HD DVDって綺麗!?
東芝が世界初のHD DVDプレイヤー
「HD-XA1」を発売して早一ヶ月。
当初はさまざまな媒体で取り上げられたものの、
最近はとんと噂を耳にしなくなった。
そりゃまあそうだよな、って気がする。
実際にHD-XA1でHD DVD-ROMを観て
思ったのだが、思ったほどキレイじゃない。
たしかにDVDビデオよりは格段に解像度が増し、
細部にわたってシャープネスの高さを実感できる。
でも、既存のハイビジョン映像と比べると、
正直なところ圧縮荒れが微妙に気になるのだ。
既存のハイビジョン映像というのは言わずもがな、
地上デジタル放送やBSデジタル放送のことだ。
これらもHD DVD-ROMと同様に圧縮映像にちがいないが、
テレビを観ていて圧縮荒れ、つまりブロックノイズが
気になったことはない。でもHD DVD-ROMは
細部でブロックノイズがちりちりと動き、
なんともいえず不快感が残る。
コンテンツ固有の問題という見方もあるが、
HD DVDのファーストインプレッションとして
とにかく驚けなかったのは事実だ。
DVDビデオは画質もさることながら、
VHSテープよりも圧倒的にコンパクトな
パッケージで一気に広まった。
さらにサラウンドという付加価値で
ホームシアターブームを巻き起こたことも
忘れてはならない。
では、HD DVD-ROMはというと、
大容量=高解像度映像=高画質
という図式を打ち立てておいて、
にも関わらず立ち上げ時点で地上デジタル放送に
画質で勝てないという現実がある。
DVD以上、地デジ未満。これじゃあ買う気がしない。
次世代DVDというのは画質としての
進化ではなく、単に大容量というだけなのか。
日本国内でのレコーダ待ちという現状を考えると、
このままでは地上デジタル放送の受け皿
(録画媒体)にとどまってしまう……。
H.264/MPEG-4 AVCでもVC-1でもかまわないから
手を伸ばせば届くようなみずみずしさを見せてほしい。
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