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August 2008

August 28, 2008

本日モ寫眞日和ナリ

プロフィールでも紹介していますが、PCfanというパソコン誌でカメラ改造記「吾輩は寫眞機である」を連載しています。この連載では毎号1枚、作品を載せるというコーナーがあり、その写真がけっこうな枚数に……。そんなわけで、リニューアルしたホームページで一挙公開することにしました。

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ギャラリー「本日モ寫眞日和ナリ」

本日モ寫眞日和ナリ」は連載で取り上げたカメラを使い、毎号1枚写真を撮って掲載しています。オールドレンズとデジタル一眼レフの組み合わせ、GR DIGITAL、DP1、Leica M8、そしてSX-70やスイング式パノラマカメラといったフィルムカメラなどなど、いろいろなカメラを引っ張り出して遊んでいます。作例というほどマジメではなく、かといって作品というには力不足……(笑)。「カメラ遊びの楽しさが伝わればいいなあ」という感じでいつも撮影しています。

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ギャラリーページはメイン画像の下に「年号」が記してあります。この年号をクリックするとスライドショーがはじまります。

アマチュアの写真なのでナンですが、楽しんでいただければ幸いです。

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August 23, 2008

マウントアダプタ入門書を出します!

昨年秋から、水面下が進めてきた仕事がある。 マウントアダプタの入門書。マウントアダプタを使って、デジタル一眼レフでオールドレンズを楽しもうという本だ。今日、その正式タイトルが決まった。

「オールドレンズ パラダイス」
~EOS Digitalとマウントアダプタで遊ぶ~
監修:和田高広 著者:澤村 徹 出版元:翔泳社

いわゆるレンズグルメ本ではなく、マウントごとに着脱や撮影方法をていねいに解説。アダプタビギナーがひとりでオールドレンズ遊びを楽しめるように、実用書に徹した。紹介するレンズは、MC Flektogon 35mm/f2.4、Angenieux 35mm/f2.5 R1、Planar T* 50mm/f1.4、Summicron 50mm/f2 type Iなどなど、オールドレンズらしさを存分に味わえるものばかり。すでにマウントアダプタで遊んでいる人にとっては、レンズガイド的に楽しんでもらえるはずだ。早い話、ぼくがアダプタで遊びはじめた頃、「こんな本があったらいいのに……」をそのまま具現化した。発売はあと一ヶ月少々。遅くとも10月中には出せそうだ。

ありそうでなかったアダプタ入門書。できるだけたくさんの人に読んでもらいたい。表紙や目次内容は、順次告知していきます。乞うご期待!

●追記
11月4日発売に決定しました。ぜひご覧ください。
翔泳社:「オールドレンズ パラダイス」解説ページ

 

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August 10, 2008

ウェブサイトリニューアル

ここ2年ほど、ブログを中心に書き散らしたり撮り散らしたりしてきました。タイムリーな更新という点でブログは便利ですが、コンテンツをきれいに見せる、情報整理して載せるという観点からすると、やはりホームページなのだと思います。そんなわけで、数年ぶりにmetalmickey's webをリニューアルしました。

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www.metalmickey.jp

metalmickey's webでは、フォトギャラリーや小説など、作品色の強いコンテンツを公開していきます。また、metalmickey's montageが加工写真メインなので、オールドレンズ別に撮って出しの作例アーカイブを作りたいと目論んでいます。工事中のページもありますが、当ブログ同様、遊びに来ていただけると幸いです。

なお、ブログの方はこれまで通りのペースで更新して参ります。今後ともよろしくお願いいたします。

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August 07, 2008

ストリートビューはGoogle Earthも楽しいぞ

Google Mapsのストリートビューがエライことになってます。立ちションするおじさん、ナンバー丸見えのラブホに停まるクルマ、乳くりあう高校生などなど、見えすぎ撮れすぎで2ちゃんねるは大盛り上がりだ。そうしたお楽しみはさておき、気になるのはGoogle Earthの動向。Google Earthのストリートビュー機能で改めて遊んでみたところ、これがGoogle Mapsよりいい感じなのだ。

