November 20, 2017

GR Lens 21mmF3.5は旅レンズになるか!?

オールドレンズ・パラダイスの撮影実習で三四郎池へ。実習とは別に、この日はプライベートなミッションを抱えていた。今週からTurtlebackオールドレンズワークショップで開平に行くのだが、その際のメインレンズとしてGR Lens 21mmF3.5が相応しいか見極めようというものだ。ライカM10と組み合わせると、マゼンタかぶりが多少あるが、周辺部はしっかり解像する。さて、旅のメインレンズになれるのか?

撮影していると、どうもこのレンズ、いろいろと気を遣う場面が多い。M10は21mmブライトフレームがないので、レンジファインダーでピントを合わせ、ライブビューで画角をチェック、という微妙な面倒臭さがある。加えて、LMリングが古いタイプだったため、ライブビューにうまく切り替わらない場面があった。シャッターを切るほどに苛立ちが募る。

極めつけがコントラストだ。前々からわかっていたことなのだが、GR Lens 21mmF3.5はコントラストが強い。パンチのある写真が量産できる。ただ、今回の旅の内容とすり合わせると、コントラストが強すぎて思った通りに撮れない。輝度差がありすぎて、多くのシーンで使いづらさを感じた。白が飛びやすく、黒がつぶれやすい。一体どうしろと(笑)。斜光の季節は輝度差が大きいので、そのせいかもしれないが。

去年から海外で撮る機会が増えたのだが、初見の場所は相応しいレンズより使いたいレンズがしっくりくる。ロケハンの経験を踏まえると、開平の村落はGR Lens 21mmF3.5の画角がうまくハマるはず。それでもやはり、いま一番気に入っているG Biogon T* 28mmF2.8がいいのかなあ。出発まであと三日、悩むわあ。

Leica M10 + GR Lens 21mmF3.5

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November 13, 2017

弁当箱のレンズ、使えます!

「オールドレンズ・ライフ2017-2018」にて、Argus C3の標準レンズ、Cintar 50mmF3.5を取り上げた。Rare AdaptersからアーガスC3用マウントアダプターが発売され、それを使った記事だ。ただ、このマウントアダプターは海外通販で購入する必要があり、ちょっと試しづらい。そんな折、改造レンズでおなじみのブリコラージュ工房ノクトからもArgus C3用マウントアダプターが登場した。

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●metalmickey's camera
アーガスの銘玉をライカで堪能

ノクト版アーガスアダプターは無限遠調整が可能だ。そのあたりを記事では詳しく解説している。調整方法はちょっとクセがあるけれど、アーガスの定番レンズ、Cintarをベストセッティングで使えるのはありがたい。作例も載せているので、合わせてご覧あれ。

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November 06, 2017

良く写る昔のレンズと、味わい重視の最新レンズ

先日、2本の大口径中望遠レンズでポートレート撮影してきた。1本はオールドポートレートレンズの銘玉、New FD 85mm F1.2L。もう1本は今年の年末以降に発売予定の木下光学研究所 Kistar 85mm F1.4だ。Kistar 85mm F1.4で撮った作例は以下のサイトで公開されている。

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α7II + Kistar 85mm F1.4

●Kistar the other side
第11回 Kistar 85mm F1.4でポートレート

もともと撮り比べが目的ではなくて、Kistar 85mm F1.4のお仕事撮影にオマケでNew FD 85mm F1.2Lも相乗りさせたという次第。双方で撮った画像を見比べると、かなりわかりやすくレンズのキャラクターがあらわれていた。New FD 85mm F1.2Lはすっきりくっきり良く写る。「絞ると」ではなくて、開放からいかなる絞りでも均一に良く写る。F1.2でもF4でも、描写傾向が変わらないというのはホントすごいことだと思う。

