OLD LENS LIFE

October 12, 2017

そのレンズをあえて使う理由

Oprema JenaがBiotar 58mmF2を復刻するという。触発されて手持ちのBiotar 5.8cmF2 Tでスナップしてきた。標準レンズ大口径化の過渡期に登場し、知る人ぞ知るといったレンズだ。さほどメジャーではないため、つい後回しにしていたレンズだ。復刻話がこのレンズを再評価するいい機会になった。

α7II + Biotar 5.8cmF2 T

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オールドレンズは端的に言ってしまうと、ただ古いだけの前時代的なレンズだ。ワインやウイスキーではないので、長く寝かせると風合いがよくなる、なんてことはない。それだけに、そのレンズを使うきっかけや動機付けが大切だ。「オールドレンズ・ライフ2017-2018」の第1特集「本物のレンズ沼へようこそ」は、そんなオールドレンズを使うきっかけを意識した。

レクタフレックスのクセノンをわざわざ使わなくても、エキザクタのクセノンで事足りる。そんなことはわかっているだが、目の前にレクタフレックスのマウントアダプターがある。これはもう試さずにはいられない。とりあえず、オレが人柱になる! とまあそんな感じで、「必要性はなくても動機付けはある」みたいなオールドレンズをたくさん載せてみた。なんていうか、オールドレンズマニアのサガだよなあ(笑)。

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出版社:玄光社
発売日:2017年9月29日

オールドレンズ・ライフ、今号もがんばりました。書店で見かけたらぜひお手にとってご覧ください。

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October 06, 2017

ARTISAN&ARTIST* LMB-MC 明日発売スタートです!

「オールドレンズ・ライフ2017-2018」にて、アルティザン・アンド・アーティストとぼくがコラボしたシープスキンケースを掲載している。そのLMB-MCが10月7日午前0時より販売スタートとのこのこと。このケースは数量限定での販売だが、価格は税別19,000円と国産製品のわりに買いやすい価格に収まっている。ちゃんと買える価格で提供してくれるあたり、さすがはアルティザン・アンド・アーティストだ。

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●metalmickey's camera LMB-MC レビュー
復刻シープスキンケースの真実
ライトベージュの魔法

metalmickey's cameraにLMB-MCのレビューをアップした。オールドレンズライフ誌と合わせてご高覧いただけると幸甚である。

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September 29, 2017

「沼」解禁

沼解禁、である。ワケあって、これまでレンズ沼という言葉を極力避けてきた。避け続けたなれの果てが、今年の「オールドレンズ・ライフ2017-2018」の表紙である。大特集「本物のレンズ沼でようこそ」だ。ひたすら避けてよけてを続けてきたのに、よりによって特集タイトルでレンズ沼。言い訳させてほしい。もちろん理由があるのだ。

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出版社:玄光社
発売日:2017年9月29日

そろそろレアなマウントも紹介したいなあ。そんな思いつきがいけなかった。ミラーレス機が登場しておよそ10年、通りいっぺんのマウントアダプターがそろい、大抵のオールドレンズはデジタルで再利用できるようになった。ただその一方で、「そんなレンズ誰も使わないって、ていうか誰も持ってないし」という世界がいまだ残っているのも事実。そのあたりを軽くさらっていけたらおもしろいかな、くらいの冷やかし気分だった。

とりあえず、ペトリ、ミランダあたりから未知の森に分け入る。良玉の宝庫だが、マウントアダプターの入手に難がある。国産なのに惜しい。パクセッテでB級グルメ的な味わいを知り、レクタフレックスで固唾を呑む。そしてブリックことアーガスC3にさえマウントアダプターがあることを知り、天を仰いだ。いまオレ、船底踏み抜いたよね!? そんな自覚に冷や汗が止まらない。

レンズ沼という言い回しは、自虐ネタと選民意識の入り交じる感じが苦手だった。しかし、期せずして開けたドアの向こうは、途方もなく深いオールドレンズの未踏の地。底に足が付くまで、いったい何年かかるだろう。そんな諦念を込めて、レンズ沼という言葉をあえてタイトルに含めた。「オールドレンズ・ライフ2017-2018」を読んで沼に足を取られても、頭の先まで浸かっても、恨みっこなしだ。ひと足先に沼の底で待つ。

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September 27, 2017

がんばって特色使ってます!【オールドレンズ・ライフ2017-2018】

玄光社「オールドレンズ・ライフ2017-2018」の見本誌が届いた。何冊本を手がけても、見本誌とのファーストコンタクトは緊張する。特に「オールドレンズ・ライフ」シリーズは写真をしっかり見せることをコンセプトにしているので、印刷の仕上がりが殊の外大切だ。さて、今号の仕上がりはどうか!?

