Lightroom

January 21, 2016

RAW現像読本で伝えたかったこと

午前中、「作品づくりが上達するRAW現像読本」の見本誌が届きました。色校をチェックしているとは言え、やはり現物を見るまでドキドキします。この感覚、何度本を出しても変わりませんね(笑)。パラパラとページをめくり、狙い通りの色合いで印刷されていることを確認。ほっと一息ついているところです。

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●作品づくりが上達するRAW現像読本[玄光社][Amazon
著者:澤村 徹
出版社:玄光社
発売:2016年1月21日
価格:1,944円(税込)

この本の目的は、画像編集の基礎体力を養うことです。RAW現像っていろいろな項目があって、どれをどう操作するのか、悩む場面が多いですよね。何をどう操作していいのかわからない。編集し出すと終わりが見えない。そんなボヤキをよく耳にします。写真との向き合い方がわかると、こうしたモヤモヤは解消され、自信をもって編集できるようになります。ぼくはこれを「必然性の積み上げ」と呼んでいるのですが、まあこの言葉だけだとピンきませんよね(笑)。でも、本書にざっと目を通してもらうと、写真編集のすべてが明確な意図に裏打ちされていることに気付くと思います。仕上げの完成形をイメージして、そこに真っ直ぐ突き進む感じ。う~ん、ここで語るより本見てもらった方が早いなあ(笑)。

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構成はシンプルさを大切にしました。Before & Afterの作例は大きく掲載し、手順はシンプルな操作に徹しています。基本的にトリッキーな操作はありません。明るさと色を完成形目指してコツコツと調整していくのみ。やってることはすごく簡単ですが、ちゃんと作品級の仕上がりに到達できます。本書に関しては、特殊な操作を暗記する必要はありません。明るさと色を、目的にそって調整していく。それだけです。

ぼくが普段、作品制作でやっている作業をできるだけかみ砕いて解説しました。テクニカルなスーパーレタッチが載っているわけではありませんが、読み終えると画像編集に自信が持てるようになっているはずです。RAW現像に挫折した人、行き詰まりを感じている人、そんな突き抜けられなかった人たちのお手伝いができればと思っています。ぜひご高覧ください。

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「作品づくりが上達するRAW現像読本」本日発売です!

写真の作品づくりは、いわゆる画像補正と作業の方向性が異なります。優れた創作物は必然性の積み上げであり、そこに冗長性が入り込む余地はありません。輝度(明るさ)と色、このたったふたつの要素を駆使して、表現すべき内容を写真に託していきます。本日発売の「作品づくりが上達するRAW現像読本」は、そうした作品づくりの世界をわかりやすく解説した一冊です。

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●作品づくりが上達するRAW現像読本[玄光社][Amazon
著者:澤村 徹
出版社:玄光社
発売:2016年1月21日
価格:1,944円(税込)

本書はLightroomをベースにRAW現像のノウハウを解説します。といってもLightroomのマニュアル本ではなくて、あくまでも作品づくりを念頭においた本です。作品の完成形を思い描き、そこに向けて編集作業を積み上げていく。こうした作品づくりの流れをわかりやすく解説しました。RAW現像をはじめたけどいまひとつ勘所がわからない人、一度RAW現像に挫折した人など、ちょっとRAW現像をかじったことのある人にお薦めです。単に画像コンディションを整えるだけでなく、表現力に長けた画像編集が身につくはずです。ぜひご高覧いただけると幸いです。

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January 13, 2016

久々にRAW現像本を出します!

日々オールドレンズ漬けであることは否定しませんが、それとは別にRAW現像という特技があります(特技なのか!?)。そんな特技をマックスパワーで披露する日がやってまいりました。久々のRAW現像本、出ます!

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●作品づくりが上達するRAW現像読本[玄光社][Amazon
著者:澤村 徹
出版社:玄光社
発売:2016年1月21日
価格:1,944円(税込)

ナンというか表紙がですね、いかにも澤村の本というあたりがアレですね(笑)。本書は「Lightroom CC/6で写真編集力アップ!」というキャッチが付いている通り、LightroomをベースにしたRAW現像解説書です。ただ、(ここが本書のミソなんですが)いわゆるLightroomの解説書ではありません。「作品づくりの基礎をLightrooomで解説した本」になります。ソフトの操作解説本じゃなくて、あくまでも画像編集の基礎をみっちりと勉強する本です。なぜここで露光を上げるのか、どうしてコントラストを強めるのか。操作ひとつひとつの意味を考えながら、作品づくりを実践します。ご高覧のほど、よろしくお願いいたします。

