Lightroom

April 07, 2008

Lightroom 2.0 beta のおいしい機能たち

ソフトウェアのバージョンアップは、単なる便利機能の追加ではない。最先端コンピューティングへの対応という使命がある。Lightroom 2.0 betaの場合、64bit OSとマルチディスプレイのサポートがそれに相当するが、ウム、この手の話は難しい……(汗)。というわけで、今回も引きつづき、便利機能の紹介で参りましょう。

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【演出としての周辺光量調整】
今回のバージョンアップはメジャーバージョンアップ(一桁数字のアップ)だけあって、かなり大幅な機能強化が行われている。このあたり、リリースノート(PDF)を読んでもらえばいいのだが、まあ面倒ですよね、英語だし(笑)。そんなわけで、ぼくが個人的に気に入った機能、気になった機能を取り上げてみたい。まず最初は周辺光量調整の強化だ。

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周辺光量調整とは、ありていにいうと四隅を暗くしたり明るくする機能。本来は周辺光量落ちした写真の四隅を明るくするためのもので、れっきとした補正機能だった。ところが現状はというと、あえて周辺光量落ちを加えて、レトロ感の演出に使われている。補正というよりも加工に近い使われ方だ。その加工で便利なのが新機能のPost-Cropだ。こいつのおかげで、トリミングした後でも適切に周辺光量調整ができるようになった。

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左はオリジナル画像。四隅までクッキリ明るく写っている。こいつに(よしゃあいいのに)周辺光量落ちを加えたのが、右の画像だ。これは従来機能の周辺光量調整を使っている。

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左は周辺光量落ちさせた写真をトリミングしたもの。周辺光量落ちの名残で右下が暗くなっているものの、ナンノコッチャな写真だ。結局これまでの周辺光量調整は、オリジナルサイズにしか適用できなかった。トリミングすると周辺光量落ちではなく、一部分光量落ちになってしまうのだ。まあ、“写真作業工程”的には正しい姿なんだけど。

で、右の写真はPost-Cropで周辺光量落ちを演出したものだ。トリミング後の画像に対して、ちゃんと四隅の明暗が調整できている。覆い焼き/焼き込みと合わせ、明暗コントロールはずいぶんとやりやすくなるはずだ。少なくとも、これでまたひとつ、Photoshop CS3と連携させる理由が減った(笑)。

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むろん、LightroomのせいでPhotoshop CS3の売り上げが落ちては大変だ。Photoshopとの連携もバリッと強化している。ライブラリモジュールの右クリックメニューからスマートオブジェクト、パノラマ合成、HDR処理などに引き渡すことが可能。いろいろと盛りだくさんだ。ただ、根本的なところでの連携というよりは、どうも付け焼き刃的な印象を受ける。最終的にLightroomとPhotoshop CS3がどのような関係になっていくのか、それが見えない。便利になってケチをつけるのはナンですが、「ああ、こうやって小出しにしていくのかなあ……」なんて。昔のパソコン業界は、ソフト、ハードを問わず、新機能を大盤振る舞いしてメーカーとユーザーがともに幸せを共有したものだけど、最近は段階的にアドオンしてバージョンアップ料で稼ぐケースを見かける。こういうのをビジネスモデルというのかもしれない。それならせめて、計画性を感じさせるものであってほしい。

【地味な機能にメーカーの良心が見える】
地味だけど、確実に便利な機能がいくつか加わった。それらをダイジェスト風にお伝えしよう。ひとつ目は現像と印刷時のシャープ処理。SILKYPIXでは以前から実装済みの機能で(おかげで現像処理がちと重いけど)、やっとLightroomも追いついたという感じ。

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この画面は現像時のシャープ処理だ。適応量だけでなく、スクリーン、マット紙、光沢紙と最終的な出力メディアに最適化してくれるようだ。このあたりはSILKYPIXのアンシャープマスクよりわかりやすい。

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現像時の書き出しフォルダ指定も機能強化している(って、あまりに地味ですが……)。現像したJPEGやTIFFをオリジナル画像のフォルダ下にサブフォルダを作って保存、という人はけっこう多いと思う。ただ、従来バージョンはいちいちオリジナル画像のあるフォルダを指定する必要があり、これが些末ながらも面倒だった。バージョン2.0では「Same folder as source photo」が選べるので、あとはサブフォルダ名を入力するだけでOK。フォルダ選択画面で「+」マークをプチプチとクリックしなくて済む。こういう地味な機能強化ほど、「ユーザーフィードバックが活かされてるんだなあ」なんて心にしみます。

【ライブラリモジュールは大幅機能アップ】
数あるRAW現像ソフトのなかからLightroomを選ぶ理由のひとつに、高性能なデータベース機能――ライブラリモジュールの存在がある。こいつがいい感じに機能アップしてきた。

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まずインターフェイスを改良し、フィルターバーなるものが上ペインに加わった。フラグやスターでの絞り込みはもちろん、メタデータを一覧表示して読み込み済みの写真を徹底的に絞り込める。従来左ペインに羅列していたものをよりアクセスしやすくした機能で、データベースらしさが一気に高まった。

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検索性アップの決め手がスマートコレクション。条件を指定しておくと、常に該当データを一括検出してくれる機能だ。iTunesのスマートプレイリストと似たような機能と考えればいい。こうした機能があらわれたことを考えると、運用していく上でスターやフラグの付け方、キーワード(タグ)の入力が重要性を帯びてくる。画像整理ではなく、データ管理という意識が大切だ。

【どうやって使う!? ピクチャーパッケージ】
プリントモジュールはピクチャーパッケージという新機能が加わった。プリントレイアウトを自在に作れるというスグレモノなのだが、いざ使ってみると微妙な違和感がある。違和感というか、どう使っていいものか戸惑っているというべきか。

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これがピクチャーパッケージで作成したレイアウトだ。従来のレイアウト作成は列と行の数を指定し、セルサイズを決めていくというもの。それに対しピクチャーパッケージは、任意のサイズのセルを自由に配置でき、しかも配置してからマウスのドラッグでサイズ変更が可能。とても自由度の高いレイアウト機能だ。

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こんな具合にサイズごとにセルのボタンがあり、各ボタンをクリックすると台紙に枠が追加されていく。フリーレイアウト機能として重宝しそうだが、ひとつ難点がある。実はこの機能、1枚の写真しか読み込めない。つまり、どれだけたくさん枠を作っても、ロードできるのは1枚の写真だけ。もしかしたら業務用途でこうしたニーズがあるのかもしれないが、個人ユースだとどう使うべきか活用の糸口が見つからない。誰かアドバイスをください。

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なお、プリントモジュールでJPEG書き出しが可能になった。これまでレイアウトしたものは常にプリンタで印刷するしかなかったが、今後はJPEG画像としてはき出せる。使い方は簡単で、出力先で「JPEG File」を選ぶだけ。右の画面がこのJEPG書き出しで出力したものだ。写真はプリントしてナンボというけれど、ぼく個人に限って言えば、ウェブで公開したりメールでやり取りする機会の方が多い。レイアウトして画像としてはき出せるのはありがたい。