翻ってKistar 85mm F1.4は、絞りでころころと描写が変わる。特に逆光時のフレアとゴーストは、1~2絞るとスッと収まり、まるでレンズがフレアスイッチを搭載しているかのようだ。解像力はあくまでもナチュラル派で、こちらは絞り込んでも過度に先鋭化しない。ただし、解像力がいまひとつだなどと誤解してはいけない。開放近辺からかなり広範囲にわたって解像し、被写体をどこに配置してもちゃんと合焦する。Kistar 85mm F1.4はオールドレンズライクな描写を目指したレンズだが、やはり締めるべきところはしっかり締めている。こういうさじ加減、つくづくうまいなあと感心する。

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α7S + New FD 85mm F1.2L

New FD 85mm F1.2Lは古いレンズなのに超絶良く写る。Kistar 85mm F1.4は最新レンズなのに描写の味わいを追い求める。大口径中望遠レンズは、殊の外キャラのちがいが際立つ気がする。

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October 31, 2017

SHOTEN LM-FX Mで最短越えしたアレをご覧に入れます

カメラガジェット放浪記を更新しました。SHOTEN LM-FX Mの発売に合わせたレビューのはずが、あれも紹介しよう、これも加えようと悪ノリして、すっかりデジカメドレスアップ主義モードになってしまいました(笑)。

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●澤村徹のカメラガジェット放浪記 第7回
Xユーザーに捧ぐフルドレスアップスタイル

隠し球はやはりレンズですかね。シラッとアレが付いてます。マクロアダプターの記事でアレが付いているということは、最短越えした50mm F1.1の描写が拝めると(笑)。製品と作例、どちらもお楽しみください。

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October 29, 2017

Gビオゴン21mm 周辺流れを解消する裏ワザ

海外で周辺像の流れを補正レンズで解消するというテクニックが流行っているという。ショートフランジバックの超広角レンズをフルサイズミラーレス機に付けると、周辺像が流れてしまう。あれをたった1枚の補正レンズで結像させようというのだ。その一部始終をmetalmickey's cameraでレポートした。広角レンズが好きな方、ご覧あれ。

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●metalmickey's camera
G Biogon T* 21mmF2.8 周辺像の流れを光学補正する

実はこのネタ、オールドレンズ・パラダイスのメンバーから教えてもらったものだ。理論的にはけっこう高度なことをやっているのだが、すべて市販パーツでまかなえ、しかも特殊工具不要の可逆改造という点が気に入っている。誰でも試せるテクニックなので、ぜひ!

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October 24, 2017

オートフォーカス「写ルンです」の作り方

デジカメWatchの記事で「写ルンです」のリメイクレンズが発売になると知った。この記事を読んでピンときた。これってたぶん、LM-EA7でAF化できるよね!? オートフォーカス写るんです、ちょっと萌えるなあと(笑)。そんなわけで、私物購入して早速試してみた。

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●metalmickey's camera
オートフォーカス「写ルンです」を夢見て

AF化の可否は記事を見てもらうとして、GIZMON Utulens、けっこうおもしろい写りだった。特に逆光のときのフェードテイストがいい。プラスチックレンズのわりに基本がしっかりしたレンズなので、逆光でもグダグダにならず、程良い乱れ方をする。これならスマホのアプリ入らずだね(笑)。
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α7II + Utulens 32mm F16

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October 21, 2017

Nokton 40mm F1.2 Aspherical、ライカM10で使ってみました!

日本カメラ11月号にて、コシナの最新VMマウントレンズ、Nokton 40mm F1.2 Asphericalのレビューを担当しました。実はこのレンズ、「オールドレンズ・ライフ2017-2018」でソニーEマウント版をレビューしており、今回のレビューに両マウント制覇と相成りました。なにしろめずらしいスペックの大口径レンズですから、興味津々という方も多いでしょう。期待通り、本当によく写るレンズですよ。

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Leica M10 + Nokton 40mm F1.2 Aspherical

●日本カメラ11月号[日本カメラ社][Amazon
Nokton 40mm F1.2 Aspherical レビュー

このレンズはソニーEとVMで鏡胴デザインが異なります。マウントのすげ替えではなく、別々のレンズとして作り込んでいるわけです。さすがコシナ、抜かりない仕事っぷりですね。詳細はレビューを読んでもらえるとうれしいです。ぜひ!