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November 21, 2015

Lightroom向けPC後編、公開です!(PC Watch)

PC Watchにて、Lightroom向けPC企画の後編が公開になりました。例によって長い記事ですが(笑)、パソコン工房による根気強い検証、澤村によるインプレッションというふたつの視点で、きわめて具体的なスペックを提案できました。これからがっつりRAW現像、という人にはかなり示唆的な内容だと思います。

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●PC Watch メーカーさん、こんなPC作ってください!
5,000万画素超時代を見据えたLightroom向けPCを作る【後編】

なんと、完成したマシンは3モデル。ユーザーニーズに合わせて選択できます。Lightroomが快適に動き、なおかつ買いやすい価格帯のマシン。そんなおいしいところをうまく突いた構成です。このブログを読んでいる方なら本気モードで写真と向き合っているでしょうから、スタンダードモデル以上で検討してもらうのが良いと思います。ボーナスでパソコンを狙っているなら、ポチる前にぜひご一読を。

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October 16, 2015

Lightroomがサクサク動くパソコンがほしい!(PC Watch)

PC Watchの「メーカーさん、こんなPC作ってください!」からお声がかかり、Lightroom向けPCの製作をお手伝いしました。その前編が本日公開になっています。パソコンのエキスパートであるユニットコムの面々、アドビ社からはおなじみ栃谷さん、そしてLightroom使いの写真家という位置づけでぼくが参加し、写真編集向けの最適なパソコンを作ろうというのが今回の企画です。

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●PC Watch メーカーさん、こんなPC作ってください!
5,000万画素超時代を見据えたLightroom向けPCを作る

元々RAW現像は、ムービーと比べるとライトな作業でした。数百枚の一括現像はそれなりに時間を要しますが、エンコードやレンダリングと比べればどうってことありません。ただ、最近はRAWデータの容量が大きくなり、現像処理はもちろん、プレビューなどでもモタつきを感じる場面が少なくありません。その一方で、カメラユーザーはぶっちゃけ「パソコン買い換えるお金があるならレンズ買う!」というのが本音でしょう。そのため、闇雲にスペックアップするわけにもいきません。実用性があり、なおかつコストパフォーマンスがよいのはどのあたりのスペックなのか。その道のプロといろいろ意見交換した経緯をまとめたのが前編になります。ぜひご覧ください。

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July 18, 2015

ライカもツァイスもクアトロも、まとめてドーン!(日本カメラ8月号)

830_0 本日発売の日本カメラ8月号、久々に大量執筆しました。いや、ページ数自体はフツーなんですが、とにかく色々なネタを担当しております。大きいところでは、ライカQ開発者インタビュー、dp0 Quattroレビュー、ツァイスのBatisとLoxiaなどを執筆しました。

●日本カメラ8月号[日本カメラ社][Amazon
写真が見違える超レタッチ術
高級コンパクト熱中時代ふたたび(Leica Q/dp0 Quattro)
新製品トレンドの支流を追う(Batis/Loxia)
AF-S DX Nikkor 16-80mm F2.8-4E ED VR
Kowa Prominar シリーズ

レタッチ特集では、渾身の部分補正テクニックを紹介してます。どう渾身かというと、百以上の部分補正を地道にコントロールするという根気の試されるテクニックです(笑)。ぼくの個展で展示した写真は、すべてこの手法で仕上げています。Prominarは3本まとめてのレビューです。焦点距離ごとではなく、シリーズ全体の特徴をわかりやすく解説しました。ぜひご覧ください。

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April 22, 2015

Lightroom 6/CC 使ってみました

Lightroomがメジャーバージョンアップしました。Lightroom 6、もしくはLightroom CC、どっちで呼べばいいのかなあ(笑)。ちゃんとしたレビューは大手マスコミ媒体にお任せするとして、個人的に気になったフィルターブラシを試してみました。この機能、いろいろな使い方があると思うのですが、ぼくは「段階フィルターをフィルターブラシで削る」のほぼ一択ですね(笑)。

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画像の右側から段階フィルターを設定し、明るさを下げています。このままだと路面電車も暗くなってしまうので、フィルターブラシを選び、[Alt]キーを押しながら不要な段階フィルターを消していきます。上の画面はフィルターブラシで段階フィルターを削った後の状態です。この「段階フィルターを削る」という工程はかなり便利ですね。ただし、消した段階フィルターは消えっぱなしで、再調整はできません(履歴で消去前には戻れます)。補正ブラシも消した部分は消えっぱなしだったので、別段不便はありませんが、そうはいってもマスクを消す工程は慎重にならざるを得ないですね。

