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November 2008

November 26, 2008

GR DIGITAL II スクエア専用カスタム

久々のGRDカスタマイズネタですよぉ。デジタルカメラマガジン12月号にて「コンパクトデジカメ ドレスアップ術」という特集を企画執筆したわけですが、今日は惜しくも掲載に漏れたカスタムスタイルを紹介してみようかな、と。

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以前Konifoodを使ったスタイルを紹介したが、今回はそのアレンジバージョン。キーアイテムはマミヤCシリーズ SEKOR 105mm/f3.5用フードだ。マミヤCシリーズはレンズ交換式二眼レフというかなりユニークな中判カメラ。その純正レンズフードを取り付けてみた。フード表面に縮緬加工が施してあり、Konifoodよりもシックに仕上がるのが特長だ。ロゴマークと固定ネジがクラシカルな雰囲気を引き立ててくれる。

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なにゆえこいつが掲載落ちしたかというと、ケラレが発生するんですね。SEKOR 105mm/f3.5は、35mmフィルム換算でおよそ55mmに相当。いわゆる標準レンズの画角なので、単焦点28mmのGR DIGITALでは当然ケラレてしまう。しかし、GR DIGITAL IIなら1:1モード(スクエアモード)で撮れるから、多少のケラレは回避可能。日頃からGR DIGITALで撮りまくってる人なら難なく使いこなせるスタイルだ。ただ、撮影モードが限定されるため、雑誌掲載は見送ることにした。

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取り付け方法を見ていこう。このフードは42mm径のカブセ式。レンジファインダーカメラでポピュラーな40.5mmフィルターにジャストフィットで装着できる。というわけで、まずはYahoo!オークション「八仙堂」の37-40.5mmステップアップリングにかぶせてみたが、ステップアップリングの外周が若干大きく、残念ながら装着不可。つぎにこのステップアップリングに40.5mmフィルターを付けて装着したところ、ごくわずかにケラレが残ってしまう。取り付けはジャストフィットなのだが、ケラレが残るのでは致し方ない。なかなか手強いレンズフードだ。

やむなく奥の手で付けることにする。フードアダプタに37mm保護フィルターを付け、フィルター外周にパーマセルテープを数周巻いてみた。やや取り付けが弱いが、撮影に支障のない程度に固定できる。スクエア限定といい微妙な取り付けといい、わかってる人向けのカスタムといえそうだ。

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ファインダーはリコー純正のGV-2をチョイス。角型でパーツをそろえるという理由に加え、このファインダーは1:1のブライトフレームがある。エントリーのタイトル通り、スクエア専用カスタムというわけだ。

ストラップは何がいいだろう。レザーならまちがいなくクラシカルに収まるが、アルティザン&アーティストのACAM-109あたりでカジュアルテイストをプラスしてもおもしろそう。色はアイボリーやカーキといったアースカラーがいいか。それともシンプルにブラックでいくか。こんな風に、カスタムは夢想している時間も楽しいですね。

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November 25, 2008

Echo of Light ご来展ありがとうございました

昨日18時、和田高広 + 澤村徹 合同写真展を無事終了いたしました。はじめての写真展ということもあり、多々至らぬ点もあったかと思いますが、多数の方にご来場いただき、実りの多い写真展を催すことができました。改めて御礼申し上げます。

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今回はブログを見てお越しいただいた方が想像以上に多く、感動感激しております。長らく紙媒体で執筆してきましたが、読者の方々と直接話す機会は皆無に近く、写真展を通じてたくさんお話しできたのはとても刺激的でした。また、「今後どのように活動していくのか」というご質問を多数いただき、写真展開催にともなう責任という側面もひしひしと感じています。そろそろ腹のくくりどきかもしれません。

写真家にとって、写真展はライブである――。いまそんなことをぼんやりと考えています。写真とギャラリーという空間と通じて、来展した方々とコミュニケーションしていく。その大切さを実感しました。写真の出来、プリントの質。もちろんこうしたことは重要ですが、それと同等以上に「写真展という空間を楽しんでもらう工夫」が大切だなあ、と。ぼくのライブパフォーマンスはどうだったんだろう!? このあたり、かなり反省材料がありそうです。

いま目の前に、山のように宿題が積み上がっています。少しずつこしなて参ります。今後とも応援よろしくお願いいたします。

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November 21, 2008

Echo of Light 本日開催です!

