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June 2006

June 27, 2006

円偏光フィルターの効果

Dpp_0044
梅雨が明けたら夏。嗚呼、青い空が撮りたい……。しかし、東京に住んでいるかぎり、澄み渡るような青空なんて早々望めない。そんなときは円偏光フィルター(サーキュラPLフィルター)が効果的だそうな。空はより青く、緑はよりみずみずしく写るらしい。運良く天気予報がハズレて青空が広がったので、ちょいとテストしてみた。

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円偏光フィルターというのは光の乱反射を抑え、彩度やコントラストを高めてくれる。空や緑といった風景の色彩アップに加え、水面やガラス面の写り込みも低減。大口径用は軽く一万円を超える高額アイテムだ。個人的には、「空の青みなんてレタッチすりゃいいんじゃねえの」とやや疑心暗鬼だが、ヨドバシのポイントが貯まっていたので試しに買ってみた。このフィルターは二層構造になっていて、上層部を回転させてもっともフィルターの効き具合のよいポイントを探す必要がある。また、逆光だとあまり効果が得られず、基本的に順光で使用。付ければ即効果アリ、というフィルターではない。といっても使い方は簡単で、上層部の△印を太陽に向ければOK。もっともファインダーをのぞいてフィルターを回転させば、視界が明るくなったり暗くなったりする。暗く見えるのは偏光効果の証し。一番暗いところにセットすればよい。今回はEOS 20DにFE-S 10-22mm F3.5-4.5 USMを装着して、東京の薄汚れた空を撮ってみた。

【円偏光フィルターの効果】
No_f35Cpl_f35
円偏光フィルターの有無でどれほど写りが異なるのだろうか。F3.5に固定して撮影してみた。左がフィルターなし、右がフィルターありの画像だ。フィルターを装着した画像は、中央より上方の青が明らかに深みを増している。また周辺部も光量が落ち、色が濃くなっているのがわかるだろう。ちなみに、フィルターなしのシャッタースピードは1/2000。それに対し、フィルターありは1/640。円偏光フィルターは光の通過を抑制するので、森林のようなうす暗い場所では手ブレに注意したい。

【露出による効果のちがい】
Cpl_f35Cpl_f56
前述のとおり、円偏光フィルターは光の通過量を抑制する。では、露出によって効きは変化するのだろうか。左がF3.5で撮った画像、右がF5.6で撮った画像だ。F5.6でも未装着の画像より色が濃いものの、F3.5の色ノリにはかなわない。円偏光フィルター装着時は開放気味で撮った方がより効果が得られるようだ。

【セッティングによる効果のちがい】
Cpl_f56Cpl_f56_90
円偏光フィルターは向きによって効きが異なる。そのちがいを確かめてみた。左は△印を太陽の方向の向けたもの。右は太陽の方向から△印を90度傾けて撮影したものだ。左の画像は狙い通り空がより青く写っているが、右の画像は中央より下方の色が濃くなっている。こいつはいただけない。ただし、水面の写り込みを防ぎたいときは下方の光を抑えることになるので、いつも△印を太陽に向ければいいということでもない。狙い通りの効果を得られるように、ファインダーで効きを確かめながら撮りたい。

【レタッチで超えられるか!?】
Cpl_f35NoCpl
レタッチすりゃいいじゃん、という疑問はやはり尽きない。左はF3.5で撮影したフィルター使用時の画像。中央は「Digital Photo Professional 2」で彩度とコントラストを高めたフィルター未使用の画像だ。青空の鮮やかさは補正画像の方が勝っている。ただし、周辺に向けって色が濃くなるという円偏光フィルター特有の味は再現できていない。ちなみに、右の画像はフィルター使用時の画像を「DPP2」で補正したもの。いやあ。東京とは思えない(笑)。

今回、円偏光フィルターをテストしてひとつ痛感したことがある。「気持ちいい空の青さとは、鮮やかさではなく、青の深さにある」ということ。円偏光フィルターはその深みを手軽に作り出してくれる。その反面、青の深さはフォトレタッチソフトでグラデーション状のマスクを駆使すれば表現可能な気もした。ただし、水面の写り込みなどはフィルターでなければ対処できず、レタッチ万能のデジタル時代とはいえ、円偏光フィルターは価値ある撮影アイテムといえそうだ。