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左は補正前、右が補正後の画像です。段階フィルターをフィルターブラシで削るのと、段階フィルターをかけてその上から補正ブラシを使うのと、どっちがいいんでしょうね。再調整の利便性を考えると、段階フィルターと補正ブラシの併用かなあ。「この段階フィルターだけ元に戻す」みたいな機能があると、フィルターブラシも積極的に使えるかあといった印象でした。

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May 18, 2012

Lightroom4 トラックログ読み込みに挑戦

デジカメWatchのLightroomの記事を読んでいたら、マップモジュールはトラッキングログ読み込み可、とのこと。てっきりジオタグ埋め込みは要別ソフトだと思い込んでいたので、正直なところマップモジュールはスルーしてました(汗)。トラッキングログが読み込めるとなれば話は別ですね。早速、iPhoneのGPSロガーソフトと組み合わせ、テストしてみました。

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●LR4マップモジュール トラッキングログ読み込み方法

リンク先の画像にキャプションがふってあり、ざっくり読んでいただければ使い方がわかるようになっています。今回はiPhoneのGPS-Trkというソフトを組み合わせてみたんですが、動作が軽くて使いやすいソフトですね。トラッキングログはiPhoneからメール送信できるので、ノンストレスでマッピングまでもっていけます。ていうか、単体GPSロガーでこつこつとマッピングしていた日々、あれはナンだったんでしょうか(泣)。iPhoneとLighroom、この組み合わせはマッピングシステムとして理想に近いような気がします。

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August 04, 2008

Lightroom 2.0とCS3でモノクロトーンマッピング

以前から気になるレタッチテクニックがあった。それはカラー画像とモノクロ画像の合成。いわばモノクロトーンマッピングだ。Lightroom2.0はPhotoshop CS3との連携を強化し、データの行き来がずいぶんとラクになった。そんなわけで、CS3連携機能を使ってモノクロトーンマッピングを試してみたい。

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【一度も現像せずにCS3でレイヤー合成】
モノクロトーンマッピングはぼくが勝手にそう命名しただけで、具体的にはカラー画像とモノクロ画像のレイヤー合成を指している。利点はいくつかあるが、まずはモノクロ画像を重ねることでグレーイッシュな仕上がりになる。モノクロ画像上の微妙なコントラスト付けもアドバンテージといえるだろう。従来はLightroomで1枚の画像からカラーとモノクロを別々に現像し、Photoshop CS3に読み込んで合成していた。ちと面倒なのでつい敬遠していたが、Lightroom2.0はダイレクトにエクスポートできる。早速、その流れを見ていこう。

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まずLightroom上で1枚画像から複数の版を作ろう。このとき便利なのが仮想コピーだ。ライブラリモジュールを開き、お目当てのサムネイル上で右クリック。「仮想コピーを作成」をクリックする。

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同一画像のサムネイルがふたつになった。それぞれに補正処理を施し、合成の下準備をしておこう。

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左がカラー画像。右がモノクロ画像だ。カラー画像はコントラストを上げ、いくぶん彩度もアップしている。モノクロ画像は空のトーンが残るように処理した。どのような画像を合成するかはケースバイケースだろう。

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ライブラリモジュールで2枚のサムネイルを選択し、右クリックメニューの「他のツールで編集」→「Photoshopでレイヤーとして開く」をクリック。これでPhotoshop CS3に直接転送できる。

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Photoshop CS3が起動した。単に起動するだけでなく、2枚の画像がちゃんとレイヤーとして重なり合っている。あとはレイヤーパネルの合成機能で好みの調子に整えればよい。

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画像を保存してPhotoshop CS3を閉じると、ライブラリモジュールに合成画像が読み込まれている。ファイル形式はpsdだ。この画像に対してLightroomで改めて補正することも可能。Lightroomから一度も現像処理を行わず、Photoshop CS3でレイヤー合成できた。これなら面倒くさがらずにLightroomとPhotoshop CS3を行き来できそうだ。

【モノクロトーンマッピングの効果は?】
Lightroom2.0のCS3連携は、中間ファイルを作らずに行き来できるところがよい。行って終わりではなく、またLightroom側に戻って来られる点も評価すべきだろう。で、肝心のモノクロトーンマッピングの効果はどうか。

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左が撮って出しの画像。右はモノクロトーンマッピングした画像だ。う~む、別にLightroomだけで処理できそうな気がしないでもない……(笑)。