本日より4日間、LIGHT&PLACEにて合同写真展「Echo of Light」を開催いたします。写真家の和田高広氏はAngenieux(アンジェニュー)で撮影した写真を、ぼくはLeica M8を使ったデジタル赤外線写真を展示しています。

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●和田高広 + 澤村徹 合同写真展「Echo of Light」

また、印刷用紙にピクトラン局紙を使い、プリントの質感にもこだわりました。デジタル写真はディスプレイ上で完結しがちですが、プリントならでは存在感を楽しんでいただけるよう、気を配った展示を行っています。みなさまのご来場、お待ちしております。

●追記(2008.11.22)
初日から当ブログの読者様に多数ご来場いただきました。平日にも関わらずありがとうございます。また、濃密なカメラ談義、写真談義を楽しむことができ、至福のひとときをすごすことができました。重ねて御礼申し上げます。2日目以降も連日在廊しております。ぜひお立ち寄りください。

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November 20, 2008

デジタルカメラマガジン12月号 デジカメカスタマイズ特集

なんだよ澤村、最近のエントリーは告知ばかりでつまんねーよ。たまにネタ記事かと思えばLeica M8とか赤外線とかワケわかんねーし、GRDカスタマイズはやめちまったのかよ!? とまあ、GRDカスタマイズファンには不義理な日々がつづいておりますが、カスタマイズはやめてません。むしろ加速拡大中! ついに本気モードのデジカメカスタマイズをお届けできる日がやってまいりました。

●デジタルカメラマガジン12月号 コンパクトデジカメ ドレスアップ術

GR DIGITALを皮切りに、DP1、GX200、LUMIX DMC-LX3など、人気コンパクトデジタルカメラをやりたい放題にカスタマイズしてみました。通常この手のコンテンツは、高級コンパクト特集の1コーナーという扱いになりがちです。しかし今回は、特集一本まるごとカスタマイズ。カスタムファンには夢のような特集です。

特集内ではいろいろなスタイルを紹介していますが、特に見応えがあるのは以下の3スタイルです。

テレコンGRDスペシャル
テレコン装着したGR DIGITALをフルカスタマイズしています。テレコンにはねじ切りがありませんが、カブセ式フードで迫力あるスタイルに仕上げています。

白無垢DP1
ボディケースとストラップを白でまとめ、カジュアル&清楚を狙いました。裏テーマはDP1クリスマスバージョン(笑)。

D-LUX4オールドライカスタイル
D-LUX4にオールドライカレンズのフードを装着し、ネオクラシックにまとめました。LUMIX DMC-LX3にも応用できるスタイルです。

このところブログではカスタムネタがご無沙汰してしまいましたが、そのぶんパワーアップした内容になっています。ぜひご覧ください。

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November 17, 2008

ピクトラン局紙とColorMunki

写真展「Echo of Light」の作品を印刷するにあたり、コスモスインターナショナルのピクトラン局紙を使うことにした。モノクロ印刷では黒の締まり、中間調の表現がすばらしいと評判の高級インクジェット用紙だ。ただ、ウチのプリンタはエプソンのPX-5600。残念ながらICCプロファイルがない(まあPX-5600に限らず、ピクトランはプロファイルが皆無に等しい状態のようだけど)。なかなか歯ごたえのあるインクジェット紙だったので、軽くレポートしてみます。

【ピクトランで写真が絵画風に】
当初、今回の写真展はクリスピアでさらっと出すつもりだった。ウチのパソコン環境はモニターキャリブレーション済みなので、エプソン純正のICCプロファイルでおおむね狙い通りのプリントが得られる。ただ、出展作品は例の赤外線写真。いっしょに写真展をやる和田高広さんから「マットか半光沢の方が雰囲気が合うのでは」とアドバイスをいただき、急遽ピクトラン局紙で挑むことにした。

ピクトラン局紙はキヤノンの染料プリンタを念頭においているようだが、エプソンの顔料プリンタでもちゃんと印刷できる。PX-5600でカラー写真を印刷した場合、フォトブラックを使うと水彩画風の仕上がりだ。黒の締まりが弱く、発色も抑えめになる。大判印刷だと明らかにパンチ不足だが、ポストカードサイズならこれはこれでアリ、という印象だった。片やマットブラックに切り替えると、油彩画風の濃厚なタッチになる。なお、印刷設定についてはコスモスインターナショナルの解説PDFを参照してほしい。