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June 26, 2006

DOMKE F-3xBB

カメラバッグは難しい。プロカメラマンならば、LIGHTWARETENBAtamracといった一流カメラバッグメーカー品でがっちり機材を守ることに力点を置くだろう。ただしアマチュアがこうした一流カメラバッグを持つと、「バッグ一流、腕三流」と嘲笑されそうで気が引けるのだ。かといって安いバッグはとりあえず感が漂うし、手持ちのバッグにインナーボックスを入れるという手もあるが、それではカメラバッグを買いたいという購入欲(笑)が満たされない。結果、ファッションバッグメーカーが出すカメラバッグというひどく中途半端にところに行き着いた……。いやきっと、同じような人がたくさんいるはずだ。

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はじめて買ったカメラバッグは、ARTISAN & ARTISTACAM-7100(写真右)だ。カメラバッグっぽく見えないカメラバッグ、というセールストークに乗せられた(笑)。レンズをつけたEOS 20Dとレンズ二本がジャストで入る。街歩きにちょうどいいサイズだ。次に購入したのはBRIEFINGプロテクションタックル(写真左)だ。BRIEFINGはマジモンの軍需工場で製造されるミルスペック準拠のバッグというのが売り。一応BRIEFING初のカメラバッグなのだが、仕切りの使い勝手が今ひとつで所詮はファッションバッグ……と言わざるを得ない。ただ、容量は余裕があるので、デジイチ一式とノートパソコン、それにHDVカメラがらくらく入る。デジタルアイテム一式を持ち出すときに愛用中。そして最近、追加購入したのがDOMKE F-3xBB(写真上)だ。今回はこいつについて詳細レビューしてみたい。

DOMKEの特徴は軽くて機動性があるという点だ。主力ラインナップはキャンバス地で、インナーは申し訳程度のペラッペラ。機材を守るという発想は希薄だ。ただ、インナーが薄い分、サイズの割に収納力があり、しかもキャンバス地で軽いから機動性がいい。なによりミリタリーテイストのデザインがかなりグッとくる。一般的には機動性重視の報道カメラマン向けのカメラバックらしい。報道カメラマンはいわゆる社カメ。機材は会社支給だから壊れてもすぐに代わりが手配できる。ぶ厚いインナーで機材を守るよりも、できるだけ小さいバッグにできるだけ多くの機材を詰め込み、それを持って走りまわるという発想になるわけだ。代替品をすぐに用意できないフリーのカメラマンは、やはりTENBAのようなプロテクション重視のカメラバッグで機材を守ることになるのだろう。

Dpp_0037_1とまあ、DOMKEのカメラバックはひとクセあるわけだが、ミリタリーな外観は魅力だ。そもそも創始者がミリタリーバッグを改造したのが発端とか。しかもこのキャンバス地、けっこう色落ちしていい感じにエイジングするらしい。黒くて小さくてプチオサレなカメラバッグを探していたところなので、F-3xはかなりグッときた。グッときたのだが、冷静になってみると早々手を出せない。キャンバス地ということはホコリがたつ。ホコリはレンズの大敵だ。さらに防水性も気になる。チープなクッションも不安要因だし、黒モデルは真っ赤なDOMKEというロゴマークがいかにもという感じで気恥ずかしい。そんな風に気持ちが萎えていたときに出逢ってしまったのがF-3xBBだ。こいつは耐久性と防水性に配慮したナイロン仕様。内装こそF-3xと同じだが、ネットで調べていたらエツミのクッションボックススクエア3というのがジャストサイズで使えるらしい。しかも――これが最重要ポイント――ログマークは控えめなグレー。これなら買える! ていうか買っちゃいました。

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F-3xBBはナイロン仕様だが、前面と背面部分はキャンバス地になっている。これはワンポイントのオサレ(笑)ということか。ただ、背面は身体と触れる部分なので、ここが染色したキャンバス地だと服への色写りが気になる。背面こそナイロン地、という配慮があってもいいはずだ。

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評判通り、申し訳程度のクッションだ。しかし、その収容力は想像以上。大口径ズームのFE24-70mm F2.8L USMを装着したEOS 20Dがすっぽり入り、しかも両サイドにレンズを二本、ポータブルフォトストレージにフィルターケースを入れてもまだ余裕がある。F-3xBBは高さ22センチ(内寸)と背が高いので、望遠ズームレンズも難なく納まるだろう。ちなみに、これだけ詰め込んでも側面のポケットは空。ケータイやタバコ、財布といった小物類がしまっておける。なお、底面には薄いクッションが敷いてあり、最低限の保護性は確保されている。

