« ブツ撮りを制するものは!?(オールドレンズ・ワークショップ) | Main | 今回のデジカメドレスアップ主義は、激マニアックネタです! »

February 08, 2015

「クラフトマンシップ」はどうして大阪なんですか?

個展「クラフトマンシップ」から一週間が過ぎ、やっと貯まっていた原稿が片づきました。お金は貯まらないのに、仕事はすぐ貯まります(笑)。もちろん依頼あっての話ですから、とてもありがたいのですが。

Lml10014372

さて今回、自分にとって初となるオールドレンズの作品を、あえて大阪のアクリュギャラリーで開催しました。見に来てくれた人からは「どうして大阪で?」と訊かれ、見に来られなかった人からは「東京では開催しないんですか」と訊かれ、開催地がとかく物議を醸したようです(笑)。たしかにぼくは東京が地元ですから、「なにゆえ大阪で?」という疑問はもっともですね。結論から言うと、大阪云々は関係なくて、純粋にアクリュギャラリーで個展を開きたかったからです。

デジタルカメラとオールドレンズによる作品というのは、実はちょっと微妙な立場です。メーカー系ギャラリーにとっては非純正レンズによる作品ですし、銀塩モノクロ系のギャラリーにはインスタントな作品に映るでしょう。実のところ「クラフトマンシップ」は昨年の春くらいにはある程度の作品が仕上がっていたのですが、ギャラリー探しで頓挫していました。

そうした中、アクリュのオーナー、シノハラトモユキさんから、「OLD LENS 2014」へのゲスト参加の依頼がありました。このときオールドレンズについて色々と意見交換し、「このギャラリーならオールドレンズの拠点になってくれるのでは!?」という予感が。オールドレンズはレトロ志向とはいえ、実のところ撮影スタイルとしてはある種の先取り感があります。対象はたしかに古いレンズなんですが、その古いレンズを快適に使うために、最新技術のおいしいところは貪欲に取り入れていく。新旧のスタイルにこだわらず、開かれたカメラホビーであってほしいと思っています。アクリュギャラリーはこの「開かれている」感じがすごく伝わってくるんですね。

アクリュギャラリーの良さをひと言でいうと、作家を引き立ててくれる点だと思います。写真家とギャラリーが二人三脚で作品展を作り上がる。この感じがすごくいいです。展示の打ち合わせはもちろん、会期直前に作家インタビューを行い、作家トークという形でブログ公開してくれます。ぼくのときの作家トークはコレです。SNSによる告知も抜かりなく、会期前から作品展を盛り上げてくれます。こういう作業はもちろん写真家自身でもやるわけですが、開催場であるギャラリーがどこまで尽くしてくれるか、これがとても重要です。ホームページに会期を載せて終わり、では告知になりませんからね。

Lml1001415

もうひとつアクリュの強みは、ギャラリー担当のスタッフがいる点です。搬入搬出の手伝いはもちろん、会期中もスタッフが誰かしら常駐してくれます。廉価なギャラリーはカギだけ渡されて「あとはご自分で」というスタイルが少なくないのですが、アクリュギャラリーははじめから最後までスタッフが手伝ってくれます。個展がはじめてという方には相当心強いのではないでしょうか。ちなみにぼくも、今回の展示はスタッフの方の意見を聞きながら写真の設置位置を決めていきました。場に慣れている人の意見はすごく参考になります。

この在廊スタッフのすごいところは、ただ常駐するだけでなく、作家がいないとき、お客さんに個展のコンセプトや作品についての説明もしてくれます。どの在廊スタッフでも同様に接客していたので、情報共有がちゃんとなされているようですね。これは写真家にとって、個展開催のハードルをグンと下げてくれる要素だと思います。自分の代りに作品説明してくれる人がいる。このありがたさ、個展経験のある人ならおわかりですよね。

Lml1001680

芳名帳とは別に、メッセージボックスが設置してあります。お客さんが自由にメッセージを書き、個展が終わるとメッセージシートが作家の手元に渡ります。単にスペースを貸すのではなく、来場者と写真家、その双方をギャラリーがもてなしているのがよく伝わってきます。ぼくはギャラリー業界の慣習についてあまり詳しくありませんが、アクリュギャラリーのスタイルはとても当を得ていると感じました。個展会場を探している方、アクリュギャラリー、お薦めです!

|

« ブツ撮りを制するものは!?(オールドレンズ・ワークショップ) | Main | 今回のデジカメドレスアップ主義は、激マニアックネタです! »

Comments

 デジタルカメラとオールドレンズによる作品の立ち位置に関するお話、とても共感しました。

 私も関西までは出掛けられなかったひとりです。
 どこか良いギャラリーがございましたら、ぜひ関東でも開催していただければと存じます。

Posted by: EAP_P | February 08, 2015 at 10:37 PM

コメントありがとうございます。関東圏でもオールドレンズ作品の拠点になるような、そんなギャラリーがあれば開催したいですね。既存のギャラリーよりも、新興ギャラリーに期待でしょうか。

Posted by: metalmickey | February 08, 2015 at 10:46 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« ブツ撮りを制するものは!?(オールドレンズ・ワークショップ) | Main | 今回のデジカメドレスアップ主義は、激マニアックネタです! »