【日和りましたプリンタキャリブレーション】
今回はA3ノビに大きく印刷するため、マットブラックを使った濃厚プリントでいくことにした。マットブラック使用時のプリントコンディションは、まず彩度がどぎつくなる。そしてコントラストも上がる。さらにシャドウがドバッとつぶれる。こうした傾向を踏まえると、データを中間域に集め、彩度はいじらずプリントしてちょうどいい感じだ。

はじめからピクトランでいくつもりならこれで問題ないが、実はクリスピア向けに補正してしまったので、これをピクトランで出力するとあまりにビビッドで子供っぽい表現になってしまう。補正済み画像のテイストを残しつつ、油彩画風の濃厚タッチをいかすのはけっこう難しい。だいぶがんばったんです。試し刷りのピクトランが山積みです。紙代だけで3万使いました。もう限界です……。

というわけで、ColorMunki Photoを買いました。

かつてプリンタキャリブレーションといえば、eye-oneシリーズの20数万円もするセットが必要だった。その点ColorMunkiは7万円ちょい。位置づけとしては簡易プリンタキャリブレーションになるようだが、個人ユーザーならこれで十分ではないかと。電塾さんのレビューを参考にしながら作業を進め、完成したICCプロファイルでピクトランに出力。いやあ、お見事。元画の雰囲気を忠実にトレースしつつ、ピクトランらしい濃厚なプリントに仕上がった。プリンタキャリブレーションの目的は正確な色再現だけど、キャリブレーション後もちゃんとピクトランの風合いが感じられる。

ピクトランとColorMunkiを組み合わせると、紙質のおもしろさがより引き立つ。プリントの存在感とでもいうべきだろうか。ただ、なんだろう、この後ろめたさ。RAW現像で粘らず機械に日和った罪悪感……。ちょっと複雑な気分だったりしますが、濃厚赤外線写真は写真展会場でご覧ください。

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November 07, 2008

Echo of Light 写真展を開催します

突然ですが、来る11月21日から4日間、写真展を行います。「オールドレンズ パラダイス」の監修者、和田高広さんからお声がかかり、急遽デビュー戦と相成りました。目下、撮影、セレクト、プリント作業に追われております。

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●和田高広 + 澤村徹 合同写真展「Echo of Light」

開催期間:11月21日(金)~24日(月)
開催場所:LIGHT&PLACE(上記リンク参照)

和田高広さんはアンジェニューで撮影した写真を、ぼくはLeica M8のデジタル赤外線写真を展示します。普段感じている光と、目に見えない光……。両者の共鳴を楽しんでいただけると思います。

開催期間中は毎日在廊している予定です。みなさまのご来場、お待ちしております。

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November 04, 2008

オールドレンズ パラダイス 本日発売です!

本日、マウントアダプタ入門書「オールドレンズ パラダイス」が発売になりました。発売日前からAmazonなどで多数のご予約をいただき、思っていた以上に同志(笑)が多いのだなと感激しております。マウントアダプタ事始めの入門書としてはもちろん、オールドレンズガイドとしても充実した内容になっています。ぜひ、お手にとっていただけると幸いです。

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さて、かねてよりホームページで予告していましたが、本書の発売に合わせ、オールドレンズの作例ギャラリーを公開しました。

●オールドレンズギャラリー(metalmickey's web)

今回アップしたのは、M42マウント、Y/Cマウント、ライカRマウントの三種類。オールドレンズ遊びのなかでもっともポピュラーなマウント群です。「オールドレンズ パラダイス」で紹介したレンズのオフショットに加え、未掲載のレンズも取り上げています。これらの作例をご覧いただき、「古いレンズもなかなかおもしろそうじゃないか」と感じていただけたら、ぜひ本書片手にオールドレンズの世界を探索してみてください。

また、今回監修していただいた和田高広さんのブログにて、「オールドレンズ パラダイス」を取り上げていただきました。オールドレンズとの理想的な付き合い方がつづられており、こちらも合わせてご覧ください。

●和田高広氏「自分だけのレンズ」

オールドレンズとマウントアダプタは、写真のとらえ方、カメラとの付き合い方によい刺激を与えてくれると思います。みなさんのカメラライフに、多少なりとも貢献できれば幸甚です。

●追記
アローカメラさんのブログで本書をご紹介いただきました。ありがとうございます。
写真家の飯塚達央さんのブログで本書をご紹介いただきました。ありがとうございます。

 

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