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ストラップは滑り止めのゴムひもが編み込んである。幅5センチと厚みがあるものの、機材を満載すると肩にズシリと食い込むので要注意。オプションのショルダーパッドがほしいところだが、見た目重視なら痩せ我慢……か。フラップは金具で止める。こいつがカメラに当たってキズが……と神経質にならなくもないが、個人的にはミリタリーっぽくてお気に入りだ。フラップの裏と本体前面にポケットがある。メモリカードやフィルター、クロスなど、小物類の収納も万全だ。

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エツミのクッションボックススクエア3を装着してみた。バッグの内側にベルクロテープが貼ってあるが、クッションボックス側面がツンツルテンなのでそのままでは固定できない。とはいえ、レンズなどの重みでボックスが浮いてくることはなく、実用面での支障はないだろう。クッションボックスを装着すると収納力が犠牲になってしまうが、機材保護を考えるとこの程度のクッションはやはりほしい。自分流にカスタマイズするのがDOMKEの正しい使い方かもしれない。

実際にこのバッグを提げて撮影に出かけてみた感触としては、たすき掛けがすごく気持ちいい。クッション満載のカメラバッグはまったくもって型くずれしないが、それが災いして腰骨のあたりでバッグがゴロゴロしてしまう。しかしF-3xBBはバッグ自体がクタクタなので、腰まわりにうまくフィットしてくれるのだ。F-3シリーズは「バッグを持って走れる」をキャッチフレーズにしているが、それはこのクタリ感のおかげかもしれない。DOMKEは万人向けではないし、クセもある。それでも不思議と惹きつけられるカメラバッグだ。

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June 24, 2006

アジサイと雨雲

梅雨なんで、アジサイを撮ってきました。
最近花を撮ることが多いせいか、
無性にマクロレンズがほしいです(笑)。

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EOS 20D + FE24-70mm F2.8L USM

梅雨といえば雨。雨雲も撮ってきました。

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EOS 20D + EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM

つづきはホームページで。

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June 23, 2006

RD-A1の疑問

東芝から初のHD DVD/HDDレコーダRD-A1」が出た。デジタルハイビジョン放送のHD DVD直接録画ができ、もちろんHDDから画質を損なわずにムーブが可能。再生機能は「HD-XA1」に匹敵し、外観の仕上げもハイエンドAV機器に相応しいものになっている。そして価格は39万8千円。初任給二ヶ月分だ。

同社は「RD-XD92D」というデジタル×デジタルのダブル録画対応レコーダを先頃発売したばかりだが、「RD-A1」はデジタルダブル録画に対応していない。アナログ×アナログのダブル録画には対応しているものの、そもそもデジタル放送を録画するための次世代DVDでアナログダブル録画は必要なのだろうか。「HD-XA1」のリリース時にも感じたことだが、なにかとてつもなく割高感のあるものを買わされるような気がしてHD DVDに踏み切れない。むろん、初モノは高いという市場心理は理解している。それを差し引いても割高な気がするのだ。突き詰めてしまうと、「東芝はハイエンドAV機器メーカーではなく、総合家電メーカーにすぎない」というイメージが一因かもしれない。プレイヤー10万、レコーダ40万。いくらなんでも強気がすぎる。

結局東芝は、どこよりも早く出すということに終始している。その姿はまるで最近のマイクロソフトとそっくりだ。Office 2007、IE7、WMP11、そしてWindows Vista。マイクロソフトはこうした次世代ソフトウェアのベータ版を次々とフリーで公開し、正式版投入までユーザーの気持ちをつなぎとめようと必死になっている。東芝のHD DVD関連製品も、普及価格帯モデル投入時期までの場つなぎという気がしてならない。

本年11月11日、もうひとつの次世代DVD、BDドライブを搭載したプレイステーション3が発売される。PS3は格安BDプレイヤーという側面を持ち、この発売タイミングに東芝が普及価格帯HD DVDプレイヤー/レコーダをぶつけてくるのは自明の理。東芝としてはそれまでにHD DVD先行という既成事実を作りたいのだろうが、それはいわばメーカーのエゴ。規格やハード、そして価格がこなれるのを待ち、年内は静観するのが賢者の選択といえそうだ。