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October 15, 2017

オールドレンズ・パラダイス第14期はじまりました!

オールドレンズ・パラダイス10月期(第14期)がはじまりました。初回はいつも自己紹介の時間を取るのですが、最近はこれがちょっとした新ネタ披露会と化しています。今回もぼくも知らなかったディープな世界を見せてもらいました。勉強になるなあ、というか沼に足取られるなあ(笑)。

今日の座学は2部構成で、前半はGFX 50Sとオールドレンズのお話。まあこれは受講生の面々も予測の範疇だったでしょう。オールドレンズファンにしてみると、GFXは期待のニューベースボディですからね。後半は最近ぼくがお気に入りの7artisans 50mm F1.1をレビューしてみました。このレンズはいろいろとキワモノ過ぎて、まっとうに評価されていない部分があります。また、まっとうに評価しても魅力が引き出せなかったりもします(笑)。そこでオールドレンズファンにとってこのレンズのアリナシを論じてみました。

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Leica M10 + 7artisans 50mm F1.1

上のカットは開放で撮りました。ボケがほどよくザワついて、なかなかおいしい描写です。なお、このレンズについてはmetalmickey's cameraでも紹介しています。興味があればどうぞ。

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October 13, 2017

写真を語る前に「ゲーマーズ!」を読もう

最近「ゲーマーズ!」というライトノベルを読んでいる。いい年したおっさんがライトノベルかよ、というツッコミはさておき、この小説が写真の切り口からも読めておもしろい。

題名通り、ゲームが軸となる物語なのだが、主人公は普通のゲーム好き、ヒロインはeスポーツ指向のゲーム部の部長という設定だ。ざっくり言うと、ガチ勢とエンジョイ勢のゲーマーがラブコメ展開を繰り広げる。五角関係というやりすぎなラブコメ展開に著者の悪意を感じるが(笑)、ガチ勢、エンジョイ勢というスタンスのちがいがていねいに描かれていておもしろい。

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登場人物はおしなべてゲーム好きなのだが、ゲームとの距離感にちがいがある。ゲーム部の人たちは、ゲーム大会で懸賞金を稼ぐようなゴリゴリのeスポーツ指向だ。一方、主人公他数名は、ゲームは好きだけどプレイ技術についての向上心はなく、とりあえず楽しければオッケーという感じ。むしろ楽しんでこそゲームだよね、というスタンスだ。ガチ勢か、それともエンジョイ勢か。小説内では、こうしたゲームに対するスタンスが登場人物らのアイデンティティーとして描かれており、この譲れない一線を巡って悲喜こもごもの物語が繰り広げられる。たかがゲーム、されどゲームというわけだ。

さて、勘のいい人はそろそろお気づきだろう。ガチ勢とエンジョイ勢、この切り口はそのまま写真にも当てはまる。フォトコンテスト受賞を目指すのはガチ勢、SNSに写真をアップして「いいね」の数に一喜一憂するのはエンジョイ勢。個展のために作品づくりを行うのはガチ勢、誰に見せるでもなくスナップを楽しむのはエンジョイ勢。プロはガチ勢、アマチュアはエンジョイ勢。とまあ、こんな風にカテゴライズしていくと、写真との関わり方に緩急あることがわかる。ただ、ゲームのガチ勢、エンジョイ勢というスタンスはややもするとアイデンティティーの問題になりかねないのに対し、写真のそれはもう少し柔軟性がある。柔軟性というよりも、共存というべきか。ひとりの中に、ガチ勢の写真家とエンジョイ勢の写真家が同居しているのだ。