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【Google Mapsはバルーン表示】

2008年8月4日、Google Mpasのストリートビュー機能に日本都市部の写真が追加になった。Google MapsとGoogle Earthは一心同体。つまり、Google Earthでも日本国内のストリートビューが楽しめる。MapsとEarth、どっちが遊べるだろう。それが気になる。まずはGoogle Mapsの画面から見ていこう。

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Google Mapsのストリートビューはバルーン表示だ。メイン画面にマップを表示したまま、バルーン内でストリートビューを閲覧する。現在位置を把握しながら街路写真を見られるのが特長だ。バルーン内の矢印をクリックすると前後左右に移動。スライドバーでズームイン/アウトにも対応する。画面をドラッグすれば360度周囲を見回すことも可能だ。

大きな地図で見る

また、上のようにブログに貼り付けたり、メールでリンクを送れるのもGoogle Maps版ストリートビューのメリットいえるだろう。なお、これらのリンク情報は、Google Maps画面右上の「リンク」をクリックすると取得できる。

【Google Earthは仮想世界にダイブ】
では、Google Earthのストリートビューはどうだろう。結論からいうと、世界が切り替わる。マトリックスの登場人物になって、仮想現実にダイブするような気分。操作手順を解説しながらそのおもしろさを紹介しよう。

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Google Earthを起動すると、レイヤーパネルに「ストリートビュー」という項目がある。ここをチェックオン。これでストリートビューが有効になる。

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メイン画面にたくさんのカメラアイコンがあらわれる。道に沿って並んでいるのがわかるだろう。さらにズームインしていこう。

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写真を貼り付けた球体があらわれる。これがGoogle Earth版ストリートビューの実体だ。この3Dモデリングされた球体のなかに入り、内側から写真を閲覧。前後左右の移動は、閲覧する球体を移動していることになる。こう書くとややこしい印象を受けるが、実際の操作はシンプルだ。

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球体をダブルクリックすると、メイン画面がストリートビュー専用画面に切り替わる。画面いっぱいに街路写真が広がるのだ。マウスドラッグで360度ぐるりと見回すことができ、カメラアイコンをクリックすれば前後左右に移動。マウススクロールでズームイン/アウトも行える。

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画面右上にはナビゲータがあり、ここでも移動操作が行える。ただ、マウスでメイン画面をダイレクトに操作した方が手っ取り早い。なお、「写真を終了」をクリックすると通常画面に戻ることができる。

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東京タワーを見上げてみた。文字通り、見上げることができる。このバーチャルフィーリングはけっこう楽しい。Google Earthを全画面表示すると、ディスプレイいっぱいに街路写真が広がる。Google Mapsのストリートビューは窓から世界を覗く感じ。Google Earthのストリートビューは世界に降り立つ気分になる。なんていうか、どっぷり感がちがう。

Google Earthがストリートビューを搭載した直後、ぼくはGoogle Mapsのストリートビューの方が使いやすいと評価した。現地の様子を調べるという目的なら、依然この評価に変わりはない。ただ、現在のGoogle Earthのストリートビューは、都市部を中心にクルマの通れる道はおおむね網羅している。極論すると、ストリートビューでどこまでも歩いていける。この歩いていくという感覚に着目すると、Google Earthの方がどっぷりとハマれそうだ。まるでマトリックスのように、仮想現実の世界にスッと降り立つ気分が味わえる。調べ物ならGoogle Maps、どっぷり遊ぶならGoogle Earth。ストリートビューはそんな使い分けがおもしろいかもしれない。

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August 05, 2008

Opton Sonnar 50mm/f1.5 はストーンウォッシュデニムみたいだ

以前、距離計連動のライカR-ライカMマウントアダプタで撃沈したが、実はぜんぜん懲りてない。ヤフオクでContax/Nikon S-ライカMマウントアダプタを買ってしまった。M8でオリジナルツァイスレンズを遊ぼうという魂胆だ。が、レンズ最高、アダプタ最低という微妙な結果に……。そんなこんなのM8マウントアダプタ第2弾をお送りしよう。