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June 22, 2006

LUMIX L1でM42遊び

ようやくという感じだが、「LUMIX L1」の全容が明らかになった。かつて「LUMIX F1」ユーザーだったのでちょっと気になる存在だ。ボディはCONTAXの銀塩コンパクト機みたいだし、シャッタースピードと絞りを別々のダイヤルで操作するアナログ感覚もユニーク。ホームエレクトロニクスの大御所が、MFライクなデジタル一眼レフを投入したという事実は興味深い。エプソンのデジタルレンジファインダーカメラ「R-D1s」もそうだけど、外様がキヤノン、ニコンといった二大メジャーに立ち向かうには、すきまで上手に勝負しなくてはならないということなのだろう。

レンズは本体付属のライカDバリオ・エルマリート14-50mm/F2.8-3.5 ASPH.だけだが、フォーサーズシステム対応だからオリンパスのZUIKO DIGITALシリーズやSIGMA製が利用できる。ただ個人的には、M42マウントアダプタを取り付け、ロシアレンズ遊びにウッテツケのような気がしてならない。中古レンズはホコリが気になるけど、LUMIX L1はノンダストシステム搭載だから気兼ねなく遊べそう。ただ、本機はレンズ込みで24.8万ほどなので、それなら「R-D1s」が買えてしまう。LUMIX L1を本体のみで販売してくれればかなり揺らぐのだが……。

LUMIX L1で気になるのはその操作性だ。シャッタースピードはシャッターボタンを取り巻くシャッターダイヤルで調整する。そして絞りはレンズの絞りリングで調整。それぞれ「A」というポジションがあり、シャッターダイヤルをAにすると絞り優先AE、絞りリングをAに合わせるとシャッタースピード優先AEになる。両者をA以外にすればマニュアルモードとなるわけだ。まるでMFカメラの操作体系。ますますロシアレンズ向けという気がしてくる。ただ、他社フォーサーズ対応レンズには絞りリングがない……。どうしたらいいんだろう、と思ったら、本体背面のダイヤルで調整するらしい。嗚呼、実機さわってみてえ。

さて、これで一通りのデジタル一眼レフが出揃った。先行するキヤノンと追うニコン。デジイチ市場はキヤノンとニコンの一騎打ちと思いきや、オリンパスを筆頭にパナソニック、富士フイルム、コダックなどが名を連ねるフォーサーズシステム陣営、ミノルタの資産を引き継いだソニー、そして孤軍奮闘するペンタックスが猛追をかける。いま改めて実感するのは、一眼レフはシステムを売るビジネスモデルという事実だ。これまでカメラメーカーは独自システム(オリジナルマウント)で顧客を囲い込んできた。自社製品ユーザーにクソ高いレンズを買わせる反面、その売り上げがレンズやボディの開発費にまわり、ユーザーはより高画質な写真を楽しめる。しかし、オープン規格のフォーサーズシステムしかり、ソニーがミノルタの資産を引き継いだという事実しかり、現在はシステムの流動化が起きている。携帯電話会社が番号ポータビリティで流動化していくように、デジタル一眼レフ業界も激動の時代を迎えるのではないか。たとえば、ニコンがフォーサーズシステム対応機を出したら!? そんなシナリオを想像しただけで、デジイチ勢力図は大きく塗り変わる。そろい踏みはホンの序章。天下獲りはこれからだ。

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June 21, 2006

Windows Live Messenger

Windows Live Messengerの正式版がリリースされたのでインストールしてみた。うざったいタブや広告は相変わらずでウンザリだったりするが、タブに関しては〈ツール〉→〈オプション〉の「タブ」で「タブを表示しない」にすればかなりすっきりした画面になる。のっけから愚痴っても仕方ないので、ぼちぼち新機能をみて参りましょう。

Image1 一番使用頻度の高そうなのがオフラインメッセージの送信だ。これはオフラインユーザーに対してメッセージを送信するというもの。ユーザーの人形マーク上で右クリックメニューを出すだけで、操作は実にシンプルだ。むろん、「フツーにメール送ればいいじゃん」というツッコミは実に理にかなっている。とはいえ、メッセージを送ろうと思ったらオフライン……野郎、5時前に帰りやがったなというときに、メールソフトに移行しなくてもそのままメッセージを送れるのはたしかに便利だ。送信したメッセージは相手が次回ログインしたときに表示される。仕事を片づけずに呑みに行くのってどうよ、と嫌味のひとつも送っておこう。なお、本バージョンの目玉機能は一般電話と通話できるという点なのだが、現時点、日本国内でこの機能は利用できないようだ。