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モノクロトーンマッピングの作例を並べてみた。うむ、劇的……ではないですね。こりゃ合成方法をもうちょい勉強しないと。ただ、ひとついえるのは、1枚の画像で処理するよりも落ち着きがある。やはりグレーイッシュに仕上がるのがポイントだろう。彩度ダウンで物足りないとき、隠し味的に使うと良いのかもしれない。

Lightroom2.0は部分補正に対応し、一部ではPhotoshop CS3の出番が少なくなったという声も聞く。ただその一方で、レイヤー合成、RGB別トーンカーブ、歪曲補正など、依然CS3でしかできないこともある。これまでは極力Lightroomで処理して、いよいよとなったらCS3という使い方をしていた。しかし、Lightroom2.0がスマートな連携機能を搭載した今、たとえLightroomでできる作業であっても、CS3の方が快適なら躊躇せずに作業場を移行できる。LightroomかCS3か、という議論はよく耳にするが、別に目くじらを立てるほどのことではない。スマートに行き来できるのだから、ラクな方で作業すればいい。きっとこういうことを、選択の自由というのだろう。

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April 07, 2008

Lightroom 2.0 beta のおいしい機能たち

ソフトウェアのバージョンアップは、単なる便利機能の追加ではない。最先端コンピューティングへの対応という使命がある。Lightroom 2.0 betaの場合、64bit OSとマルチディスプレイのサポートがそれに相当するが、ウム、この手の話は難しい……(汗)。というわけで、今回も引きつづき、便利機能の紹介で参りましょう。

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【演出としての周辺光量調整】
今回のバージョンアップはメジャーバージョンアップ(一桁数字のアップ)だけあって、かなり大幅な機能強化が行われている。このあたり、リリースノート(PDF)を読んでもらえばいいのだが、まあ面倒ですよね、英語だし(笑)。そんなわけで、ぼくが個人的に気に入った機能、気になった機能を取り上げてみたい。まず最初は周辺光量調整の強化だ。

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周辺光量調整とは、ありていにいうと四隅を暗くしたり明るくする機能。本来は周辺光量落ちした写真の四隅を明るくするためのもので、れっきとした補正機能だった。ところが現状はというと、あえて周辺光量落ちを加えて、レトロ感の演出に使われている。補正というよりも加工に近い使われ方だ。その加工で便利なのが新機能のPost-Cropだ。こいつのおかげで、トリミングした後でも適切に周辺光量調整ができるようになった。

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左はオリジナル画像。四隅までクッキリ明るく写っている。こいつに(よしゃあいいのに)周辺光量落ちを加えたのが、右の画像だ。これは従来機能の周辺光量調整を使っている。

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左は周辺光量落ちさせた写真をトリミングしたもの。周辺光量落ちの名残で右下が暗くなっているものの、ナンノコッチャな写真だ。結局これまでの周辺光量調整は、オリジナルサイズにしか適用できなかった。トリミングすると周辺光量落ちではなく、一部分光量落ちになってしまうのだ。まあ、“写真作業工程”的には正しい姿なんだけど。

で、右の写真はPost-Cropで周辺光量落ちを演出したものだ。トリミング後の画像に対して、ちゃんと四隅の明暗が調整できている。覆い焼き/焼き込みと合わせ、明暗コントロールはずいぶんとやりやすくなるはずだ。少なくとも、これでまたひとつ、Photoshop CS3と連携させる理由が減った(笑)。

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むろん、LightroomのせいでPhotoshop CS3の売り上げが落ちては大変だ。Photoshopとの連携もバリッと強化している。ライブラリモジュールの右クリックメニューからスマートオブジェクト、パノラマ合成、HDR処理などに引き渡すことが可能。いろいろと盛りだくさんだ。ただ、根本的なところでの連携というよりは、どうも付け焼き刃的な印象を受ける。最終的にLightroomとPhotoshop CS3がどのような関係になっていくのか、それが見えない。便利になってケチをつけるのはナンですが、「ああ、こうやって小出しにしていくのかなあ……」なんて。昔のパソコン業界は、ソフト、ハードを問わず、新機能を大盤振る舞いしてメーカーとユーザーがともに幸せを共有したものだけど、最近は段階的にアドオンしてバージョンアップ料で稼ぐケースを見かける。こういうのをビジネスモデルというのかもしれない。それならせめて、計画性を感じさせるものであってほしい。