2回に分けてLightroom 2.0 betaのバージョンアップポイントを見てきた。試用した印象としては、レタッチとRAW現像の境界、これが従来バージョンから大きく変化した。大量にさばくならLightroom、完成度を高めるならPhotoshop。この位置づけこそ変わらないが、もはやRAW現像ソフトをJPEG変換ツールと考える人はいないだろう。写真に表情を付け、意志を持たせるツールとして、着実なブラッシュアップを感じることができた。

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余談だが、個人的に気になるのは今後のSILKYPIXの動向だ。LightroomとApertureはタメを張るが、SILKYPIXだけ取り残されている。そろそろド派手なメジャーバージョンアップをかまして、ぼくらを驚かせてほしい。

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April 06, 2008

Lightroom 2.0 beta エリア選択の目覚め

Apertureがバージョンアップして覆い焼き/焼き込みができると知り、「いいなあ、マック買おうかなあ」なんて思っていたら、Lightroom 2.0 betaがリリースされた。バージョン1.4の公開中止騒ぎがあったばかりだが(ええ、インストールしちゃいました。で、速攻1.3に戻しましたとも!)、性懲りもなくメインマシンにぶちこんで遊んでみた。だってLightroom 2.0 betaも覆い焼き/焼き込みができるというじゃない!? こりゃ試さずにいられんですよ。

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【全面補正から部分補正へ】
なにゆえ覆い焼き/焼き込みに興奮しているのかというと、RAW現像ソフトが新たなフェーズに突入する兆しだからだ。覆い焼き/焼き込みは、画像の一部だけを明るくしたり暗くする機能。日頃からPhotoshopを使っている人にはどうということのない機能だ。しかし、RAW現像ソフトにとっては画期的な一歩といえる。前口上はこのくらいにして、その効果を見てみよう。

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左は撮って出しのオリジナル画像。見事な逆光で樹は真っ黒につぶれている。かといって露出を上げると空が完全に白飛びしてしまうので、ちょいと慎重な補正が必要となる写真だ。

中央の写真はLightroom1.3で補正したもの。補助光効果でシャドウ部だけを持ち上げ、白飛び軽減でハイライトを気持ち抑えている。樹の様子は見えるようになったが、なんともつまらない写真だ。結局、トーンカーブを逆S字にしたようなものだから、コントラストが落ちてメリハリに欠く。隅々まで見えるので説明写真としては合格だが、写真表現としては面白味がない。そこで覆い焼きの出番というわけだ。

右はLightroom 2.0 betaで補正したもの。覆い焼きで手前に樹の一部を明るくし、空の一部は焼き込みで少しだけアンダーにしている。新緑の鮮やかさが目に眩しい。ピンポイントで露出補正できるので、インパクトのある写真に仕上がった。

とまあこんな具合に、覆い焼き/焼き込みは写真表現上強力なツールになる。ここで注目したいのは、全面補正から部分補正へのシフトだ。これまでのRAW現像ソフトは、あくまでも画像全体に対して補正を行っていた。ハイライトとシャドウを個別にコントロールすることはできるものの、ピンポイントで制御するには至らない。細部にわたる補正はJPEG/TIFFに書き出してからフォトレタッチソフトで行うしかなかった。しかしこれからは、輝度や色相に関わらず、特定エリアだけを選択して補正できる。要はレタッチ的アプローチを手に入れたというわけだ。

実はこの発想、Capture NXでは以前から採用されていたものだ。Capture NXはレタッチソフトの手法を大胆に取り入れたソフトで、当初から選択ツールを搭載している。ニコン専用という制約こそあれ、出し惜しみなしのお買い得ソフトだ。覆い焼き/焼き込み自体、取り立てて斬新ということではないが、Lightroom単体でよりこだわり抜いた写真現像が楽しめるようになる。

【マスクでピンポイント非破壊編集を実現】
では覆い焼き/焼き込みの具体的操作を見ていこう。冒頭から「覆い焼き/焼き込み」と書いているが、正確にはマスク作成ブラシツールというかなり高性能なもの。なにしろ選択エリアに対して、露出補正だけでなく彩度や明瞭度も調整できるのだ。

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現像画面の右ペインに、上のような画面が加わった。ブラシのサイズやタッチを調整しつつ、ぬりぬりした部分の露出を変えるというものだ。レタッチソフトではごく普通の機能だが、RAW現像だとちょいと事情が異なる。RAW現像ソフトは非破壊編集が大原則なので、補正後、再編集できないと困るのだ。

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左はぬりぬりしている様子。円形のブラシツールがあらわれ、こいつで画面上をざっくりと塗っていく。ここではペイントタイプに「露出」を選んでいるので、塗ったところがみるみるうちに明るくなっていった。めざとい人は奇妙な黒丸に気付いたことだろう。こいつは選択エリアのマーカーだ。右の画面写真は、このマーカーをマウスでポイントした様子。選択した部分を半透明表示してくれる。選択エリアを新規作成するたびに、この黒丸マーカーが増えていく。

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再び右ペインを見てみよう。項目名がMaskになっている。つまり、Lightroom 2.0 betaの覆い焼き/焼き込みは、ブラシツールを用いたマスク作成機能というわけだ。その下にはExposure(露出)、Brightness(輝度)、Saturation(彩度)、Clarity(明瞭度)、Tint(色合い)といった項目が並ぶ。覆い焼き/焼き込み(露出制御)だけでなく、マスクしたエリアに対して色彩コントロールも行えるのだ。これまでは赤の色調を補正すると、ポストも夕焼けも彼女の唇も、まるっとまとめて色合いが変わってしまった。でも今後は、彼女の唇はエロチックに、ポストは気持ち朱色に、夕焼けは切ない紫寄りに、といった個別制御が行える。もちろんマスク処理だから、画像を直接編集するわけではない。前述のマーカーを選択すれば何度でも再編集できる。マーカーを削除すればマスク自体を消去でき、RAW現像の特権――非破壊編集をキープしつつ、ピンポイント編集を実現している。

かねてから覆い焼きを写真加工に取り入れたかったのだが、「レタッチと現像は別物」「レタッチに手を出してはならぬ」と妙なプライド(笑)があり、これまで補助光効果と白飛び軽減でしのいできた。いや単に、Photoshopを起動するのが面倒なだけだったりもするのだが……。でも今後は気軽に覆い焼きができるので、表現の幅が広がりそうだ。願わくば、ダスト付加もできるようになると、フィルムの粒状感が再現できて便利だなあ、なんて。

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左から、撮って出し、Lightroom 1.3、Lightroom 2.0 Beta。エリア選択というアプローチが加わったことで、さらにRAW現像が楽しくなりそうだ。

 

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March 07, 2008

Lightroom カタログファイルにリベンジ

抜かりました(汗)。先日の記事でLightroomはカタログファイルの別名保存・分割保存ができないと書きましたが、できます! yanzさんからのアドバイスでアドビ社のチュートリアルを見たところ、カタログファイルの書き出し応用テクニックを紹介してました。そこで今回はライブラリ機能の追補として、カタログファイルと改めて闘います。