Image4_1 Live Messengerでは共有フォルダが使える。これはローカルディスク上の特定フォルダをユーザー間でシンクロさせる機能だ。ブリーフケースのメッセンジャー版とでもいうべきか。昨今はFTPサーバーの使用がセキュリティ面で制限されることが多いので、こうした機能は実用的かもしれない。使い方も簡単で、ユーザー上で右クリックメニューを出して「共有フォルダの作成」をクリック。すると共有フォルダ画面があらわれるので、ここに共有したいファイルを追加すればよい。

Image6_1 ケータイにメッセージに送ることもできる。ドコモ、au、ボーダフォン、ウィルコムといった主要キャリアに対応。あらかじめメンバーの連絡先カードにケータイメールのアドレスを登録しておけば、右クリックメニューからメッセージ送信が行える。5時前に退社した野郎に追い打ちをかけるならこの機能が重宝しそうだ。合コン直行中の野郎に「例の件、至急FAXをお送りください」と送信して、会社に引き戻してやるがいい。メッセンジャーのネガティブな側面、24時間あなたをストーキングがよりパワーアップしたわけだ。これまで以上にメッセンジャーのIDは、ごくごく親しい人にしか教えてはいけない。むろん親しい人であっても、妻や上司に教えるのは自殺行為といえそうだ。

_mg_2594 なお、FOMA用にLive Messengerのiアプリが登場した。ベータ版かつ先着5000名様のみダウンロード可能という限定のキツいソフトだが、うまいことダウンロードできたので稼働画面を載せておきます。恋人の会社の近くまで行ったとき、相手が仕事中だとケータイ鳴らすのは気が引けるし、かといってメールだといつ見てもらえるかわからない。そうだ! ケータイからメッセンジャーでアクセスすればデスクにいるか確認できるぞ。ってな使い方でしょうか。メッセンジャーはコミュニケーションツールというよりも、ますます粘着度の高まったストーキングツールとして進化していくようです。

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June 20, 2006

ポータブルフォトストレージ

最近、撮影枚数が多い。あっちゅう間に1GBのCFを使い切ってしまう。RAWデータで撮っているせいもあるが、時速100枚はいかがなものか、と。ちょっとした外出にノートパソコンを持ち歩くのは非現実的なので、ポータブルフォトストレージ「HDPS-M10」を買ってみた。

_mg_2590
EOS 20D + EF24-70mm F2.8L USL

最近のポータブルフォトストレージは1.8型HDD内蔵が主流だ。飛鳥「Tripper mini」なんかがその好例。しかし、この製品は2.5型HDDを搭載している。そのためタバコふた箱を並べたよりも大きく、高さは30ミリと見た目よりもぶ厚い。加えてCFとメモリスティックのみ対応で、どう考えてもいまどき仕様のフォトストレージではない。ただし、40GBで実売2.5万程度と堅実な値段だし、耐衝撃設計という安全性を考慮して「HDPS-M10」に決定。あと、デザイン的に妥協点を見出せるのは唯一これだけだった。デジタル一眼レフといっしょに携帯するだけに、見た目はけっこう大切だ。

さて、肝心のファイルコピー性能はというと、公称値で6MB/秒となっている。実際に1GBのCFから本体にコピーしてみると3分35秒。単純計算で約4.7MB/秒となる。1GB3分半なら及第点といえるだろう。パソコンとの接続はUSB2.0を採用。実際にペンティアムD、メモリ1GB搭載機につないで転送してみると、約50秒でコピー作業は完了した。総じて速度面で不満を感じることはなさそうだ。

バッテリーに関しては1GBのメモリスティックDuoを20回連続コピーできるとなっている。使い込んでいないので実際のスタミナはわからないが、常識的に考えて一日に数度のコピーなら問題なく使えるだろう。ただし、フル充電するには4時間かかり、付属のACアダプタで電源供給しなくてはならない。パソコンとの接続もUSBケーブルが必要だし、長期旅行では携帯品が増えそうでちょっと気がめいる。