【地味な機能にメーカーの良心が見える】
地味だけど、確実に便利な機能がいくつか加わった。それらをダイジェスト風にお伝えしよう。ひとつ目は現像と印刷時のシャープ処理。SILKYPIXでは以前から実装済みの機能で(おかげで現像処理がちと重いけど)、やっとLightroomも追いついたという感じ。

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この画面は現像時のシャープ処理だ。適応量だけでなく、スクリーン、マット紙、光沢紙と最終的な出力メディアに最適化してくれるようだ。このあたりはSILKYPIXのアンシャープマスクよりわかりやすい。

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現像時の書き出しフォルダ指定も機能強化している(って、あまりに地味ですが……)。現像したJPEGやTIFFをオリジナル画像のフォルダ下にサブフォルダを作って保存、という人はけっこう多いと思う。ただ、従来バージョンはいちいちオリジナル画像のあるフォルダを指定する必要があり、これが些末ながらも面倒だった。バージョン2.0では「Same folder as source photo」が選べるので、あとはサブフォルダ名を入力するだけでOK。フォルダ選択画面で「+」マークをプチプチとクリックしなくて済む。こういう地味な機能強化ほど、「ユーザーフィードバックが活かされてるんだなあ」なんて心にしみます。

【ライブラリモジュールは大幅機能アップ】
数あるRAW現像ソフトのなかからLightroomを選ぶ理由のひとつに、高性能なデータベース機能――ライブラリモジュールの存在がある。こいつがいい感じに機能アップしてきた。

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まずインターフェイスを改良し、フィルターバーなるものが上ペインに加わった。フラグやスターでの絞り込みはもちろん、メタデータを一覧表示して読み込み済みの写真を徹底的に絞り込める。従来左ペインに羅列していたものをよりアクセスしやすくした機能で、データベースらしさが一気に高まった。

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検索性アップの決め手がスマートコレクション。条件を指定しておくと、常に該当データを一括検出してくれる機能だ。iTunesのスマートプレイリストと似たような機能と考えればいい。こうした機能があらわれたことを考えると、運用していく上でスターやフラグの付け方、キーワード(タグ)の入力が重要性を帯びてくる。画像整理ではなく、データ管理という意識が大切だ。

【どうやって使う!? ピクチャーパッケージ】
プリントモジュールはピクチャーパッケージという新機能が加わった。プリントレイアウトを自在に作れるというスグレモノなのだが、いざ使ってみると微妙な違和感がある。違和感というか、どう使っていいものか戸惑っているというべきか。

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これがピクチャーパッケージで作成したレイアウトだ。従来のレイアウト作成は列と行の数を指定し、セルサイズを決めていくというもの。それに対しピクチャーパッケージは、任意のサイズのセルを自由に配置でき、しかも配置してからマウスのドラッグでサイズ変更が可能。とても自由度の高いレイアウト機能だ。

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こんな具合にサイズごとにセルのボタンがあり、各ボタンをクリックすると台紙に枠が追加されていく。フリーレイアウト機能として重宝しそうだが、ひとつ難点がある。実はこの機能、1枚の写真しか読み込めない。つまり、どれだけたくさん枠を作っても、ロードできるのは1枚の写真だけ。もしかしたら業務用途でこうしたニーズがあるのかもしれないが、個人ユースだとどう使うべきか活用の糸口が見つからない。誰かアドバイスをください。

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なお、プリントモジュールでJPEG書き出しが可能になった。これまでレイアウトしたものは常にプリンタで印刷するしかなかったが、今後はJPEG画像としてはき出せる。使い方は簡単で、出力先で「JPEG File」を選ぶだけ。右の画面がこのJEPG書き出しで出力したものだ。写真はプリントしてナンボというけれど、ぼく個人に限って言えば、ウェブで公開したりメールでやり取りする機会の方が多い。レイアウトして画像としてはき出せるのはありがたい。

2回に分けてLightroom 2.0 betaのバージョンアップポイントを見てきた。試用した印象としては、レタッチとRAW現像の境界、これが従来バージョンから大きく変化した。大量にさばくならLightroom、完成度を高めるならPhotoshop。この位置づけこそ変わらないが、もはやRAW現像ソフトをJPEG変換ツールと考える人はいないだろう。写真に表情を付け、意志を持たせるツールとして、着実なブラッシュアップを感じることができた。

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余談だが、個人的に気になるのは今後のSILKYPIXの動向だ。LightroomとApertureはタメを張るが、SILKYPIXだけ取り残されている。そろそろド派手なメジャーバージョンアップをかまして、ぼくらを驚かせてほしい。

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