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【プロとアマで管理スタイルがちがう】
はじめにアドビ社のチュートリアルの内容をざっくり紹介しておこう。チュートリアルで解説しているテクニックは、すべての写真を含むカタログファイルから、特定の写真だけを選んで画像データごとカタログファイルとして書き出すというもの。このテクニックは、たとえばこんなシーンで活用できる。製品撮影の写真を含むカタログファイルから、OKカットだけを選び、画像データごとカタログファイルを外付けHDDに保存。外付けHDDの画像データ込みのカタログファイルをクライアントに納品し、不要カットの写真群はまるまる削除する。てな感じ。

これならOKカットを確実にバックアップできるし、不要カットでHDD容量を圧迫することもない。抽出保存とでもいうべきテクニックだが、これを応用すれば、別名保存や分割保存も可能になる。毎日のように仕事で撮影するプロフォトグラファーには便利な機能だ。でも、アマチュア写真家はどうだろう。たとえば土日の一泊旅行の写真、OKカットをバックアップしたから残りを全削除……なんてできるだろうか。少なくとも、ぼくにはできない。プライベートフォトはOKカットもNGカットも分け隔てなく、かけがえのない思い出だ。時間をおいて見直すと、NGカットの方がいきいきしていた、なんてこともよくある。仕事の写真は納品して終わりだが、プライベートフォトは記録なので終わりがない。プロは写真を捨てられる。アマは写真を捨てられない。ここでプロとアマの管理スタイルのちがいが明確になってくる。

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じゃあ、どんな風に管理したらいいのさ!? ということになる。ぼくの場合は、シンプルにフォルダ管理だ。photoと名付けた写真保存用フォルダの下層に「年月日+カメラ名+レンズ名+イベント名」という名前のフォルダを作る。具体的には「20080307_mk3_flek35上野動物園」といった感じ。こうしたフォルダを撮影のたびに作り、そこに該当写真を放り込んでいる。おそらく未来永劫、こうやって写真をひたすら貯め込んでいく予定だ。なんのひねりもない管理方法だけど、年月日の数値で簡単にお目当ての写真を探し出せるし、エクスプローラ上では昇順に並んでくれるのでとても見やすい。年月日は重複のないユニークコードなので、死ぬまでフォルダを作り続けても大丈夫。西暦が五桁になるとこの管理スタイルはアウトだが、幸いそれまでには死んでる。きっと地球も消滅してる。年月日フォルダ管理はある意味、最強かもしれない。

最近はHDD内の写真を自動で年代順に管理する機能が流行っているが、そうしたものには頼らない。あくまでも意図的かつ明示的にフォルダ管理している。ちなみに、これらのフォルダはけっしてクローンを作らない。もちろんバックアップは別ドライブにしているが、オリジナルデータの複製は行わない。なにしろほとんどの画像がRAWデータだから、複製するとどちらのデータに現像処理を施したのかわからなくなってしまう。また、写真を分散保存するとパソコンを乗り換える際に移行し忘れる可能性があるので(90年代に一度、やっちまいました……)、写真専用フォルダを決め、そこに一括保存するようにしているのだ。

とまあ、こんな風にオリジナル画像を管理しているのだが、カタログファイルの登場でちと面倒なことになりだした。Lightroomを使い出す前は、SILKYPIXとDigital Photo Professionalを併用。どちらもフォルダを直接参照するタイプのソフトなので、別段ノントラブルでRAW現像を楽しんでいた。ところがLightroomのカタログファイルは単なるプレビューインデックスではなく、現像設定を含んだデータベースだ。たとえば、「上野動物園」というフォルダの写真を、カタログファイルAとカタログファイルBで別々に読み込み、別々の現像を施し、それぞれ独立して保存できてしまう。もちろんこれは多機能かつ高性能というわけだが、ぼくとしては「一度現像処理した写真は、どのカタログファイルに読み込んでも同一の現像設定をキープしている」状態にしたい。つまり、カタログファイル間で整合性をとっておきたいのだ。そのための処理がxmpファイルの生成であり、先日書いた「Lightroomのライブラリは本当に便利か!?」の骨子だ。

【カタログだけを書き出すプチTips】
実は「カタログの書き出し」機能については以前から知っていた。あれはアドビ主催のLightroom beta 4の説明会だったと思うが、画像と現像設定を一括出力できて便利だなあと感心したのをおぼえている。ただひとつ、勝手な思い込みで誤解している部分があった。その誤解とは「常に画像データを含んでしまう」ということ。〈ファイル〉メニューの〈カタログとして書き出し〉を実行すると、常に画像データ込みのカタログファイルを書き出してしまうと勘違いしていた。ええ、純粋にカタログファイルだけを書き出す方法、あるんですね。見落としてました(笑)。別名保存、分割保存、思いのままです。以下、その使い方例として、別名保存のやり方を載せておきます。

まず、別名保存したいカタログファイルを読み込む。もし、一部の写真だけを書き出す場合は、それらの写真を選択。たとえば、星3つ以上とか、フラグ付きのみとかは、〈編集〉メニューからまとめて選択するとよい。とりあえずここではカタログファイル全体の別名保存が目標なので、該当カタログを読み込むだけでOKだ。

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メニューバーの〈ファイル〉→〈カタログとして書き出し〉をクリックする。保存先のフォルダを選び、ファイル名を付ける。そして、画面の下段に注目してほしい。

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〈使用可能なプレビューを含める〉にだけチェックを入れるこれが純粋にカタログファイルだけを書き出すコツだ。〈元画像を書き出し〉にチェックが入っていると、書き出し実行で画像+カタログの状態で出力してしまう。ちなみに、選択画像に限定したカタログファイルを書き出したいときは、〈選択した写真だけを書き出し〉をチェックしておく(複数画像を選択した状態で〈カタログとして書き出し〉をクリックすると、自動的にチェックが入るようだ)。要は〈使用可能なプレビューを含める〉だけチェックしておけば、読み込んだカタログファイル全体の、カタログ情報のみの別名保存が可能になるわけだ。

とりとめもなく書いてしまったが、yanzさんのアドバイスがきっかけとなり、どうにかカタログファイルをハンドリングできそうな予感がしてきた。ふと思うに、画像なしカタログを自由に書き出せるということは、xmpファイルなんて生成しなくてもいいのか……。アドビのソフトは高性能でさらに自由度が大きいけれど、ときとして使い方のメインルートが見えなくて途方にくれる。闘えどリベンジ果たせず。そんな気分です。

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March 02, 2008

Lightroom のライブラリは本当に便利か!?