操作性を見ていこう。本体には電源ボタン、コピーボタン、キャンセルボタンの3つしかない。電源ボタンを押し、メモリカードを挿してコピーボタンをワンプッシュ。これだけでコピーできる。というよりも、本製品でできることはこれだけ。完全な単機能アイテムである。コピーしたファイルの削除すらできない。ファイルを消す場合はパソコンにつなぎ、エクスプローラ上で作業することになる。しかもややこしいことに、ただファイルを削除しても本体の空き容量は復活しない。そう、本製品はパソコン接続時に外付けHDDとして認識されるため、ごみ箱をクリアしないと空き容量は元に戻らないのだ。この点は事前に知っておかないと、ファイルを消したのに空き容量が増えないと面食らいそう。パソコン連携という点では正しい姿だが、カメラ周辺機器として考えた場合、どうしても違和感をおぼえる。

Image21 パソコンとの親和性をもう少し詳しく見ていこう。前述の通り、本製品はパソコン接続時にUSBマスストレージ対応の外付けHDDとして認識される。マイコンピュータを開くと、HDDアイコンがひとつ、リムーバブルディスク(メモリカードスロット)がふたつあらわれているのがわかるだろう。

Image22 コピーしたファイルは「STORE.IPS」フォルダの下に「日付.フォルダ番号」という書式でフォルダが作られ、そこに転送される仕組みだ。同じメモリカードを複数回コピーした場合は、上書きせずに新しい番号のフォルダに転送してくれる。不用意な上書きを防げるのでありがたい。そういう切り口からすると、本体でファイル削除できないという仕様も安心感につながるだろう。また、本体にはホールドボタンがあり、不意に電源オンになってしまう心配はない。

使い勝手より安全性。ポータブルフォトストレージとして理にかなっているのかもしれない。

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June 18, 2006

漬け物石ぶんぶんぶん!

昨日やっと晴れたので、
漬け物石EF24-70mm F2.8L USMを
担いで近所の公園へ。
親子連れでにぎわうなか、
巨砲を振りまわすのはちと気が引ける。
周囲の冷たい視線よりも、
カミさんの他人ヅラの方がこたえたりして。

_mg_248101  
EOS 20D + FE24-70mm F2.8L USM

つづきはホームページでどうぞ。

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June 16, 2006

単焦点並みってホント?

EF24-70mm F2.8L USMを買って一週間ほどたち、すこし冷静に画質チェックなんぞしてみようと思ったわけですが、あいにく仕事が忙しくて連日の雨つづきで撮影に出かけられない。そんなわけで屋内でサンプルを撮ってみた。

FE24-70mm F2.8L USMは単焦点レンズ並みの解像力といわれている。解像力ってのは月並みに言うと、きめが細かい、シャープな画像ということ。最近のデジタルカメラは
イメージセンサーの解像度が高いので、レンズ解像力の優劣が如実にあらわれる。解像力にすぐれたレンズならそれこそキューティクルまで見えそうな勢いだが、反面ぼちぼちなレンズだと、ジャスピンでもモヤッと感が残ってしまう。

まあ、ピクセル等倍で見れば、ですが。

で、この解像力に関しては単焦点レンズが圧倒的に有利だ。なにしろ焦点距離固定だからレンズ特性をフルに活かして設計できる。でもズームレンズは焦点距離が変動するので、どうしたって設計にムリが生じてしまう。わかりやすい例をあげると、虫眼鏡で太陽の光を集めて紙を焼いたことありませんか。ぼくは新聞の束を炎上させたことがあります。ホントもう。いまとなっては武勇伝。

なんてヨタはどうでもよくて……。

その際、紙と虫眼鏡の距離を一定にたもってしっかり光を焦点させるのがポイントですが、もし虫眼鏡の位置を前後に移動させたら焦点距離が合わなくてそりゃ面倒。でもズームレンズってやつはその焦点距離をグリグリ動かすわけですから、シロート考えでもなんかすごそうなことをしてるのはおわかりでしょう。

すっかり前置きが長くなりましたが、要は、ズームレンズは単焦点に画質で勝てない!ということです。その点を踏まえつつ、FE24-70mm F2.8L USMとFE50mm F1.4 USMの画質を比較していきましょうか。