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【後ピンアダプタに腰砕け】
ここでいうContaxとは、Zeiss Ikonが製造していたレンジファインダーカメラのこと。京セラCONTAXと区別するためか、旧Contaxなどと表記されることもあるようだ。このアダプタのために用意したレンズは、Zeiss-Opton Sonnar 50mm/f1.5だ。第二次世界大戦後、西側ツァイスは一時期Zeiss-Optonを名乗っていた。東側ツァイスと商標問題が決着する間のことだから、1950年代のレンズである。そう、楽勝で半世紀前のレンズというわけだ。当時は現在のようなライセンス生産ではなく、ツァイス自身がレンズを製造していたという。古き良き時代を楽しめそうなレンズだ。

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アダプタは前述の通り、ヤフオクで入手したものだ。おそらくContaxのジャンクボディからマウントを取り出し、底面にライカMマウントを装着したものと思われる。ぶっちゃけ手作り感覚満点のアイテムだ。ヤフオク即決で38000円。これまで購入したアダプタのなかでもっとも高い。ただ、高いだけあって距離計と完全連動してくれるのがメリット。レンズのヘリコイドをまわせば、そのままカメラ側の距離計が動作。ライカレンズと同じ操作フィーリングだ。この点は疑似距離計連動のライカRアダプタと大きく異なる。まあ、4万弱もするのだから当然といえば当然か。ただし、今回Opton Sonnar 50mm/f1.5と組み合わせたところ、明らかな後ピンであることが発覚。ちょびっと後ピンなら微調整で対処できるが、被写界深度目盛の「4」あたりまで前ピンシフトしないとピントが合わない。もしかしたら他のレンズではちゃんとピントが合うのかもしれないが、後ピンが発覚したときは腰砕けだった。後日、別のレンズで追検証してみたいところだ。

【すっきり爽やか描写が真骨頂】
とまあ、アダプタの精度は最悪だが、デジタルで撮影する分には運用でカバーできる範疇。ここはグッとこらえて撮影にいそしむとしよう。以下の作例は、Lightroomで軽く整えて現像したものだ。

Lml1001058 Lml1001013
Lml1001056 L10010192
Leica M8 + Zeiss-Opton Sonnar 50mm/f1.5

下段の2枚は開放撮影だ。アウトフォーカスのにじみと流れが気になるが、ピントの合った部分は思いのほかシャープ。F2まで絞ればより気持ちよいシャープさになる。半世紀前のレンズであることを踏まえると、にじみも含めて開放でオールドレンズらしさを楽しみたいところ。でも、後ピンだから開放撮りは難しいわけで、う~ん、もっと吟味してアダプタを買うべきだった。

Lml1003005 Lml1003054
Lml1003022 Lml1003003
Leica M8 + Zeiss-Opton Sonnar 50mm/f1.5

上の4枚は、猛暑のなか撮ってきたものだ。どうだろう、炎天下の写真だというのに、すっきりと爽やかさな発色。ここにOpton Sonnarの真骨頂がありそうだ。オールドレンズだから淡泊な発色は当然といえば当然のこと。ただ、単に色褪せているのではなく、ストーンウォッシュデニムのような爽やかさがある。一般に発色の淡いオールドレンズは、特定色だけ強く出てぎこちないカラー描写になりがちだ。でもこのレンズは、一定のトーンですっきりと写る。これは得難い描写といえるだろう。ボケ味は自然で背景の様子を感じさせてくれる。ただ、ところどころ階調がべったりして、無理な補正をかけると陰影が破綻しがちだ。データ的には少々デリケートかもしれない。地味さのライカ、派手さのツァイスというけれど、Opton Sonnar 50mm/f1.5はそのどちらとも異なる。実売2万円程度で個性を楽しめるのはお得な気分だ。

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レンズの口径は40.5mm。ライカ純正のUV/IRフィルターが見当たらなかったので、Rayqualのものを装着している。フードはYAMAスペシャルパーツのパンチングメタルフードを選んでみた。フードを黒にすると、M8ブラックとシルバーレンズの組み合わせもけっこうサマになる。描写もスタイリングも好みなだけに後ピンが惜しまれます。総計6万近く使って後ピン……。痛い、痛いなぁ。