ズボラぶっこいていたら、Lightroomがエライことになってしまった。読み込み枚数が3万枚を超え、スワップしまくりでひどく動作が重い。メインメモリ2GBのVistaマシンなのだが、メモリ使用量はMax! そりゃスワップするよなあ、なんて感心してる場合じゃなくて、そろそろカタログファイルをちゃんと整理せにゃいかん。というわけで、Lightroomのライブラリ機能と格闘してみた。

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【ライブラリ機能はデータベース】
Lightroomのライブラリはビューワ画面ではない。こいつはデータベースだ。カタログファイルの正体とは、要は画像データベースというわけ。カタログファイルには画像の保存場所、サムネイル、現像設定などなど、読み込んだ画像にまつわる情報が記録されている。もちろんデータベースだから、検索はお手のものだ。フラグやスターでの絞り込みは当然として、EXIFの値やタグ付けしたキーワードでもスピーディに絞り込める。かくいうぼくも、この検索性に魅せられてつい3万枚も読み込んでしまったのだ。

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日頃からオールドレンズを使っているのだが、この手のレンズはEXIFに焦点距離やレンズ名が一切反映されない。そこでライブラリに読み込む際、キーワードタグを付けておく。こうすると、左ペインのキーワードタグから簡単にレンズ別に画像を一覧表示できる。画像は往々にしてフォルダごとに管理するが、Lightroomのライブラリ機能ならフォルダにとらわれず、横断的に画像検索できるのだ。このオールドレンズ別横断検索があまり便利で、つい延々と画像を読み込んでしまったが、アドビによると、ひとつのカタログファイル(データベース)につき1万枚が目安だという。それ以上になるとパフォーマンス低下が顕著になってくる。さらにアドビによれば、ライブラリ機能はプロジェクト単位での使用を前提としているようだ。プロジェクト単位という表現は少々わかりづらいが、そもそもLightroomはプロフォトグラファー向けのソフト、お仕事単位でカタログファイルを切り替えてくれというわけだ。

【xmpファイルで現像設定を書き出す】
そんなこんなのライブラリ機能だが、パーソナルユースではどうしたらいいのか。ぼくの撮影ペースは月に1000~2000枚程度。とりあえずは半年から一年でカタログファイルを切り替えていくことにした。まあこれからのことはいいが、問題は過去のカタログファイル。こいつはさすがに肥大しすぎなので、どうにか分割保存しておきたい。ただ、カタログファイルの分割や別名保存は若干使いこなしを要する。ならばいっそ、新規カタログファイルを作り、そこに過去の画像を一定期間ごとに読み込んではどうか。しかし、ここでトラブルが発生した。新規カタログに過去の画像を読み込んだところ、現像設定が白紙になっている。ただ単なる新規読み込みなのだ。

初期設定のLightroomは、現像設定をカタログファイルに保存している。つまり、別のカタログファイルに現像済み画像を読み込んでも、現像設定は引き継がれない。カタログファイル間で現像設定を共有するには、xmpファイルの生成が必要となる。このxmpファイルとは、そもそもPhotoshopのCameraRawと情報共有するためのファイルだ。xmpファイルには現像設定が保存されており、Lightroomで現像した写真をPhotoshopに読み込んだとき、現像設定もそのまま引き継がれるというもの。まさかこいつがカタログファイルの現像設定共有にも使われてるなんて、思っても見なかった……。

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そんなわけで、早速xmpファイルを生成することにした。メニューバーの〈ファイル〉→〈カタログ設定〉をクリックして、〈メタデータ〉タブを開く。〈変更点をXMPに自動的に書き込む〉をチェックオンにして〈OK〉ボタンをクリックしよう。バックグランドで読み込み済み画像のxmpファイル生成がスタート。ただし、作成中にプログレスバーなどは一切表示されないので、途中でLightroomを終了しないように。読み込み画像が多い場合は寝る前にでも設定変更して、一晩放置しておいた方がよい。マシンスペックにもよると思うが、万枚単位のxmpファイル生成はけっこう時間がかかります。

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数時間後、画像を保存してあるフォルダを開くと、RAWデータにまじってxmpファイルがズラリと並ぶ。xmpファイルはどのカタログファイルからも参照されるため、現像設定を共有できるというわけだ。むろん、現像設定を変更すれば即時xmpファイルは更新されてしまうため、完成データをイジる際は十分に注意したい。なお、DNG形式のRAWデータは、RAWデータ内に現像設定をサイドカーとして書き込む。この場合はxmpファイルが生成されないが、現像設定はちゃんと共有できるのでご安心を。また、JPEGも同様にファイル内に現像設定が埋め込まれ、別のカタログファイルに読み込んだ際もちゃんと現像設定が反映されるようになっている。

【キーワードセットは最大9つまで】
現像設定をカタログファイル間で共有できるようになり、とりあえずはカタログファイル管理のメドがついた。ただ、新規カタログで画像を読み込んでいくと、さらにプチトラブルに遭遇。今度はキーワードタグがカタログファイル間で共有できないことが判明した。痛い、こいつは微妙に痛い。

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上の画面はライブラリに新規フォルダを読み込む際のもの。読み込み時にキーワードタグが入力でき、しかもオートコンプリート機能で入力の手間を省いてくれる。一度入力したキーワードをカタログファイルに記憶し、二回目以降は類似キーワードを選択候補として表示してくれるのだ。ただ、このキーワードはあくまでもカタログファイルに保存されているため、新規カタログファイルには引き継がれない。イチから入力し直しなのだ。

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一応Lightroomにはキーワードセットという機能があり、ひとつのセットにつきキーワードタグを最大9つまで登録できる。メニューバーの〈メタデータ〉→〈キーワードセット〉→〈編集〉で上記の画面を呼び出し、プリセット登録していくわけだ。このキーワードセットはカタログファイル間で共有できるので、とりあえずの対処は可能。ただ、ワンセット9つって微妙に少ないような……。手持ちのオールドレンズは9本以上あるわけで、ええと、マウントごとにプリセット作れってことですか。

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とまあそんなこんなで、ナンとかカタログファイルがハンドリングできるようになった。でもどうなんだろう、Lightroomのライブラリ機能って、便利だけどかなりわかりづらいのではないか。上の画面はキヤノンのRAW現像ソフト「Digital Photo Professional」だ。フォルダを直接参照するビューワスタイルを採用。Lightroomほどの検索機能はないが、フォルダ名に規則性を持たせて管理している人ならば、むしろこちらの方が使いやすいと思う。

そもそもLightroomは、「プロフォトグラファーがベテランパソコンユーザーとはかぎらない」という立脚地で開発されている。だからこそ、画像管理→現像→プリントといったワークフロー重視の設計、このソフト1本ですべてが完結する設計になっているのだ。もしそうならば、カタログファイルの管理はもっと洗練されていいだろう。現在のライブラリ機能は、カタログファイルを管理しようと思った途端、かなりの面倒をユーザーに強いる。いわば「やろうと思えばできる」といったレベル。「やりたいことができる」レベルではない。せめて、作成済みカタログファイルの一覧画面でもあれば、ずいぶんと見通しがよくなるのだが。

アドビはカタログファイルを、プロジェクト単位で使ってほしいという。しかしデータベースは、情報量が多ければ多いほど、その価値が高まる。プロジェクト単位というショートスパンの作業なら、フォルダの直接参照で十分だ。データベース機能を組み込んだからには、そのメリットを最大限活かせるよう、今後のブラッシュアップに期待したい。

●追記
yanzさんからアドバイスをいただき、カタログファイルの機能について修正しました。yanzさん、本当にありがとう。カタログファイルのハンドリングはリアルに困っていたので、とても助かりました。また後日、yanzさんのアドバイスを参考にしてカタログファイルについてまとめてみたいと思います。

