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May 27, 2007

Virtual Earth 3D都市リスト

二番煎じ、GIS的観点の欠如、そして一向に登場する気配のない日本語版……。すっかり黙殺されっぱなしのVirtual Earth 3Dだが、こいつを侮ってはいけない。Virtual Earthの3D都市がスゴイことになっている。こと都市の3D化に関しては、Google Earthの3D建物なんて足下にもおよばない。今回はその3Dっぷりをドドーンと紹介してみよう。

Ve01

【Virtual Earth 3Dのセットアップ&使い方】
Virtual Earth 3Dは英語版だ。日本国内で提供しているVirtual Earthだと、そのままでは3D表示できない。いったん米国サイトにアクセスして、別途Virtual Earth 3Dをインストールしよう。インストール手順は仮想地球通信にわかりやすくまとめてある。参照するといいだろう。

Ve02
3D化は北米の都市を中心に作業が進められている。3D都市へジャンプするには、「Enter city,address, or landmark」の欄に英語で都市名を入力。該当都市にジャンプすると、都市を自動的に3D表示してくれる。3D都市を徘徊するときは[Ctrl]キー+カーソルキーの操作が便利。いわゆる旋回行動がとれておもしろい。また、さりげなくSpaceNavigator PEに対応していることも付記しておこう。インターネットエクスプローラ上の操作となるため、特別なプラグインは必要ない。とまあ説明はこれくらいにして、早速3D都市のナイスビューを見てもらおうか。

【北米17都市の精細3Dビュー】
Ve05 Ve08
Ve04_1 
Ve12 Ve13
Ve17 Ve19
Ve22_1 
Ve27_1 Ve31

どうですか!? かなり見応えある画面でしょ。Google Earthの3D建物はアニメチックだけど、Virtual Earth 3Dは実写主義といった面持ち。Google EarthやMitakaが好きな人なら、Virtual Earth 3Dもぜひ遊んでみてほしい。タダでこんなにすごい3D都市を見られるなんて、いやほんと、いい時代になりました。ちなみに、以下の17ポイントが3D都市と呼ぶに相応しいできばえだ。北米に偏っているのがナンですが、Google Earthよりも3D化は進んでいる。

Boston
San Francisco
Seattle
Denver
Detroit
Los Angeles
Philadelphia
Las Vegas
Atlanta
Calgary
Redmond
Buffalo
Beaverton
Portland
Swindon
Brighton
San Jose

地名をコピペしてジャンプしてください。これ以外にも3D都市があれば教えてね。

●追補
5月29日の大型アップデートで3D都市が増えました。こちらの記事も合わせてご参照ください。

【実写主義のヒミツを探る】
Virtual Earth 3Dの3D都市は、Google Earthよりもホンモノっぽい。これは誰の目にも明らかだ。3Dモデルの上にテクスチャを貼り付けているので当然といえば当然だが、実はそれ以外にもかなりきめ細かい工夫をこらしている。下の2枚の画像を見比べてほしい。

Ve23 Ve21
これはアトランタの都市部を俯瞰したものだ。1枚目は北から、2枚目は南からの様子である。同じ都市なのに1枚目は明るい日差しがあたり、2枚目は暗くなっている。これはどういうことか? Virtual Earthは下地に衛星写真および航空写真を用いているのだが、その写真の日の当たり方を考慮して3Dモデルを作っている。2枚目の画像を見ると、衛星写真上の影と建物(3Dモデル)の陰が一致しているのがわかるだろう。

Ve34 Ve38
さらに下地の写真に合わせ、建物の色調も調整している。右の写真はアンバーかつ緑にかぶっているが、建物のカラートーンを合わせてあるので違和感がない。左の画面と比べると、トーンのちがいは一目瞭然だ。実はここにVirtual EarthとGoogle Earthの決定的なちがいが見て取れる。Google EarthはGoogleがプラットフォームを提供し、コンテンツは基本的にユーザーまかせだ。Google Earthの3D建物はユーザー提供のものが少なからず含まれているため、都市全体を見たときに違和感のある建物が点在する。ユーザー参画型のプラットフォームという点は評価すべきだが、仕上がりに優劣が見え隠れするのはやむを得ないところだ。一方Virtual Earth 3Dは、プラットフォームからコンテンツまで一貫してマイクロソフトが管理している。言うまでもなく3D都市の完成度は、Virtual Earthの方が格上だ。

なお、Virtual Earthは閲覧時のパフォーマンスにも配慮が見られる。Google Earthで3D都市を表示すると、チップセット内蔵グラフィックではフリーズに見舞われることがたびたびあった。しかしVirtual Earthの場合は軽快。GeForece 7600 GTを搭載したマシンではSpaceNavigatorでグリグリ動かしても安定している。おそらくデータを効率よく圧縮して、システムに高負荷がかからないように配慮しているのだろう。

Lmpho20_4
Horizon Perfekt

この写真は東京タワーからパノラマカメラで撮影したもの。なんだかVirtual Earthにそっくり……なんて本末転倒な感想を抱いてしまうほど、Virtual Earthの3Dっぷりは見事だ。なるほど、たしかにVirtual Earth 3Dは「見る」だけで完結してしまう。そこから先に何もない。しかし3D都市(=仮想現実)を見せるということに、マイクロソフトは本気で取り組んでいる。この点は積極的に評価したい。Virtual Earthしかり、Mitakaしかり、手軽に体感できるテクノロジーの最先端を、より多くの人に楽しんでもらいたい。

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