GR DIGITAL カスタム再始動
---------------------------------------------------------------
GR DIGITAL カスタムブック 出版!
2009年6月8日、GRDカスタマイズを一冊にまとめた「GR DIGITAL カスタムブック」を出版します。これまでブログ、雑誌、ウェブ媒体で紹介したカスタムに加え、新作スタイルを多数収録。詳しくは以下の解説記事をご覧ください。よろしくお願いいたします。
●metalmickey's blog「GR DIGITAL カスタムブック を出版します!」
---------------------------------------------------------------
クルマにしてもバイクにしても、カスタムの終わりは唐突にやってくる。頭のなかに描いた理想型に近づけるため、湯水のごとく金をつぎ込み、熱病のようにパーツを漁る。そして理想が具現化した瞬間、カスタム病はウソのように醒める。そう、カスタムは完成したら終わり。だからぼくのGR-Dカスタマイズも、あれで終わった。フォクトレンダーの28mm View Finder Mと、MS OPTICAL R&Dのスリットフード。これで熱は醒めた。あとはこいつを持ち出して撮るだけ。本当にそのつもりだった……。
【中古アイテムは出会い】
ただ、ひとつだけ気になるアイテムがあった。ターレットファインダー、こいつをGR DIGITALにつけたらどんな姿になるだろう。市場によく出回っているものは、ロシア製のオフセットしたタイプ。でもぼくがうっすらと思い描いていたのは、ツァイスイコン製のオフセットしていないタイプだ。こいつはメッタにお目にかかれない。ヤフオクを検索しようがネットショップを巡回しようが、実際に店頭に出向いても巡り会えない。思えばこれまで、GR DIGITALのカスタムパーツはすべて新品購入だった。しかしツァイスのターレットファインダーはクラシックアイテムだ。中古品。新品購入できない。運がよければいつか出会える。縁がなければいつまでたっても入手できない。そういう類のもの。縁がないんだな、とあきらめていた。
銀座松屋の中古カメラ市に繰り出したときだ。忘れかけていたブツが目の前にあった。しかしその価格は4万円超……。ますます縁がないんだなとうなだれ、 レモン社に足を運ぶ。海外製クラシックレンズコーナーを冷やかし、国産昭和期のレンズを眺め、ライカの委託品コーナーへ。そこで見つけてしまった。ツァイスのターレットファインダー。しかも手持ちの金で買える値段。迷わない。中古アイテムは出会い。熱病のようなあの興奮がよみがえる。
【完全非実用カスタムパーツ】
ツァイス製ターレットファインダーは、25/35/50/85/135mmのファインダーがひとつにまとまっている。ちなみにGR DIGITALは28mm。ワイコンをつけた状態だと21mm。よって、このファインダーはまったくもって実用的ではない。一応25mmにセットしておけば、21mmと28mmの中間になる。大雑把な構図は把握できるのだが、肝心の見え具合はというと、悲しくなるくらい小さな像だ。純正オプションのファインダーや28mm View Finder Mの方が断然使い勝手がいい。最近、当ブログを読んでアイテム購入に走る人がいるのだが、くれぐれも言っておきたい。こいつだけはマネしちゃいけない。なにせ高い上に非実用的。こんなもんを買うなんて、酔狂の為せるワザだ。
とはいっても非実用的というのは、あくまでもGR DIGITALとの組み合わせでの話。ターレットファインダーとしては抜群に明るい視野だし、パララックス補正機能まで搭載している。背面にダイヤルがあり、1/1.5/2/3/∞という目盛りが刻まれている。被写体との距離にこの目盛りを合わせると、ファインダー本体が傾いてパララックスを補正してくれるのだ。ちなみに、ダイヤルを上側にまわすと無段階で調整可能。底部から棒が出っ張って本体を傾けるだけなのだが、古いカメラ機器はどうしてこうもギミック満載なんだろう。ここ最近、デジタルよりもメカニカルにやられっぱなしだ(笑)。
【GR DIGITAL 春のカスタムコレクション】
さて、実際に装着した姿はどうだろう。なにしろ実用性を無視して外観最優先で購入したアイテムだ。見栄えがよくなくてはお話にならない。早速、スリットフードと組み合わせてみた。
う~ん、どうなんだろう。ビミョ~な姿だ。スリットフードの良さは繊細なところ。ターレットファインダーは持ち味は銃器を彷彿させるスパルタンな容姿。ミスマッチがあえて新鮮、といえなくもないが、どうもベターなカスタムとはいえないようだ。
じゃあレンズフードにもっとインパクトのあるものをもってくればいいんだよな。というわけで、パンチングメタルフードと組み合わせてみた。スパルタンの二乗。抜群のルックスになる予定だったが、これもいまひとつだ。大柄なターレットファインダーに対してレンズフードの径が小さすぎる。こいつはいただけない。
デカけりゃいいだろと開き直り、純正オプションの角形フードを引っ張り出してきた。どうにも不評な純正角形フードだが、意外や意外、ターレットファインダーとの相性はわるくない。ただやはり、なんていうか……ベストじゃない。ベターにも届かない。方向性はこっちの方だと思うのだが……。
ちなみに、28mm View Finder Mとパンチングメタルフードは好相性だ。個人的にはスリットフードとの組み合わせが好みだが、これはこれでわるくない。このフードは径が小さいので、フォクトレンダーの28/35mm mini Finderなんかと組み合わせるとかっこいいかも。
そんなわけで、いったん終わりを告げたGR DIGITALカスタマイズだが、ターレットファインダーに似合うフードを探し、新たな旅に出かけます。ぼくはどこに行くんだろう。どこかに着けるのだろうか。続報はまたいずれ。
●過去のカスタム例はカテゴリー「★GR DIGITAL」を参照してください。
Comments