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出版社:玄光社
発売日:2017年9月29日

結論から言うと、かなりいい、すごくいい。表紙の背景はムラ染めの青いレザーを使っているのだが、中間色の微妙な色合いをしっかり再現してくれた。タイトル文字は特色インクを使用。掛け合わせではないので、色の鮮やかさがバツグンだ。遠くからでも視認できるビビッドカラーである。ちなみに、特色インクはオールドレンズ・ライフ史上初だ(笑)。

肝心の本編はどうか。こちらも色校通りの美しい仕上がりだ。巻頭から巻末まで、一貫して再現性の高い誌面に仕上がっている。これならオールドレンズの微妙なテイストも誌面から感じ取ってもらえるだろう。

発売は今週の金曜日。今年もがんばって撮って書いて編みました。たくさんの方に読んでいただきたいです。ぜひご高覧のほどを!

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September 15, 2017

【オールドレンズ・ライフ 2017-2018】 9月29日発売です!

お待たせしました。シリーズ7冊目となる「オールドレンズ・ライフ 2017-2018」がいよいよ発売となります。普段より1ヶ月ほど遅い発売ですが、別にトラブルとかではありません。今年は5月末に「マウントアダプター解体新書」というマウントアダプターの解説書を出しました。なにぶん、最近は執筆も編集もひとりでやっているので、発売日を1ヶ月ズラし、満を持しての発売となります。

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出版社:玄光社
発売日:2017年9月29日

本書はシリーズ通巻7冊目となりますが、今年から新たに年度表記になりました。これで最新刊がひと目でわかると思います。あと、一度買った号を再注文してしまうというケアレスミスも防げますね(汗)。

これまでぼくのオールドレンズ本では「沼」という言葉をあえて避けてきたのですが、今回、大特集が「レンズ沼」です。避けてきた言葉をわざわざ使うわけですから、それ相応の思いを込めた特集です。期待してください。深い沼をご用意しました。このあたりはまた改めて書きますね。

この本を企画するとき、いつも肝に銘じていることがあります。それは、「年に一度のオールドレンズのエンターテイメントでありたい」ということです。単なるオールドレンズの解説本ではなく、オールドレンズという切り口でエンターテイメントを提供したい、と。お待ちいただいた皆さん、存分にお楽しみください。オールドレンズの季節です。

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August 27, 2017

今話題の7Artisans 50mm F1.1、試してみたよ!

局地的なものかもしれないけれど、ぼくのまわりで7Artisans 50mm F1.1がメチャクチャ流行ってる。Facebookのタイムラインに連日にようにこのレンズの話題が流れてくるほどだ。

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7Artisans 50mm F1.1は深圳の光学メーカーがリリースしたライカMマウントの大口径レンズだ。有り体に言うと、プアマンズノクチなのだが、にしても安い。4万円台で購入できるのだ。今回、焦点工房からサンプル品を借りることができ、早速試写してみた。

Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F1.1で撮影

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結論から言うと、オールドレンズ好き、クセ玉好きなら、このレンズはアリだ。開放F1.1でちゃんと暴れてくれる。開放だと周辺が外側に向かって流れがちで、これがボケと合わさっておもしろい絵になる。それでいて大味にならず、繊細なシャープネスというギャップもいい。惜しむらくは周辺減光が軽い点だ。このレンズは6ビットコードを搭載しており、ボディ側のレンズ検出をオートにしていると、ノクチのプロファイルが適用される。これを外しても周辺減光はそれほどでもなかった。個人的にはドバッと四隅が落ちてほしかったのだが(笑)。

肝心の距離計連動だが、これはセルフアジャストによる最適化がデフォルトになっている。カタカナ語でごまかしてみたが(笑)、要は自分で調整しよう、ということ。調整用のマーカーとドライバーが付属しており、DIYでよろしく、ということらしい。これまで色々な大口径レンズを使ってきたけれど、どうせF1.1なんて距離計連動じゃピントは合わない(爆)。パーフェクトに調整するというよりも、一段絞ったところでピントが来るように調整し、開放はライブビュー&拡大表示でサクッとピント合わせ、というのが現実的なところだろう。

Leica M10 + 7Artisans 50mm F1.1/F2で撮影

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ちなみに、F2まで絞ると落ち着いた描写になる。開放から1~2段で緩急が付けられるので、柔軟に被写体に対応できそうだ。おそらくミラーレス用ならここまで話題にならなかっただろう。距離計連動タイプだけどあまり正確ではなくて、でも安いから許せ、という潔さが話題性に一役買っている。おもしろいレンズが出てきたな、と思う。

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January 04, 2017

「パオロとフランチェスカ」のその後

以前、「オールドレンズ・ライフ Vol.4」に、「パオロとフランチェスカ」という題で写真と文章を載せたことがある。二体のキスドールが心なき者に破壊され、それでもしばしの時を経て、二人は寄り添い口づけを交わすというストーリーだ。あれから数年ぶりに、ふたりに挨拶をしてきた。

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Leica M8 + Summilux-M 35mmF1.4

最後に見たキスドールは木の下で身を寄せ合っていたが、数年ぶりのふたりははじめて見たときと同じく、小道を挟んで見つめ合っていた。ここのオーナーが修理したのだろうか。すっかり塗装が落ちて真っ白になってしまったが、それはそれで石膏像のようで美しいと思う。

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男の子を見ると、足首に棒を差し込み、応急処置している。痛々しい感じは否めないが、地べたに転がっていたことを思うと、こうして立っていることが奇跡のようだ。