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September 17, 2007

Lightroom でナンチャッテHDR

HDR(high dynamic range)という手法がある。露出の異なる複数の画像を合成し、本来のダイナミックレンジを超えたシュールな写真を作り上げようという手法だ。作例はflickrを参照してもらうといいだろう。もともとはシャドウを持ち上げながら同時にハイライトの白飛びを回避し、すみずみまでクッキリと見せるための補正テクニック。ぶっちゃけた言い方をすると、覆い焼きだ。ただ現在では、よりアバンギャルドに明暗差をコントロールしてひとつの表現手段として定着しつつある。とまあそんなHDRを、Lightroomで試してみることにした。

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本来HDR処理を行うには複数の露出で撮影した写真が必要だ。たとえば-1、±0、+1EVといった具合に写真を撮影し、それぞれ適正露出で写っているエリアを合成していく。RAWで撮影して露出ちがいに現像すればいい、と思いがちだが、これがうまくいかない。デジタルカメラはネガにくらべてラチチュードが低いので、特にハイライトが飛びやすい。やはり撮影時に露出補正して撮っておくのがベターだ。

でもまあ、そんなのは面倒な話であって、1枚の写真からチャチャッとできないもんですかねえ。できるんですよLightroomなら。本格HDRはムリだけど、ナンチャッテHDRならイケます。前置きが長くなったけど、ざっくりと手順を紹介しよう。

【補助光効果と白とび軽減を使いこなそう】
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ナンチャッテHDRのファーストステップは補助光効果を用いる。この補助光効果というのは、わかりやすくいうとシャドウ部を持ち上げてくれる機能だ。HDR処理したいと思う画像は、逆光などで影がつぶれてしまったものが多い。デジタルカメラは白飛びに弱いわりにシャドウは粘りがあり、補助光効果のスライドバーを右に動かしていくと、黒つぶれしていたところから像が見えてくるのだ。

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左がオリジナル画像で右が補助光効果でシャドウ部を持ち上げたものだ。オリジナルは逆光によって影がつぶれているが、シャドウ部を持ち上げることで生い茂る葉の様子、街灯の根本などが見えるようになった。ただし、影が明るくなった反面、ハイライト部もつられて持ち上がってしまった。これを抑え込むのがセカンドステップだ。

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今度は白とび軽減のスライドバーを右に動かしていく。これは文字通り、ハイライト部分を中心に輝度を抑え、階調をよみがえらす機能だ。完全に白飛びしたエリアでも外周部からうっすらと階調が戻ってくる(正確には階調らしきものを追加しているわけだけど)。

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左は補助光効果を操作した後の画像。右はその後白とび軽減を操作したものだ。飽和気味だった雲に階調がよみがえり、だいぶ完成に近づいてきた。そう、ナンチャッテHDRはこれで終わりじゃない。なぜなら、シャドウを持ち上げ、ハイライトを抑えるということは、明暗差すなわちコントラストが低くなっている。要は写真にメリハリがなくなってしまったわけだ。これじゃあせっかくのHDRも台無し。そこでダメ押しの一手を紹介しよう。

【明瞭度でメリハリをつける】
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Lightroomには明瞭度という項目がある。これが実に便利な機能だ。ここまでの作業の結果、HDR的な写真になったものの、反面コントラストが落ちてしまった。かといってコントラストそのものを上げてしまうと、シャドウがつぶれハイライトは飛び、元の木阿弥だ。そこで明瞭度の出番。これは輪郭部を中心にほんのりとコントラストを高めてくれる。画像全体の輝度は変わらないため、アクセント的にメリハリとつけたいときに便利だ。

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左はナンチャッテHDR後の画像。右は明瞭度を上げたものだ。サムネイルだとわかりづいらいが、輪郭のエッジがたち、立体感が増している。オリジナル画像は単なるハイコントラスト画像だったが、処理後は立体感を保ちつつ、明部から暗部まで見渡せるようになった。スライドバーだけでここまでできるのが、ナンチャッテHDRのスゴイところです(自画自賛)。

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もう一例。左がオリジナル。右が処理後の写真だ。手前の配管を明るく持ち上げ、夕日は逆に輝度を落として印象的に仕上げている。こうした作業はトーンカーブでも行えるが、やはりスライドバーの方が面倒がない。

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この写真はモノトーン化してからグレイスケールミキサーで鉄塔の脚を明るく持ち上げ、逆に空は思いっきり暗くしてみた。大胆にレタッチすることで、グレイスケールミキサーでもHDR的アプローチが可能だ。

HDRとはとどのつまり、明暗コントロールだ。補助光効果、白とび軽減、そしてグレースケールミキサー。この3つを駆使すると、かなり自由に明暗を操れる。こう書くと大仰だが、HDRは覆い焼きの応用であり、グレイスケールミキサーは懐かしのモノクロフィルターワークだ。写真技術的に目新しいわけではないが、デジタルだとこうした処理が簡単に行える。撮って出しの素朴さも捨てがたいが、デジタルの弱点――ラチチュードを補うには、こうしたデジタル的アプローチが必要なのかもしれない。

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July 09, 2007

Lightroom 1.1 はSILKYPIXに追いついたか

Lightroom 1.1の日本語版アップデータが公開になった。「EOS 1D Mark III」の発売に合わせてのアップデートというのが正直なところと思われるが、機能強化でバージョン1.0の不満点をていねいに解消している。日本国内ではプロアマ問わずSILKYPIXがディフェクトスタンダードといえるが、いよいよ政権交代の日が近いかもしれない。

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【やっとプリセットが増えました】
Lm03_1以前、別記事にて「Lightroomはプリセットが少ない」と嘆いてみたが、その声が届いたようだ。倍増とはまではいかないが、現像モジュールのプリセットが増えている。ただこのプリセットに関しては、海外サイトを中心にユーザー作成のものが多数公開されている。アドビ謹製を待つまでもなかった……。でもってプリセットが増えてくると、リストがデロ~ンと長くなって左パネルを忙しくスクロールしなくてはならない。そんな不便を軽減すべく、プリセットのフォルダ管理が可能になった。アップデート直後は「Lightroomプリセット」と「ユーザープリセット」のふたつが表示され、もちろんユーザーが自由に追加作成できる。ぼくはネットからダウンロードしたプリセットを「ユーザープリセット」に放り込み、自分で作ったものは「オリジナル」というフォルダに保存することにした。

ただひとつ、プリセットに関して困ったことがある。それは読み込み時のデフォルトに戻すプリセットが見当たらないのだ。バージョン1.0では「トーンカーブ-Lightroom初期設定」というプリセットがあり、これをクリックすれば読み込み時の状態に戻せた。しかしバージョン1.1ではこいつが見当たらないのだ。もしかしたら英語版バージョン1.1をインストールしたため、その関係で消えてしまったのかもしれないが、このままじゃあちと不便。初期化ボタンをクリックする手もあるが、初期化するとトリミングやゴミ取りした情報まで元に戻ってしまう。やむなく、画像を読み込んだ直後にプリセットを作成して、そいつを「Lightroomデフォルト」という名前で登録することにした。常用していた機能がこっそりなくなっているのって、地味に不便で困ります。

