Horizon パノラマスキャンのお作法
Horizon Perfektはスイングレンズ式パノラマカメラだ。フィルムこそオーソドックスな35mmだが、そのひとコマは通常の1.5倍ほどあり、そのままではDPEショップで紙焼き(プリント)してもらえない。こんなときこそパソコンの出番。スキャナで読み取り、プリンタで印刷すればいい。ただ、パノラマサイズのフィルムスキャンはちょっとしたお作法がある。そのお作法をキヤノンの複合機「MP960」と、エプソンのフラットベッドスキャナ「GT-X900」でまとめてみた。
【MP960のパノラマスキャン】
現在のスキャナは、35mmフィルムを読み込むと自動的に1コマずつにサムネイル表示してくれる。このおかげでいちいちエリア指定する手間が省けるわけだが、パノラマスキャンの場合は話が別。横長のコマが途中で分断され、そのままではスキャンできない。そこでパノラマスキャンのお作法が必要になるわけだ。
MP960でスキャンする際は、スキャナドライバのモードを拡張モードにする。原稿の種類でネガかポジを指定して、プレビューボタンをクリック。この状態だと画面左のようにコマごとにサムネイル表示されてしまう。これではせっかくのパノラマ写真が台無しだ。そこで画面左上のツールボタンをクリックする。これは縮小版表示と全体表示を切り替えるボタンだ。縮小版では1コマずつのサムネイル表示だが、全体表示ではスリーブ全体を表示してくれる(画面右)。この画面にしてスキャンエリアを手動で指定すればパノラマ写真をすみずみまで取り込める。
【GT-X900のパノラマスキャン】
GT-X900の場合は、まずモードをプロフェッショナルモードに切り替える。その上で原稿種をフィルム(フィルムエリアガイド使用)に設定(画面左)。ここでフィルムフォルダ使用を選ぶと1コマずつのサムネイルになってしまうので要注意だ。プレビューをクリックした状態が画面右。この画面でスキャンエリアをしてしていく。
今回はMP960とGT-X900を例に解説したが、要はキヤノンならScanGear、エプソンならEPSON Scanの使いこなしということになる。機種がちがっても操作法はおおむね似たようなものだろう。両社のスキャナドライバを使って感じたのは、EPSON Scanの方がやりたいことにダイレクトにアクセスできる印象を受けた。その反面、ScanGearはプレビューの向きを自由に変更でき、エリア指定がやりやすい。一長一短はあるものの、どちらも完成度の高いユーティリティだ。いまさらながらスキャナの成熟ぶりに感心する。
昔のスキャナで懲りてしまったあなた、またスキャナに戻ってきませんか? ずいぶん使いやすくなってますよ。
●Horizon Perektの作例はこちら。
Comments
大変分かりやすい解説でとても参考になりました。ありがとうございます!
明日にもMP810で挑戦してみたいと思います!
Posted by: 横田 良子 | March 01, 2007 11:18 PM
お役に立ててなによりです。
面倒と思われがちなスキャンですが、
最近の製品は性能がいいので楽しいですよ。
がんばってください。
Posted by: metalmickey | March 01, 2007 11:34 PM
さっそく試してみました!
見事に2枚つなげてスキャンできました!(まだ普通のフィルムしかないので。)
これならパノラマスキャンでもいけそうです(^^)
あとは頑張ってHORIZON手に入れるだけです(汗)
ありがとうございました。
また時々覗かせていただきます~
Posted by: 横田 良子 | March 02, 2007 11:07 PM
Horizon、たのしいカメラですよ。
縦位置だと、足下と天井がいっしょに撮れます。
よかったら作例ものぞいてやってください。
https://metalmickey.cocolog-nifty.com/photo_is_a_word/horizon_perfekt/index.html
Posted by: metalmickey | March 02, 2007 11:41 PM