iPod shuffle は成功する
iPod shuffleはiPodの抽象だ。
けっして簡易版iPodではない。
業界他社のエライさんは「液晶がないからコケる」
と余裕をかましているようだが、認識を改めた方がいい。
すでにアップルストアでは2~3週間の入荷待ち。
買いたくても買えない状況だ。
そんな品薄状況にも関わらず、
ちょっとズルをして1GBモデルを買ってみた。
そして試用した第一印象が冒頭のひと言だ。
iPod shuffleはiPodの抽象である。
iPod shuffleはメモリタイプのオーディオプレイヤーで、
記録したサウンドファイルをランダム再生する。
だからシャッフル。実にわかりやすいネーミングだ。
しかし、シャッフルは再生時だけではない。
iTunesからデータ転送する際もランダムなのだ。
HDD上のサウンドデータを、ランダムにピックアップして
ランダムに再生。二重の意味でシャッフルだ。
完全なるランダム再生ゆえに液晶は不要。
この思い切りが手を出しやすい価格を実現した。
これはまちがいなく売れる。なぜなら、
このランダムぶりはまさにiPodそのものだからだ。
iPodは大容量HDDを内蔵し、それこそ家中の
CDを収録できるのがアドバンテージ。
CDライブラリーの携帯。これがiPodの姿だ。
さて、実際にiPodで音楽を聴くとき、
いちいちお目当ての曲を探す人が
どれだけいるだろう。多くの人は
膨大な収録曲からランダム再生で
音楽を楽しんでいるのではないか。
ということであれば、iPod shuffleの
ランダム再生とまったくかわりない。
iPodとiPod shuffleでは記憶容量に
圧倒的な差があるものの、
リスニングスタイルという点で
ニアイコールとなる。だから
iPod shuffleはiPodの抽象、だと僕は思う。
さらに便利な点は、USBポートに挿すだけで
充電とデータ転送が同時に行え、
さらにUSBメモリとしても利用可能。
バッグに忍ばせておけば何かと役立つ。
iPod shuffleはiPodのエッセンスが詰まっている。
そしてモバイルアイテムとしても即戦力になる。
きっと他社が似たような製品と続々と投入するだろう。
でもHDDプレイヤーがそうであったように、
シリコンプレイヤーもiPod shuffle一色になるにちがいない。
性能誇示がいかに虚しいか、iPod shuffleはよく物語っている。