【シャープが多機能になった】
Lm04_5最近はLightroomをメインに使っているが、それでもSILKYPIXから完全移行するには至っていない。理由はいくつかあるが、そのうちのひとつにシャープとノイズ除去の機能性が挙げられる。SILKYPIXはシャープがとにかく高性能で、線があまり太くならずに気持ちよく解像感を高めることができた。しかもノイズ除去が強烈だから、設定を詰めていけば狙いどおりの解像感が手に入る。それに引き替えLightroom1.0のシャープときたら、スライドバー1本という男らしさ(笑)。さすがにアドビもシャープの貧弱さは認識していたのだろう。半径、ディティール、マスクといったスライドバーが加わり、Photoshop並みの自由な調整ができるようになった。特にマスキングできるのは重要で、エッジ(輪郭部分)以外のシャープを抑え、ノイジーになるのを防いでくれる。プリセットとシャープの貧弱さはベータ版の頃から痛感していたが、ようやく実用レベルにこぎつけたという印象。こうしたことを踏まえると、バージョン1.1がLightroom本来の姿といえそうだ。

【さりげなく便利なスプレーツール】
アドビ社のリリースノートですら触れられていないのだが、ライブラリーモジュールにスプレーツールなるものが追加されている。とりあえずこいつでサムネイルをプシューっとクリックしてみた。何も起きない……。ナンじゃこの機能!? と首をかしげていたのだが、マニュアルを読んで感心した。こいつ、けっこう便利なツールだ。

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ライブラリーモジュールは画像管理する場所。なんでスプレーなのか腑に落ちないが、要はこの機能、キーワードやラベル、現像設定などをまとめて適用するためのものだ。どのような設定を適用したいかメニューから選び、対象となる画像にスプレーをプシューっ! つまり、画像に設定を吹きかけるというイメージのようだ。

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操作手順をちゃんと説明すると、まず上のスプレーアイコンをクリック。その右横にあるメニューをポップアップして、適用したい設定の種類を選ぶ。キーワード、ラベル、メタデータなど、けっこう種類は豊富だ。

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種類を選んだら、今度はスプレーする内容を選ぶ。上の画面は「回転」を選んだ状態だ。こうやって一括変更したい設定を選べるようになっている。

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一通り設定を終えたら、サムネイルに向けてプシューとやる(クリックする)。同じように設定を適用したい画像にすべて、プシューっとやればいい。スプレーというメタファがはたして適しているのか微妙なところだが、あえていえば設定スプレーということか。

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この機能が一番活躍しそうなのはキーワード設定だ。ライブラリーモジュールでは画像読み込み時にキーワードによるタグ付けが可能。タグ付けした画像は自動分類され、キーワードタグリストからワンクリックで一括表示できる。要は検索キーになるわけだ。しかし、フォルダ単位で読み込み時にキーワード指定すると、フォルダ内の全画像に同じタグが割り当てられてしまう。スプレーツールを使えば、任意に画像に限定して、しかも手際よくタグ付けできるわけだ。

Lm11_2Lightroomの評価記事の多くは現像機能に注目したものが多い。しかし、Lightroomが突出しているのは、実はこのライブラリーモジュールだ。サムネイル形式の画像管理画面などという単純なものではなく、これはれっきとしたデータベース。 フォルダ単位の画像管理は当然のこととして、キーワードタグやEXIFのメタデータからも自動分類してくれる。ぼくは最近、オールドレンズやフィルムカメラでよく撮るのだが、LightroomはこうしたEXIF非対応のアナログ機材で撮った画像管理に便利だ。デジタル機材ならEXIFから自動的にカメラ名やレンズ名を取得して、自動分類してくれる。しかしアナログ機材(フィルム時代の機材)はそうはいかない。このときキーワードタグでレンズ名、カメラ名、フィルム名などを入力しておくと、あとあと写真を探し出すときにとてもスピーディなのだ。Lightroomの本領はライブラリーにあり。最近はそんな気がしている。

【LightroomはSILKYPIXを超えたか!?】
バージョン1.1のアップデートにより、Lightroomは自らのスタンスをより明確にしたようだ。プリセットとシャープの強化によって、現像機能に関してSILKYPIXにどうにか追いついた。とはいえやはり、SILKYPIXの強力なシャープとノイズ除去機能を追い越すレベルではない。また、プリセットについてもSILKYPIXの各種フィルム調は絶妙で、あの色合いがほしいためにSILKYPIXを起動することもたびたびだ。LightroomはSILKYPIXに肉薄するが、追い越してはいない。ただしこれは、現像機能に関しての話だ。

SILKYPIXはRAW現像に特化したソフトだ。画像管理という概念はないし、印刷機能についてもレイアウトという発想はない。一方Lightroomは、画像管理→現像→出力というワークフローを網羅し、写真家のデジタルワークを全面的にフォローしてくれる。特にライブラリーモジュールというデータベースは、写真家にとっての資産管理ツールという側面もある。むろん、数万枚、数十万枚の写真をひとつのデータベースファイルで管理できるのか、分割管理した際にデータベースの切り替えやバックアップはどうなるのか、といった現実的な問題もあるだろう。ただ、ひとつ明言できるのは、SILKYPIXはRAW現像専用ソフトであり、Lightroomは統合型RAW現像ソフトという事実だ。

数枚現像しただけではLightroomの良さはわからない。むしろプリセットの充実したSILKYPIXの方が使いやすく、便利に感じることだろう。しかし、数千枚の写真を読み込んだとき、Lightroomのアドバンテージに気づくはずだ。

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May 26, 2007

EOS 20D リモート撮影 LIGHTROOM編

困ったことになった。Digital Photo Professional3.0のアップデートがあったのだが、バージョン3.0.1のリリースノートを読むと「Windows Vista環境だとね、トリミングツールとかクイックチェックツールが使えないんだよ」なんてことがシラッと書いてある。インストールしてからそのことに気づいた……。3.0では使えた機能なので、これは明らかにグレードダウン。世界的大企業の良識を疑うアップデートです。せっかくVistaでリモート撮影できるようになった矢先の出来事だけに、とても残念。仕方ないのでLightroomでEOS Digitalのリモート撮影環境を構築してみた。

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【ちょっと面倒なLightroomのリモート撮影】
以前のエントリーで紹介したとおり、初期設定のLightroomではうまくリモート撮影できない。EOS Utility側で転送先アプリケーションをLightroomに設定すれば良さそうなものだが、これがどうしてうまいこと動いてくれないのだ。そこでLightroomの自動読み込みという機能を使い、合わせ技的にリモート撮影環境を作り上げる。作業の流れはこんな具合だ。

(1)EOS Utilityで特定フォルダに撮影データを記録。
(2)Lightroomの自動読み込み設定で上記特定フォルダを監視。
(3)特定フォルダのデータを保存用フォルダに移動。
(4)ライブラリに保存用フォルダ内のデータを読み込む。