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August 04, 2008

Lightroom 2.0とCS3でモノクロトーンマッピング

以前から気になるレタッチテクニックがあった。それはカラー画像とモノクロ画像の合成。いわばモノクロトーンマッピングだ。Lightroom2.0はPhotoshop CS3との連携を強化し、データの行き来がずいぶんとラクになった。そんなわけで、CS3連携機能を使ってモノクロトーンマッピングを試してみたい。

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【一度も現像せずにCS3でレイヤー合成】
モノクロトーンマッピングはぼくが勝手にそう命名しただけで、具体的にはカラー画像とモノクロ画像のレイヤー合成を指している。利点はいくつかあるが、まずはモノクロ画像を重ねることでグレーイッシュな仕上がりになる。モノクロ画像上の微妙なコントラスト付けもアドバンテージといえるだろう。従来はLightroomで1枚の画像からカラーとモノクロを別々に現像し、Photoshop CS3に読み込んで合成していた。ちと面倒なのでつい敬遠していたが、Lightroom2.0はダイレクトにエクスポートできる。早速、その流れを見ていこう。

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まずLightroom上で1枚画像から複数の版を作ろう。このとき便利なのが仮想コピーだ。ライブラリモジュールを開き、お目当てのサムネイル上で右クリック。「仮想コピーを作成」をクリックする。

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同一画像のサムネイルがふたつになった。それぞれに補正処理を施し、合成の下準備をしておこう。

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左がカラー画像。右がモノクロ画像だ。カラー画像はコントラストを上げ、いくぶん彩度もアップしている。モノクロ画像は空のトーンが残るように処理した。どのような画像を合成するかはケースバイケースだろう。

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ライブラリモジュールで2枚のサムネイルを選択し、右クリックメニューの「他のツールで編集」→「Photoshopでレイヤーとして開く」をクリック。これでPhotoshop CS3に直接転送できる。

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Photoshop CS3が起動した。単に起動するだけでなく、2枚の画像がちゃんとレイヤーとして重なり合っている。あとはレイヤーパネルの合成機能で好みの調子に整えればよい。

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画像を保存してPhotoshop CS3を閉じると、ライブラリモジュールに合成画像が読み込まれている。ファイル形式はpsdだ。この画像に対してLightroomで改めて補正することも可能。Lightroomから一度も現像処理を行わず、Photoshop CS3でレイヤー合成できた。これなら面倒くさがらずにLightroomとPhotoshop CS3を行き来できそうだ。

【モノクロトーンマッピングの効果は?】
Lightroom2.0のCS3連携は、中間ファイルを作らずに行き来できるところがよい。行って終わりではなく、またLightroom側に戻って来られる点も評価すべきだろう。で、肝心のモノクロトーンマッピングの効果はどうか。

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左が撮って出しの画像。右はモノクロトーンマッピングした画像だ。う~む、別にLightroomだけで処理できそうな気がしないでもない……(笑)。

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モノクロトーンマッピングの作例を並べてみた。うむ、劇的……ではないですね。こりゃ合成方法をもうちょい勉強しないと。ただ、ひとついえるのは、1枚の画像で処理するよりも落ち着きがある。やはりグレーイッシュに仕上がるのがポイントだろう。彩度ダウンで物足りないとき、隠し味的に使うと良いのかもしれない。

Lightroom2.0は部分補正に対応し、一部ではPhotoshop CS3の出番が少なくなったという声も聞く。ただその一方で、レイヤー合成、RGB別トーンカーブ、歪曲補正など、依然CS3でしかできないこともある。これまでは極力Lightroomで処理して、いよいよとなったらCS3という使い方をしていた。しかし、Lightroom2.0がスマートな連携機能を搭載した今、たとえLightroomでできる作業であっても、CS3の方が快適なら躊躇せずに作業場を移行できる。LightroomかCS3か、という議論はよく耳にするが、別に目くじらを立てるほどのことではない。スマートに行き来できるのだから、ラクな方で作業すればいい。きっとこういうことを、選択の自由というのだろう。

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