2470_f28 FE24-70mm F2.8L USMはキヤノンが誇る最高級標準ズームレンズだ。この最高峰レンズに相応しい被写体を用意してみた。アフラック四兄弟とウサギさんだ。ある日、アフラック四兄弟の長兄がクラシックカーを購入した。長兄はごきげんで庭をブンブンと走り回る。残る三兄弟がうらやましいそうに眺めていると長兄は言った。「もう一周したら運転させてやるよ」兄弟たちは大人しくならんで順番を待つ。その奥では近所に住んでいるウサギさんが「ボクも乗せてもらえるかなあ」と指をくわえている。そんなシチュエーションである。焦点距離はFE50mm F1.4 USMと比較するために50mmに設定。開放F2.8で撮ってみた。クラシックカーのアウトラインがとてもきれい。長兄の毛並みもハッキリ見える。開放からこのシャープさはすばらしい。

2470_f56 次にF5.6まで絞り込んでみた。長兄の毛並みがさらにキリリと鮮明で、付着したホコリまで判別できる。アフラック兄弟とウサギさんのボケ味もうつくしい。ただこのボケ味に関しては、F2.8、F5.6ともに、もうちょっとボケてくれてもいいはずだ。ボディがAPS-CのEOS 20Dなので、フルサイズのようなボケを味わえないのはやむを得ないところか。

50_f28さて、つづいてFE50mm F1.4 USMだ。FE24-70mm F2.8L USMと条件をそろえるため、F2.8に絞って写している。F1.4から一段絞り込んでいるので、とてもシャープだ。長兄の毛並みをFE24-70mm F2.8L USMと見比べてほしい。僅差とはいえ、その解像力はFE24-70mm F2.8L USMより勝っている印象だ。

50_f56 F5.6まで絞り込むとこんな具合になる。同じく長兄の毛並みを見てみよう。すさまじい解像力。いやあ単焦点おそるべし、といったところか。ちなみにFE50mm F1.4 USMは型番からわかるようにLレンズではない。それでもってこの解像力。コストパフォーマンスよすぎです。ていうか、FE24-70mm F2.8L USMを買う必要、あったのかしら……(汗)。

とまあ、アフラック四兄弟 with ウサギさんでFE24-70mm F2.8L USMの解像力を検証してみた。掲載画像は縮小してあるため、正直ちがいはわかりづらいだろう。ただ、ピクセル等倍で見てもちがいは極わずか。結論としては、単焦点を超えるとまではいかないが、単焦点と肩を並べるズームレンズという表現は偽りなし、という感触を得た。色味に関しては蛍光灯下の撮影のせいかさほど大きなちがいは見て取れない。この点はまた別のサンプルで比較してみるとしよう。比較テストを行って唯一不満を感じたのはボケ味だ。カメラ雑誌などのサンプルと比較すると、明らかにボケ味が足りない。APS-CではFE24-70mm F2.8L USMを実力を発揮し切れていない印象だ。EOS 5Dを買えってことですか、ね?

■追記■
縮小画像だとやはりちがいが見えづらい……というわけで、ホームページの方にフルサイズの画像を掲載しておきました。ちがいのわかる男を自認する方、ぜひご覧ください。

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June 14, 2006

Windows Vista β2

ウィンドウズVista β2が公開になり、
早速インストールしてみた。
ウェブを見ると特にトラブルもなく
みなさん順調にインストールしている
ようですが、なぜかうまくいかない
テスト機はNECのバリューワン。
ペンティアムDとインテル945G Expressを
組み合わせたいまどきマシンです。

なぜオレだけが……とすごく寂しい。

いろいろ調べてみると、SATA HDDには
そのままだとインストールできないらしい。
ありがちな話ですが、SATAコントローラの
デバイスドライバがVista β2には収録
されてない
とのこと。要はインストールの
途中でドライバをロードしてやればいい。

セットアップ中にインストール先ドライブを
指定する画面がある。SATAコントローラの
ドライバをCD-Rに焼き、そこでドライバを
ロードしてやればOK。ためしにUSBメモリでも
試してみたが、こちらはうまく認識せず。
FDかCD-Rならスマートにロードできる。

たしかにWindows Vista Upgrade Advisor beta
実行したときに、「Intel ICH7R SATA RAID Driverが
ちょいビミョ~なんだけどどする?」とメッセージが出た。
まあなんとかなるさと思ったけど、なんとかなりません。
ていうかいまどき、SATAコントローラぐらいは
β版でもサポートしてほしいな、と。