このセッティングでわかりづらいのは、一度保存したデータを別のフォルダに移して読み込んでいるところだ。単純に保存フォルダを閲覧すりゃいいじゃん、とぼくは思うわけだが、残念ならがそれがうまくいかない。何とも面倒な話だが、とりあえず詳細な設定方法を紹介していこう。

【EOS Utilityのセッティング】
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EOS Utilityを起動して、メニューバーの〈ファイル〉→〈環境設定〉をクリック。まずは「連携ソフト」タブを開こう。ここでLightroomのexeファイルを設定……と思いきや、そうじゃない。ここは「連携ソフトウェア」を「なし」に設定するのがポイントだ。連携先にLightroomを指定してしまうと、撮影するたびにLightroom側で読み込み確認画面が表示されてしまう。これはどうにも鬱陶しい。ソフトに転送せず、HDDに直接保存した方が結果として好都合なのだ。

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〈保存先フォルダ〉タブを開き、「保存先フォルダ」で任意をフォルダを指定する。EOS DIGITALで撮影した画像はソフトに転送されずに、このフォルダに保存されるわけだ。なお、その下にサブフォルダの作成設定があるが、ここはすべてチェックを外しておこう。この保存先フォルダは、Lightroom連係リモート撮影でテンポラリーフォルダという役割になる。撮影データの一時保存場所にすぎない。そのためサブフォルダ管理というアプローチは不要だ。

【Lightroomのセッティング】
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Lightroomの自動読み込みとは、指定したフォルダを常時監視してライブラリに追加するというもの。ただし、監視中のフォルダをそのまま読み込むのではなく、別フォルダにコピーしてライブラリ登録する。なぜこのような仕様になっているのか理解に苦しむが、ぼくの撮影データ管理のスタイルと照らし合わせると、結果論としてはこちらの方が使いやすい。まずはメニューバーの〈ファイル〉→〈自動読み込み〉→〈自動読み込み設定〉をクリックだ。

Rlm06
監視フォルダ」にEOS Utilityで設定した「保存先フォルダ」を指定する。その上で「保存先」に、画像ファイルを最終的に保存しておきたいフォルダを指定しよう。ぼくは画像管理の関係でサブフォルダも指定している。その理由については後ほど。この設定により、Lightroomは監視フォルダに画像が追加されるたびに指定したフォルダへデータを移動(コピーじゃなくて移動!)。その画像はライブラリにリアルタイム表示されることになる。仕上げにメニューバーの〈ファイル〉→〈自動読み込み〉→〈自動読み込みを有効にする〉をチェックON。これでLightroom連係リモート撮影のセッティングは完了だ。

【理想的な運用スタイルを探求】
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実際にリモート撮影をはじめると、「保存先」で指定したフォルダ名がライブラリにあらわれる。サブフォルダとして指定した名称が表示され、撮影するごとにサムネイルが増えていく。普段ぼくは西暦フォルダの下に「年月日+カメラ/レンズ名+撮影内容」を組み合わせたフォルダを作成し、撮影画像を管理してきた。そのためLightroomを使ったリモート撮影環境では、新たな撮影セッションをはじめるごとに「サブフォルダ」を再設定。要は画像を記録したいフォルダは、自動読み込み設定の「サブフォルダ」で指定すればいい。それ以外の設定はLightroomもEOS Utilityも変更する必要はない。セッティングは面倒だが、運用ルールが出来上がってしまえばスマートなスタイルだ。

なお、読み込み速度はDPPよりもモタツキを感じる。結局テンポラリーフォルダに保存したファイルを別フォルダに移動しているので、1回の撮影で2度HDDにアクセスしている。今回テンポラリーフォルダをストライピング仕様の起動ドライブ(Cドライブ)、最終的なデータ保存先はDドライブといった具合に書き込み分散させてみたのだが、それでもDPPよりも時間がかかる印象を受けた。

Rlm08
読み込み時の表示はサムネイル表示でもルーペ表示でもOK。個人的にはルーペ表示で撮影画像を大きく見せ、下段にサムネイルを表示しておくスタイルが気に入っている。右パネルはEXIFで絞りとシャッタースピードが見られるようにしてみた。

DPPはHDD上の画像を直接参照する。つまりビューワだ。それに対しLightroomは、ライブラリに登録してはじめて閲覧可能になる。Lightroomのライブラリ機能とは、ビューワではなくデータベースだ。そのため監視フォルダのデータを別フォルダに移動するという工程が必要となるが、一度理解してしまえばそれほど面倒な機能ではない。ソフトウェアを応用的に使うとき、ソフトのカルチャーを知っているかどうか、それがキーポイントになるようだ。

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April 30, 2007

Lightroom 1.0 スプリットトーンが楽しい

もともとモノクロ写真やモノトーンライクなカラー写真が好きだ。安直に雰囲気を作り出せるという姑息な考えもなくはないが、放っておくとすぐにグレースケール変換や彩度のスライドバーをマイナス方向に引っ張ってしまう。そのせいかこのところ、Lightroomにゾッコンだ。何が楽しいかって、Lightroomは簡単にスプリットトーンが試せるのだ。

Pho03_6

一般にモノクロ写真といっても、セピアにしたりクールトーンに仕上げたり、何らかの色をかぶせるのはレタッチやRAW現像の常套手段。デジタルカメラで撮った写真を単純にグレースケール変換してしまうと、コントラストが抑えめのせいかどうも味気ない。ぼくらが幼い頃から見てきたモノクロ写真はプリントしたものだ。それは純粋な白黒の世界ではなく、用紙そのものの色や外光の加減で何らかの色を帯びていた。突き詰めるとぼくたちは、本当の白と黒を知っているのか、なんて大げさな境地に突入してしまう……。

【2色で描く光のグラデーション】
Pho02_3ノッケから横道に逸れたが、スプリットトーンとは要はツートーンのこと。単色の階調で光を描くのではなく、ふたつの色で世界を表現する。モノトーンは濃淡の世界だが、スプリットトーンは濃淡にふたつの色が加わる。こう書くとなにやら難しそうだが、Lightroom上の操作は簡単だ。現像モジュールに「明暗別色補正」という項目があり、ハイライトとシャドウで個別に色相と彩度を調節できる。たとえば、色相でハイライトを黄色に、シャドウを青に設定すると、暖色と寒色で階調を描けるわけだ。これはありそうでなかった色彩感。いや、ぼくが知らなかっただけかもしれないけど、とにかくいい雰囲気なのだ。論より証拠、作例を見てもらおう。

Lmphoto01 Lmphoto02 Lmphoto03

左は普通のグレースケール変換、中央はハイライトが黄色、シャドウが青。右はハイライトが青でシャドウに紫をあてがってみた。セピアやクールトーンとはまたひと味ちがった趣がある。スプリットトーンが効果的な素材は、コントラストがハッキリしている写真だ。作例のように光源を入れ込んだ写真は特に効果がわかりやすい。中間階調の豊かな写真の場合は、ハイライトとシャドウで彩度をわずかにズラし、濃淡の強調として応用すると良さそうだ。