ぼくの場合を例にとると、オールドレンズの作例撮りやカメラドレスアップのブツ撮りは、これは問答無用のガチ勢。自分の中の「こう撮りたい」というイメージ目指して一直線に突き進む。家族旅行のスナップはエンジョイ勢だ。その時々でお気に入りのレンズをライカに付け、一二段絞って気軽に家族を撮る。仕事はガチ勢、プライベートはエンジョイ勢、これが基本的なスタンスだ。

では、子供の運動会はどうか。これはもちろんガチ勢だ。プライベートな撮影だが、ガチ勢である。年に一度の運動会は、父親の威厳とその後のカメラ予算をかけた重要な一戦である。事前に子供にヒヤリングして、演目ごとの立ち位置を聞き出す。この事前情報とプログラムを元に、機材を選び、撮影の場所取りを詰めていく。ぼくが唯一AFレンズを持ち出すのも、子供の運動会だ。

プロだからといって、いつも本気モードというわけではない。アマチュアだからといって楽しんでばかりというわけでもない。いち写真家として、純粋にカメラや写真を楽しむ瞬間もあれば、抜き差しならぬ真剣勝負という場面もある。写真はその時々で関わり方が変化する。これが写真のいいところであり、ややこしいところでもある。

写真に対する情熱は、人それぞれなのではない。状況如何と見据えるべきだ。普段、マイペースで写真を楽しんでいるスナップ派だって、状況によってはプロ顔負けの真剣さで写真に向き合うことがあるだろう。逆に、写真に対して常にストイックなモノクロ写真家であっても、孫の前ではデレデレ甘々なおじいちゃんフォトグラファーになってしまうにちがいない。そしてどちらの顔も、その人にとって真実の写真との付き合い方なのだ。

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先日、写真加工に関するコラムを書いた。これがTwitterでちょっとした話題となり、様々な反応を見ることができた。コラムに即したものもあれば、ぼくが伝えたかった話とは異なる部分で議論を展開する人もいた。いずれにしても、写真加工についてはひと言言いたい人がたくさんいるようだ。

こうしたコメントを読んでいて、微妙に噛み合わない感じがすごく気になった。ぼくの文章に反論しているのだが、でも根っこは同じこと言ってるよね、とか。賛成と言いつつ、よく読むとぼくが反語として書いた部分に勘違いして賛同していたり、とか。

写真家はガチ勢とエンジョイ勢の間を行ったり来たりする。写真について議論するとき、その人のどのスタンスから言葉が発せられているのか、その点を意識すると、きっとお互いの理解が深まるような気がした。ちなみに、「ゲーマーズ!」の面々は積極的に誤解を深め、人間関係をこじらせていくのだが。

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October 12, 2017

開平ワークショップ 締め切り間近です!

「澤村徹と行く開平ワークショップ」の応募締め切りが迫ってきました。ワークショップ開催は11月23日~26日。応募締め切りは10月15日です。香港に集合し、中国の世界遺産開平にてオールドレンズ撮影を楽しむワークショップです。開平は個人旅行だと訪れることが難しく、またツアーパックだとさらっと触りをなぞるだけで終わってしまいます。本ワークショップは中国語と英語に精通したスタッフが旅をサポートし、撮影については澤村徹がじっくりとガイドいたします。

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●Turtleback オールドレンズ・ワークショップ第2弾

澤村徹と行く開平ワークショップ
日程:2017年11月23日~26日
応募締め切り:2017年10月15日

オフィシャルサイトに詳細が載っているので、こちらに目を通した上でお申し込みください。オフィシャルサイトにはロケハンで撮影した開平の写真やムービーも掲載しています。ワークショップ参加の検討材料にしてください。もともと少人数構成のワークショップですので、アットホームな雰囲気で和気藹々と撮影旅行を楽しめればと考えています。オールドレンズワークショップと冠していますが、現行機で撮られる方の参加も大歓迎です。ぜひご検討ください。

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«そのレンズをあえて使う理由