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キスドールはやはり、向かい合い、見つめ合っている姿がいいね。

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September 14, 2016

ホークさんと澤村の常軌を逸したシンクロ率

オールドレンズ・ライフ Vol.6Tsubasa Swallow 35mm F2を実写レポートした。読者諸氏はすでにご覧いただいているだろう。このレンズ、ヘリコイドアダプターでおなじみのHawk's Factoryが設計製造したオリジナルMFレンズだ。わかりやすく言うと、ホークさんが作っているレンズである。

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さて、Swallow 35mm F2の代理店であるデジタルホビーの中の人から上の写真が届いた。右がオールドレンズライフ6のスワローの実写レポート。ぼくが撮影した写真だ。左はSwallow 35mm F2の開発者、ホークさんがスワローで撮った写真である。澤村は東京奥多摩で撮影、ホークさんは台湾で撮影。似すぎじゃね!?(笑)。

どうやらオールドレンズライフ6の見本誌をホークさんが見て、似た写真を撮っていたことに気付いて写メしてくれたらしい。なんだろう、こういう空間を超えたシンクロはゾクッとしますね(笑)。

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August 30, 2016

オールドレンズ・ライフ Vol.6 本日発売です!

オールドレンズファンのみなさん、お待たせしました。玄光社「オールドレンズ・ライフ Vol.6」が本日発売となりました。年1冊ペースでの6冊目、思えば遠くに来たもんだ的な気分です。ちなみに今は、Vol.7の企画書練ってます(笑)。

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●OLD LENS LIFE Vol.6[玄光社][Amazon
出版元:玄光社
発売日:2016年8月30日
価格:税込2,160円
判型:A4変型判144ページ

オールドレンズライフの企画を練るとき、毎号、それとなく大きな方向性を考えます。Vol.6でイメージしたのは「レンズ語り」です。良く写るレンズがほしいなら、現行レンズにまさるものはありません。諸収差の多いオールドレンズを愛用するからには、それ相応に理由があるはずです。なぜ自分はこのレンズが好きなのか? 理由は十人十色であり、その人の写真やカメラとの向き合い方とも大きく関係してくるはずです。客観的評価よりも主観的評価。オールドレンズはそういう世界だと思うのです。世界中が駄レンズと言おうが、自分にとっては唯一無二の名レンズ。そんなレンズ語りをやってみたいなあとまとめたのがVol.6です。レンズ語りの実例と、レンズ語りに必要な基礎情報をあれやこれやと一冊にまとめました。ぜひ書店で手にとっていただけると幸いです。

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August 24, 2016

「オールドレンズ・ライフ Vol.6」のテーマはマイベストオールドレンズ

玄光社「オールドレンズ・ライフ Vol.6」の発売がいよいよ迫ってきました。Amazon、玄光社、それぞれのホームページで詳しい情報を確認していただけます。発売は8月30日、あと一週間ですね。

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●OLD LENS LIFE Vol.6[玄光社][Amazon
出版元:玄光社
発売日:2016年8月30日
価格:税込2,160円
判型:A4変型判144ページ

今回のテーマは、「自分だけのお気に入りのオールドレンズ」です。オールドレンズはそもそもが趣味性の高い世界です。オールドレンズファンは多かれ少なかれ、自分だけの愛用レンズをもっているはず。そうしたお気に入りのオールドレンズとどうやって出会ったのか、またどんなレンズがお気に入りになるのか、といった部分をいろいろな側面から切り込んでみました。

第1特集の「マイベストオールドレンズ」は、オールドレンズ愛好家のみなさんに取材し、お気に入りのオールドレンズを1本だけ選出してもらい、そのレンズに対する愛着を語ってもらいました。愛着を感じるポイントが文字通り十人十色で、オールドレンズの奥深さを感じさせます。

オールドレンズは描写面に心惹かれることが多いです。「フィルムメーカー製レンズの彩り」「これが噂のボケモンスター」では、オールドレンズの個性的な描写にクローズアップしています。特にフィルムメーカー製レンズという切り口はこれまで雑誌で見かけたことがないので、新しいカテゴリーとして楽しんでもらえるのではないでしょうか。

きわめつけは「ゼロからはじめるレンズ構成概論」です。本シリーズ6冊目にしてはじめて、レンズ構成について語ります。レンズ構成はどうしても話が難しくなるため、これまであえて避けてきました。ただ、お気に入りのオールドレンズを語る際、レンズ構成ならびに歴史的背景を知ることが不可欠だと感じました。内容は超ビギナー向けです。トリプレットとかテッサー型とか、話には聞くけど今ひとつピンとこない。そんな層に向けて、やさしくレンズ構成を解説しています。

また、前号につづき、オールドレンズと相性のよい現行MFレンズもたくさん載せています。本邦初公開となる新MFレンズにありますよ。

そうそう、表紙のα7IIのヤバさにどれほどの人が気付いたでしょうか。仕込みは上々、ツッコミどころ満載です(笑)。とにかくまるっと一冊、オールドレンズを楽しんでいただけます。8月30日発売、オールドレンズ・ライフ Vol.6、ぜひよろしくお願いいたします!

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