【チョコレートセピアに挑戦!】
そんな具合にスプリットトーンで遊んでいたところ、衝撃的な写真を見つけてしまった。A-Powerで取り扱っているチョコレートフィルムというポラロイド用フィルム。煮詰めたような濃いセピアカラーは脳天直撃だった。サンプルの色合いをみてすっかり気に入ったのだが、いかんせん2本で5000円オーバーではそうそう手を出せない。色合いをよくよく調べてみると、ハイライトはアンバー、シャドウは茶色。モノトーンでは表現が難しそうだがスプリットトーンならナンとかなりそうだ。

Lmphoto04 Lmphoto05

作例はNDフィルタを装着したSX-70で600インスタントフィルムを使っている。ハイライトは黄色、シャドウはオレンジ。ともに彩度は抑えめで、気持ちコントラストを調整した。どうだろう、それとなく近づけたような気がするのだが……。ホンモノのチョコレートフィルムをよく見ると、ハイライト部分がかすかに青みがかる。さすがにそこまでは再現できなかったが、アプローチとしてはグレースケール変換せずに彩度を落とし、色温度で青みを付ける。その上でスプリットトーン化していけばナンとかなりそう。ただ、いろいろと微調整してみたのだが、パッと見の印象は掲載した作例の方がチョコレートフィルムに似ている。

【プリセット、公開しちゃいます】
海外のサイトではLightroomのプリセット公開がぼちぼち始まっているようだ。そんなわけで、このチョコレートフィルム風プリセットをダウンロードできるようにしました。ZIPファイルを解凍すると「チョコレート.lrtemplate」というファイルがあらわれるので、こいつを「C:\Users\〈ユーザー名〉\AppData\Roaming\Adobe\Lightroom\Develop Presets」に放り込んでください。と、ここまで書いて気づいたんですが、上記の手順、Vista環境の例になります。うむ、XPの場合はどこのフォルダなんだろう……。ていうかLightroomってVista未対応でしたっけ(汗)。

「choco.zip」をダウンロード

なお、このプリセットなんですが、デジイチで撮った写真だといまひとつチョコレートっぽくなりません。おそらくポラロイドフィルム特有のコントラストとかボケ味が影響するのかなあ、と。写真というのはホント、理数的に縦割り解釈するのが難しいです。

Lmpho01 Lmpho06_3 Lmlmpho04
Lmpho183 Lmpho153 Lmpho172

ハイライトの彩度、ちょい下げかなあw

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March 27, 2007

Lightroom 1.0 ライバルとの距離

ベータテストから使ってきたAdobe Photoshop Lightroomがついに発売になった。RAW現像はSILKYPIXやApertureなど、他社が先行している分野。いくらグラフィック界の大御所Adobeといえどもアグラをかいてはいられない。すでにBeta3Beta4でアウトラインは紹介してきたので、今回はライバルとの機能差に注目しながらその行く末を考えてみたい。

Lm01

【版を管理できるスナップショット】
Lm02ぼくは根っからのSILKYPIXユーザーだが、今回Lightroomを購入しようと思った最大の理由がこいつ、スナップショット機能だ。1枚の画像に対して複数の版を保存でき、サイドパネルからワンクリックで切り替えられる。要は1画像複数仕上げが可能なのだ。類似機能をApertureが搭載していて、実はこの機能が使いたいがためにMacを買おうと本気で検討していた。しかし、Lightroomが同等機能を備えたので、当面はこいつを使ってみるつもりだ。

使い方はカンタン。適度に補正したところで、スナップショットの「+」マークをクリック。あとは名称を入力すればいい。ここでは1枚の画像からモノトーン、ポラロイド風、軟調を作ってみた(下の写真を参照)。SILKYPIXだと仕上げるたびに現像する必要があり、しかも元の設定に戻すのはずいぶんと手間がかかる。ワンクリックで版を切り替えられるのは大きなメリットだ。また、ヒストリーパネルでは作業の履歴がすべて記録され、こちらもワンクリックでその作業時点に戻すことができる。フォトショップではおなじみの機能だが、こうした履歴機能は安心感につながるので歓迎だ。臆せずゴリゴリと補正できるのがいい。

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ただし、ひとつ不便な点も露呈した。Lightroomは項目ごとにリセットできないのだ。現像画面の右下に「初期化」ボタンがあるのだが、これをクリックするとすべての項目がリセットされてしまう。たとえば、コントラストだけデフォルトにしたい、色調だけ初期状態に戻したいという場合、Lightroomでは項目内のスライダーをひとつずつデフォルトに戻していくことになる。この点SILKYPIXは項目ごとのプルダウンメニューに「デフォルト」が用意され、ピンポイントかつワンクリックで初期化が可能。さほど手間のかかる機能ではないので、アップデートなどで対応してほしいところだ。

【貧弱なプリセット機能がプロ向けの証!?】
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AdobeはLightroomの位置づけを、プロフォトグラファー向けとことさら強調している。フォトショップシリーズ内の写真家向けソフトということなのだが、そのせいかプリセットがひどく貧弱だ。モノトーン系が4つ、コントラストが4つ、カラーバランスにいたってはポジプリント調がひとつという寂しさ。とはいえ、アンティークグレースケール(中央画像)とポジプリント調(右画像)はなかなかインパクトのある風合いで、ワンクリックでここまで持ち上げてくれるのは爽快だ。

片やSILKYPIXは、項目ごとに選びきれないほどのプリセットを備えている。バージョン3.0では統合プリセット機能「Taste」も搭載し、この傾向はますます強まってきた。どちらが使いやすいかといえば、やはりプリセットが多いにこしたことはない。いろいろな風合いを気軽に試せるし、ハイアマチュアにとっては色作りの指標にもなる。Adobeの言い分としては「プロフォトグラファーなんだから色合いは自分で作りますよね?」ということかもしれないが、少なからぬ写真家たちがフィルムテイストな仕上がりを落とし所にしている現状を考えると、メジャーなフィルム調のプリセットぐらいは揃っていてもいいだろう。正直なところぼくのようなアマチュアは、Lightroomを前に悩んでしまうことも少なくない。プラグイン形式でいいからプリセットを増やせないものだろうか。

【モノトーンなのに色の魔術師】
Lightroomは色の魔術師である。これはBeta3の頃から繰り返しいってきたことだが、製品版を使ってよりその思いを強くした。カラースライダーが充実しているのはいうまでもないが、実はモノトーンも積極的な色作りが行える。といってもグレースケールミックスのことではない。明暗別色補正がたまらなくおもしろいのだ。

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この機能はハイライトとシャドウで個別に、色相や彩度を調整するというもの。言葉ではうまく伝わらないので、中央の作例を見てほしい。これはプリセットでアンティークグレースケールを選んだあと、ハイライトの彩度を下げたものだ。これだけならナンてことはないが、さらにシャドウの色相を青に変えてみた。つまり、ハイライトは暖色、シャドウは寒色というイレギュラーなモノトーン写真が作り出せる。この自由度はLightroomならではのアドバンテージだ(この機能をクローズアップした記事を掲載しました。こちらも合わせてご覧ください)。

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