントですね。今回の業者は絞りについてまったく記述がなく、見逃したのであればレンズに精通していない商材扱いの業者であり、わざと伏せたのあれば悪徳業者ということになります。

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フィルター枠に傷があり、その上に緑色のカビ(サビ?)のようなものが付着しています。ヘコミはありませんが、メッキが剥がれるほど強く擦っているため、レンズの落下を疑うべきでしょう。このカビだかサビだかは他のレンズに伝染るリスクがありそうです。仮に手元に置いておくならば、隔離防湿ボックス行きですね。ええ、そうしたボックスがウチにはあります(笑)。

ちなみに業者の解説によると、外観コンディションは「若干の使用感あり。ただ、十分に気持ちよく使えるレベル」であり、レンズコンディションは「若干のチリ、薄グモリあり。実写に影響しないレベル」とのことです。そのような説明のあったレンズが上記のモノになります。こんな悪徳業者はバルサム切れの呪いで肺にカビを生やして死んでしまえ! ぼくは本気です、正気です(笑)。

これだけコンディションの悪いレンズもめずらしかったので、オールドレンズのチェックポイントとともに症例を紹介しました。「こういうレンズは買っちゃダメだよ」という良いお手本になると思います。ご参考まで。

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