ちなみに、インテル945Gの内蔵グラフィックでも
エアログラスはぼちぼち使えます。
メインメモリは1GBが下限と考えた方がよさそう。
1GB×2で2GBってのが年末以降の主流かな。

いろいろと期待薄なVistaですが、
とはいえ新OSをイジるとわくわくしてきます。

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June 11, 2006

待望の赤ライン

以前、望遠ズームを物色中と書きました。
たしかにそう書いたんですが、いろいろあって
標準ズーム狙いに路線変更です。
使用頻度の高いレンズをボトムアップしたい、
とまあそんな感じです。

候補は3つ。EOSユーザーなら誰もが
悩むラインナップでしょう。

EF24-70mm F2.8L USM
問答無用の最高級標準ズーム。
単焦点に匹敵する描写力が売りです。
スゴイ
けど、重い。950グラム。
ボディにつけたら鉄アレイです。

EF24-105mm F4L IS USM
F2.8Lより一段暗い。ただ、IS付きってのが売り。
テレ端も105mmまでいけるので、
これ一本でたいていのシーンは撮れる。
F2.8Lより300グラムほど軽く、
手持ちで撮るなら一番現実的な選択肢。

EF-S17-55mm F2.8 IS USM
F2.8の通しでしかもIS付き。
こいつこそ大本命かと思いきや、
型番にLが付いていない。
また、デジタル専用のFE-Sシリーズなので、
フルサイズに移行予定だと選びづらい。

望遠レンズの記事でも書いた通り、
今回のレンズ購入は初Lレンズを
もくろんでいるので、EF-S17-55mm F2.8 IS USMは
早々に候補から脱落。残るはF2.8LかF4Lか。
考え方としては望遠レンズと同じで、
明るく重いレンズを選ぶか、
暗いけど携帯しやすいレンズを選ぶか。

まいどまいどの悩み方ですね。

結論からいうと、イッちゃいましたF2.8L。
標準ズーム最高画質ってやつを
自分のボディで撮ってみたい。
(レンタルでいいじゃん)
最高を知っておくことは、仕事の上でも
役立つにちがいない。
(デジイチの仕事なんてないじゃん)

屋内撮影が多いからやっぱF2.8必須だな、と。
(ストロボ買おうよ)

20060611 ハイ、これがブツです。どうですこの迫力。レンズにEOS 20Dがぶら下がってる。そんな感じです。ちなみに、最高級ズームを手にした夢心地をソフトフォーカスでイメージしてみました。また、の称号赤ラインが引き立つように赤以外をモノクロ化。いやあ、ホレボレしますね(笑)。

さて、EF24-70mm F2.8L USMを買うにあたって
一番懸念したのは 金策 950グラムという重量です。
EOS 20Dに装着すると1.5キロオーバー。
手持ち撮影が多いので、正直腰が引けます。
とはいえ、EF24-105mm F4L IS USMだって
670グラムとけっして軽量とは言い難い。
仕事でF4Lをちょろっと触ったところ、
この重量ならぜんぜん手持ちでいけると実感。
ならばプラス300グラムでも大丈夫でしょ、
とF2.8Lに決定した次第です。

ただ、この判断は痛恨のミステーク!

雑誌その他でF2.8Lはヘビー級といわれてますが、
そんな表現では伝えきれないほど重いです。
バッグに入れて携帯――これはOK。
ストラップで肩からかける――これもOK。
構えたとたん、漬け物石に化けます。
ホールド中はまだマシで、プレビューを
確認しようと両手でボディをつかむと、
超フロントヘビーで落としそうになる……。
重量が気になるならEF24-105mm F4L IS USM
もしくはEF-S17-55mm F2.8 IS USMに
した方が絶対に正解! マジでクソ重いです。

でもまあ、買った手前ふりまわしますよ。
漬け物石ぶんぶんぶん!
ジムでも通おうかなあ。

画質は拝みたくなるくらいの解像力です。
そもそもレンズの画質に目覚めたのが
EF50mm F1.4 USMだったんですが、
正直、こいつを超える画質なのかちと不安でした。
が、ンナもんは杞憂。色ノリはもちろん、
解像力やボケ味も格上です。
この画質で撮れるなら重くても仕方ないか。
そんな気にさせる描写力でした。

いずれ作例なんぞもボチボチと。

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