Leica M Typ 240と広角オールドレンズの相性
ライカMをフルサイズ・ミラーレスととらえた場合、非テレセントリックな広角オールドレンズとの相性が気になる。いわゆるマゼンタかぶりの有無だ。APS-C機でもマゼンタかぶりするのだから、フルサイズのショートフランジ機はいわずのがな、である。ただし、ライカMに関してはかなり健闘している。手持ちのレンズを試したところ、28mmまでなら軽度な色かぶりですむ。ただし、21mm以下は派手に色かぶりするケースが多かった。
上のカットはGRレンズ21mmF3.5で撮っている。左右がマゼンタかぶりしているのがわかるだろう。補正可能なレベルだが、けっこうかぶっている。とはいえ、ショートフランジのフルサイズ機でこの程度のかぶり方なら、大健闘といえるのではないだろうか。ちなみに、ざっくりと試してみた広角レンズは以下の通り。
●Super Angulon 21mmF4
GR Lens 21mmF3.5と同程度に色かぶりが発生。シャッターは切れるが、露出計の動作は不安定。
●G Biogon T* 28mmF2.8(Mマウント改造品)
MSオプティカルでマウント改造したコンタックスGのビオゴン28mmだ。GRレンズほどではないが、うっすらと周辺がマゼンタかぶりする。シーンによってはさほど目立たないレベル。
●Elmarit 28mmF2.8(第1~2世代)
まず後玉が飛び出した第1世代は、ごくわずかに色かぶりする程度。感覚的には色かぶりなしに分類したいレベルだ。露出計の動作も試用したかぎりでは問題なかった。第2世代(鏡胴は第1世代でレンズエレメンツが第2世代)も色かぶりは第1世代と同程度。同じく感覚的にはかぶらないレンズに分類しても支障ないだろう。
被写体や撮影条件によって撮影結果が異なると思うが、レンズ選択のご参考まで。
Comments
初めまして。
突然のコメント失礼致します。
滲みの美しい広角レンズを探しています。
Superangulon21mmF4に行き着いたのですが、マゼンタ被りは6bitなどでも補正できたりはやはりしないのでしょうか。
Posted by: 荒木耕生 | May 18, 2017 07:55 AM
広角レンズのマゼンタかぶりは、ボディ側のレンズ補正機能を使ったもどうしても残ってしまいます。ライカM10では周辺画質がかなりよくなっていましたが、それでも色かぶりなしとはいきませんでした。撮影状況によってはRAW現像で補正できることもあります。
Posted by: metalmickey | May 18, 2017 11:03 AM